2022/10/18 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 保健室(鍵付)」にクリス・ハブロイドさんが現れました。
クリス・ハブロイド > 薬草の新芽を摘んだ練り軟膏
乾燥された漢方草
松ヤニ素材の傷止め


「えー、と、後は…、…。」


この空間は学院内で学ぶ生徒や教員など
怪我や呪い、古傷に悩む者が時折くるせいか、クリスを含める
時折ここに努める教員らが補充する薬がある。

無論、簡単に使用できるものから、鍵付きの者があるわけながら
無断で持ち出す行為や転売など、停学 賠償行為になりそうなことがないよう
在庫点検に勤しむのは当然のこと。

求めるものが、求める時にあるように。
ここはサバイバルのような戦場ではなく学院であるならば
少ないものは満たし、満ちているものはその数を把握することに努めること。
これは薬師として当然の行いだろう。

クリスは、カリカリと羽の先端に取り付けた、細い溝をつけた木製の吸い取りペン
ガラスペンにも似たそれを用いて、在庫点検票にチェックを入れていく。
教員用の、ありがたやと拝まれている 二日酔い用の頭痛薬と胃薬もまだ在庫はある
とするなら、コポコポと後ろで聞こえる混合ポーションの音を聞きながら、点検を終えた。


「よし、っと。」


眼鏡を押し上げ、在庫点検票を隠す。
筆跡 使用するペン 日付 全て偽造されないようにされたものだ。
薬とはそれだけ管理が厳重なものだとしながら、窓を少し開けると
革のケースから取り出した一本の煙草。

唇に咥え、火をともせば バチバチッ と先端が小さく火花を散らす。
燻る煙は、ニコチンタールのあの匂いとは違う独特な代物。
煙草に似た煙草ではない、何かである。


「―――ふぅぅぅぅ。」


定期的な空気の入れ替えは当然必要な場所
下手にいろんな薬の匂いが混ざるのは、不慣れな生徒にもよくはなく
一人をいい事に小休止の煙草を室内で行うクリスを知るのは、ごくわずか。

クリス・ハブロイド > 今日の保健室は平和
怪我や病気がなければ保健室なんていうものは、滞在するだけの場所
だから不登校気味な生徒 
馴染めない生徒の憩いの場でもある。

最も、こうして煙草を吸えるのは一人の時か、知っている子の傍だけだろう。
クリスもそれがわかっているからこそ、煙を燻らせることを躊躇したりはしない。
なにより、火を消しながら薬草を燻していただけだと言えばそれで済んでしまうせいか。


「もうそろそろ、人が増えそうかな?」


学園内の鐘の音が聞こえる。
授業の終わりは、途中のアクシデントに比べ終わってからでも済む怪我で訪れる子がやってくる。
切り傷や打撲 痛みがひどくなってきた、など。

故にここから足を遠のかせる真似はするつもりもないせいか
保険医とは平常心 ココアでも入れようかな、と
クリスは慣れた手つきで小ぶりな木製カップとコ・コアッの粉末を用意し始めていた。
生徒に振る舞う用途もあるせいか在庫量は多めのそれに
計量スプーンに無視した山盛りを掬い上げ、コンコンと落としながら。

クリス・ハブロイド > ポーションの抽出移動も終わり、火を止めながら冷まし、コルクで蓋を閉じる。
ここまでやりながら煙草を3本吸ったあと、証拠隠滅もきちんと
手に持っている筒型の吸い殻入れに収め、内ポケットに。

左腕に身に着けているオーブの様子もうんともすんとも言わず。
淹れ終わったココアで口の中の煙味を流し溶かしてしまうと
その時、コンコンココンッとノックが一度。


「はいはーい?」


扉を開けたクリスと、クリスを頼ってきた熱っぽい生徒を体温を測り
熱さましの薬草を飲ませてベッドに寝かせながら、今度は足首を捻ったという子が連れられてきながら
てんやわんやと、湿布用に練り軟膏と湿布布など やることが増えていく中
今日も『ありがとうせんせー!』で締めくくられていくのであった。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 保健室(鍵付)」からクリス・ハブロイドさんが去りました。