2020/08/12 のログ
■竜胆 > 戦場に関しては、連れていくまでが、竜胆の行動、其処で何を見て何を考え何を感じるのか、そして、どう動くのかは、フィリの才覚次第。
竜胆のような感覚であれば隣で知らぬ人が死んでいようとも、平気で欠伸して、お菓子を摘まむだろうけれど。
彼女はそうでない模様、だからこそ、戦争は知って奥がいいと思う。
「ふふ、それなら―――しっかりと学びなさいな?フィリ。私が教えるのだから。立派な竜へと、ね。魔導は―――ええ、これに関しては、一人前は言わないわ。私もその高みではないのだし。
そりゃあ、先に行くものとして、何処へなりとも連れていくのが、責任だもの。貴女を学ばせるために、ね。
ある賢者は言うわ?使わない魔法こそ、真の魔法。これは、私からの宿題。あなたなりの答えを探しなさいな。
先ずは、竜への思考、考察が先。本格的な魔法を考える時までに、考えておいて。」
彼女は、理解しているようだ、でも、敢えて言葉として紡いで彼女にしっかりと理解させるために宿題を一つ。
彼女には先に、竜に対しての学習を伝えて置いてあるから箸休めか何かで良いと思う。ただ、魔法というものも、深い物だから。
並行して学んでいくことも必要と考えた故、竜胆は伝えておくことにした。
物語では、魔法使いは様々なことを魔法で行う、現実は、魔道具や魔導機械が担う。その意味もまた、考えておいて欲しいから。
女も、ブルーベリーのジャムをスコーンに塗り、ぱくり、と一口。
「同じになるわ、だって、感想を伝えるための行為、それを書にするか、言葉で伝えるか、の違いでしかないのだから。
読んで感じた事、思ったことを伝えるのだから、感想なのだし。
あら。あら。あら。フィリは、そっちの方面に興味があるのかしら、魔術ではなく。」
勘違いするという彼女の言葉に、竜胆は楽し気に目を細めて見せる。魔術師は寝食を共にすると言うのは本当によくある話し。
中にはそういう関係になることもあるが基本は健全だ。それなのに、彼女の言動に、女はあえて、指摘して見せる。
そういう意味でも、かまわないけれど?と言っても見せる、あわあわする姿が可愛らしいからもっと見たい。
「褒美、ではないわ。それは、学習に必要だから、渡しているだけ。そのカギはこの部屋に通じるけれど。貴女が成長するに合わせて、読める本が増える。
つまり、勉学の為のカギよ。
そのカギには封印の魔法をかけているわ、段階的な強さで。それを解除できれば、解除できたクラスに応じた本がある書架へ行ける。
成長しなければ、書架は増えないわ。」
褒美ではなく教材、放していて考え付いたから。入り口の方に掛けている魔法を変質させておけば出来る事。
だから安心しなさい、御褒美ではないわ、と。
彼女には、本がたくさん読めるだけでも、褒美になるかもだけれど。
海の話。
魔法の話。
本の話。
引っ込み思案な彼女が必死に紡ぐ彼女の言葉、思いを叔母は紅茶を片手に聞くことにする。
楽しい時間はあっという間という事を、彼女は理解するか。
竜胆は、楽しんで彼女と会話をしていて。
食事の後もまた、会話は続くのだろう、彼女が、疲れて眠るまで―――
ご案内:「竜胆の部屋」からフィリさんが去りました。
ご案内:「竜胆の部屋」から竜胆さんが去りました。