2020/05/28 のログ
ご案内:「ダイラスの高級レストラン」にナインさんが現れました。
ナイン > 【継続再開にて】
ご案内:「ダイラスの高級レストラン」にリスさんが現れました。
リス > 「私は、異種族の血を持つものとして、人の意志を理解するものとして……公平に、言ってるだけですわ?」

 フォークで、指し示されて悪い顔の友人の突込みに対して少女はしれっとした表情、私は、無論範疇外ですよ、と全身をもって、全く説得力のかけらも、その意志もない返答を。
 こういう得難い時間を堪能するのもまた、人の罪業というやつなのだろうか、良いことのはずだが。

「うふふ、どんな迎撃が来るのでしょう、ゲンコツとか矢とかでなければ、楽しめればきっと。
 なんでも楽しいのだと思いますわ。」

 彼女の対応が、どんなものなのだろうか、それが気になって仕方がない。
 お茶も、お菓子も、雑談も遊戯も、デートも、時にはけんかするのだって面白くなるのかもしれない、気安く、気楽に、一緒にいたいものだ。

「ふふ、灯台代わりにされてしまった気分ですわ。私、そんなに明るいかしら?
 でも、人だからこそ、悪を言うのであれば。

 無理に手を伸ばして捕まえて、自分のかごに入れてしまうのも、らしくありましょう。

 ルールは、自分が設定したものが一番強いとも言いますし、私はこれ以上の何かを言いませんけれど。」

 それは、まさしく彼女の心象の吐露であろう。
 まさしく、彼女の思いの丈なのだろう、彼女の芯を聞いて、目を細め、甘く薄く笑い、その感情を自分の理解へとかみ砕く。
 すべてを判ることはできないし、判ることができるとも思わない、聞いて、思い考え、自分の言葉として紡ぐ。
 だから難しくて、だからすれ違って、だから―――――尊いものだと言えるのだ。

 あと。大丈夫、ちゃんと寝る時間は作る子宮頚はします悪口大会。
 普通の女の子学生の、お菓子を持っての楽しいお茶会みたいなものです。

「ええ、ええ。ラファルには言っておきますわ。遊びにいらっしゃい、と。気が付けば後ろから抱き着かれても文句は言わないように。」

 オードブルが終われば、メインが運ばれてくる。
 今回は山の幸を伝えていたので、肉は、猪のステーキを香草で焼いたものとなっている。
 付け合わせには、芋とニンジンだった。
 フォークで肉を抑え、ナイフで切り取り、少女はそれを口に運んで一口。

 ソースは無くて、塩と胡椒のみ、というとてもワイルドな味付けであった。

「―――さて、一人目、メインはこれで良いとしまして。
 あと、誰と誰にします?」

 少女は、にっこりと笑って問いかける。
 護衛というのは、一人で十分とは言わない、対応力などもそうだが―――そもそも、ナインが、彼女を使いに出すときの護衛、そういうのも考えれば、もう一人や二人は居てもいい。
 ただ、それは予算などもあるので、特に強くは言わないが。
 具体例として、少女がいつも、移動の時に冒険者の護衛を頼むときはそれぞれ違う役割で4人は頼むのだ。
 故に、少女の中では、護衛は一人で十分という思考は無くて、次の好みはどれですか、という程度。

ナイン >  それは。貴女の中の、どちらの血から見て?竜の、人の――…と、いや。此奴は聞かない方が良さそうだな。

(そろそろワインを飲み終え、一息つき乍ら。
どちらの彼女が――と、考える事自体が。そもそも愚策なのだと、今更の様に思い至る。
それこそ彼女曰く、人間とは何処迄も…というのと同様に。彼女はあくまでも、彼女、なのだ。
種にも血にも関係なく。彼女という存在の人格をこそ、己は好んでいて。其れ故に、今の時間も在る筈なのだから。)

 先ずは勿論、貴女の妹君と同じ所から?折角有効策を聞いたんだ、他でも試してみたいじゃないか。
 ……っく、く。拳骨なんて。それが振るえるのなら最初から、何奴も此奴も自分で折り畳んでいるだろうさ。

(悲しいかな、人間は。欲の深さに比例せず、実際に得られる物が少ないのだ。
己も、筋骨隆々になりたい――とは流石に思わないが、自衛出来る位の力は。有れば良かった、そう思わないでもない。
或いは、たった一種類しか使えないような、魔術の才が。もう少しだけ有れば良いのに…だとか。
そういう風に願わないでもないのだが、現実問題、手にする事は……不可能だ。

尤も。だからこそ、代わりに得られる物が有るのだと考えれば。…例えばそれが、彼女との出会いであり、共に過ごす時間であるのなら。
それはそれで、屹度、悪くはなかった筈だ。)

 あぁ。私から見れば、な。……ふふ。こういう時に、言えば良いのかな…その月が、どれだけ綺麗に見えるのか、だとか。
 …それが貴女の遣り口で、貴女のルールだというのなら。私もどうこう言う事は無いよ。
 もし、互いの其れがぶつかり合うのなら…それも、良いんじゃないか?

(互い、欲の深さを自認するのなら。我欲と我欲が衝突する事は…大なり小なり、有り得る話。
そして、その上で。互いに納得出来ないのなら、正面からぶつかり合えば良い。結果、何かの変化が生じる事も有るだろう。
雨降って云々やら、喧嘩する程何とやら…という言葉も。世の中には存在するのだし。
そう、喧嘩になるのも其れは其れで。今迄と違う愉しみにもなるだろうと。そう考えるのは少女も同じ。

一緒に楽しんで、喧嘩もして、また仲直りして、など。確かにまるで、そんじょそこらの女子その物。
…多少限度を超えるスレスレだろうとも。お泊まり回は何だかんだで、そんな女子らしさに繋がるのだろう…屹度。
もしかすれば、彼女だけと限らず。その姉妹が加わる可能性も――というより。気付けば現れている可能性も、有り得るかもしれない。
姉も認める神出鬼没さを聞かされると。苦笑混じりに納得してしまい。)

 ――そう、さな。先ずは一人目を最大限…仕込むという言い方は悪いけれど。
 先程の彼女に、して欲しい事を叩き込めるだけ叩き込んでから。念を入れてその次、と行きたい所だから。
 今はまぁ…予約というか。唾を付ける、といった感じで。考えさせて貰おうかな。

(程無く続いた肉料理は、普段食べる機会が少ない、山の幸を頼んでいた事も有り。野趣に溢れた猪の肉。
無論、だからと言って肉自体も、ジビエの風情に満ちているという訳ではなく。
きちんと血抜きや臭み取りが徹底されて、肉の味それ自体を、純粋に愉しめる物。
丁寧な調理に自信が有るからこそだろう、素材の味を活かしに活かした味付けも。なかなかに良い物だ。

…焼き加減に舌鼓を打ちつつ。続く会話は、有る意味、次の商談に向けた物…と言えるのだろうか。
今直ぐには決めかねるが、確かに、護衛が一人しか居なくては。どうしても手が回らない時は出て来るだろう。
拳闘士の彼女の後は、誰を買うか。…考え込む素振りは、差程長く続かなかった。基本こういう場合、即断即決してしまう。)

 …私が不得手という事も有るし。
 拳の届かない事、目には見えないかもしれない事…術に長けた者も。出来れば居て欲しい。
 そういう意味では、二人目の女性かな。…エルフの術士であるのなら。その方面は頼れるのだろうし。

リス > 「―――――。」

 聞こうとして、聞くのをやめられたので、口角をあげて、にっこりと、と優しく蕩けるように微笑んで見せる。
 聞かれなかった言葉に、答えを返すほど、無粋ではないつもりだ。
 彼女が本当に聞きたいのであれば、敢えてでも、問いかける筈なのだから、其処は、そういう事にしておこう。

「あらやだ、私餌付けされちゃうほどちょろい女の子に見られてますわ。
 ―――むー。」

 笑っての否定に少女は、頬を膨らませる。ええ、ええ。確かに、リスという名の少女の腕力はヒトのそれをはるかに凌駕はしよう。
 しかし大事なのはスペックではないのだ。少女には、戦を望む気概がない、争うに堪える性質ではない。
 それこそ、笑い話に聞こえるかもしれないが、その辺のチンピラにすごまれたら少女は泣き出してしまうぐらいに弱い。
 こぶしを握ってもそれを振り下ろすことすら、出来ないのだ。
 そして、魔術の才能に関しては、運が良いのか悪いのか、ナイン嬢よりはあると、魔法師団の副団長にお墨は貰っている。
 が、少女の才能が発揮できるのが、魔法の守りや、他人への支援、治療など―――それこそ、自ら争う事が出来ないのである。

 わかっているから、笑いながらの否定に、返答を返せずに、頬をぷくり、と膨らませるしかないのだった。

「なんにせよ、美しいと感じるのはまた、別なのでしょう、本人のみの、感動として。
 ルール、とは言っても、それこそ……そんなのは、本人の拘りでしょうし。
 その時は―――ね。」

 屹度、屹度、ぶつかり合うのが正しいのだろう、それでしか判らないこともあるのだし。分かり合えないこともある。
 だから、だから。
 これが友人だと胸を張って言える、楽しく、うれしく、そして時にはちょっとイラっとしたり。のんびり付き合える。
 ラファルは、たぶんきっと、姉のいるところにはあまり来ない。
 何故か知らないけれど、一緒にいるところを見るというのは、聞かないし、その理由は、姉妹揃って言わない。
 仲が悪いわけではないのだけれど

「商人としては、かまいませんわ、買う、買わない、は、ナイン様の懐具合を合わせての、物でございますから。
 ただ、友人として言うのであれば。ナイン?ラファルと同格で考えるとだめよ。
 仕込むにしても、仕込んでいる間もまた、危険が伴うのよ、あの娘のように、事前に察知して、というのは難しいわ。

 難しいとは思うけれど、せめて二人、はね。」

 そば仕えとしても、用事を頼み離れることもあるだろう、使いに出すこともあるだろう。
 そういったときのバックアップだけはと。

「エルフの娘、ね。
 ―――本当に、予約で良いの?」

 身を守るためならば、今連れ帰って、一人も二人も仕込むのは同じだと思うけれど、と。
 エルフは特に頭がいい娘が多い、だから、早くなるのではと。

ナイン > (言わぬが花、というのが有るのと同じく。聞かない方が良い事も有る。
想像逞しく出来るだの、敢えて問うのは無粋だだの、色々と。…聞く迄もない、も有っただろうか。
取り敢えず此の質問の場合。幾つもの言葉を、お互いに積み重ねて考え込むよりも。彼女が微笑んだ、それが一番なのである。
…ほぅ、と。飲み終えたグラスから離した唇が、吐息に熱っぽさを増してしまうのは。必ずしも酒精の為だけではない筈だ。)

 ぁは。それでは物足りないというのなら。亦お好きな物、お好みの物。釣り餌として用意してみせるとも?
 …まぁ、まぁ。私も貴女も。使うべき、振るうべき力は。腕っぷしとは別の所に有る…そういう事だろうさ。

(笑って片手を振りつつも。膨れっ面を見てしまうと。矢張り、本質的には年若く、お互い齢も近しい少女同士なのだという事を。再確認してしまう。
勿論己も、人の事は言えない。物理的に備える力など、見た目相応、否、それ以下でしかなく。剣の様に重い物を持つ機会は、今後一生訪れないだろう。
使える魔術も一つだけであり。そもそも魔術に対する知識も、丸っと人様に刷り込んで貰ったズルである。
正直な所――彼女の妹に来て貰う迄の、此処暫くで。幾度か…それこそ生命の危機にすら出会していた。
だから、否定する言葉は。寧ろ己自身に向けた物…と言うべきか。)

 審美眼だの、嗜好だの。それも亦違うものな。
 ――拘り。柵。そうとも、それだって同じだよ。詰まる所、何に重きを置くか。…何が大切か、なんだから。
 嗚呼。…貴女と喧嘩するというのは。それはもう、骨が折れるのだろうけど――――

(けど、そんな時がやって来たなら。ちゃんと理由も、意味も…結果として得られる物も。
上辺だけじみた、好きな所、快い所だけをしか見ない付き合いと比べたのなら。山有り谷有り、その他諸々盛りだくさんである方が。良いに決まっているではないか。
……長くなる。それが確定している以上。起伏の多さもどれだけの数になるのやら。想像すると気が遠くなりそうではあるが。

さて。期待すると言えばするのだが。姉妹達の揃い踏み、見る事が無いとしても。それはそれで、仕方がないか。
考えてみれば、もう一人存在するという妹君は、なかなか人前にすら出て来ない…という事らしいし、その他にも色々有るだろう。
まぁ、それはそれで。一度辺りの人数にならない分、回数に期待すれば良いのだと。切り替えて。)

 其れも有るし、言った通り――手ずから仕込みたい事はごまんと有る。
 …敢えてもっと悪い言い方をするなら。最初の一人からじっくり、調教させて貰わないと。

 とはいえ傍仕えとして、王城等に登壇する為、という部分は大きいから…その他の分野を任せるというのなら。多分、其処迄待たせないさ。
 二人目からの話は…王都に戻ったら、改めて。貴女の商会で。どうだろう?

(確かに。バックアップという表現をされてしまうと、納得だ。
現状最優先しているのは傍仕えであり、覚えて貰う事は山程有ると思っており――それを人任せにはしたくないのだが。
例えば、手の届かない距離から狙われる事も有るだろう。事前に毒が仕込まれる等、傍では悟り得ない危険も有る筈だ。
…可能性だけ考えるなら…今正に留守としている王都の屋敷に、賊が忍び込む可能性というのも。皆無ではないのだし。

と。其処迄思案した所で、ふむと。)

 幸い、一人目の彼女は…良くも悪くも。城勤めを知っているのだろう?
 他の娘達よりは未だ、時間が掛からずに済む…だろうし。
 それとは別に、だ。ハウスメイドというか…逆に、私が居ない場を任せられる者も。一人居ると良いかもしれないな。

(幾つか、挙げてみせる。
例えば、平時は前述通り、ハウスメイドとしても仕事を任せられる者。
屋敷に残して留守を任せる…帰るべき場所の守護や、手空きの際には事務仕事等も行えるような者。
解り易い例えを挙げるとすれば。それこそ、彼女に仕えるドラゴンの家令のような――だろうか。
今回候補に挙がっている奴隷達の中、或いは改めて彼女の店に、そういう仕事が出来る者が居るのなら…と。

上手い事、条件に合致する候補が出て来たのなら。商品の予約は、一人から二人へと増える筈。)