2020/05/14 のログ
ご案内:「路地裏/物陰(鍵付)」にビョルンさんが現れました。
ご案内:「路地裏/物陰(鍵付)」にアイリースさんが現れました。
■ビョルン > 「なんとでも言え」
動物だろうが、何だろうが。
欲に憑かれりゃやるこたァ同じで季節を限って盛る犬公のほうが余程上品てものだ。
嫌がる口ぶりの女の中に若い牡の欲を放っても、まだ勢いは衰えない。
ただ、小休止のふもりに寄せた唇に相手が被せてくるから、笑む息共々食い尽くそうとするように舌をこじ入れて唾液を飲ませる。
湿っぽい口づけの後、唇を離して見れば女は笑っているように見えた。
「──こんなふうに扱われて、嬉しいのか。痴れ者が」
右掌を女の手の甲へと重ねる。そうして女の指を導くのは互いが深く繋がる場所。
そこへ触れさせ、手の感触からも犯されていると思い知らせんとする。
反応はどうあれ抜かずのまま、また腰を振り始める。
放った精で滑りは増し、幾らか水音も立つのだろう。
■アイリース > 「そ、ぅ、言われたら。逆に、黙っておきんしょう……」
相手の、こちらのイヤミへの反応を見て。
逆に私は、黙ることを選択する。
激昂するでもないところから見るに。
少なくとも、この男は単純なタイプでもないようだから。
一度精を注いできた相手。
その相手と、唇を重ね。舌を絡ませ、唾液を啜る。
「そんな訳。
普通に考えてみなんし」
どこの世界に、ムリヤリ手篭めにされて喜ぶ女が……。
いや、いるな。いるなぁ……。
割とそういうのを喜ぶ手合いっているなぁ……。
だが、私はそうではないので、そこはキッチリ言い返しておく。
「単純に、ぬしに興味が湧いただけでありんすぇ」
腰を振られながら、そう言っておく。
そう。興味。好奇心。そんなところだ。
相手が私のことをどう思っているか。
そして、感じているのか。そういった部分はある意味ではどうでもいい。
(導かれるまま。女は、手を引かれ、秘所を触らされる。
繋がりを実感しつつも、女の表情から笑みは消え。
ただ、相手のことを興味深そうに。じぃ、と見ている。
腰を振られれば、女の髪、そして脱ぎかけの衣服が揺れた)
■ビョルン > 「それもつまらないが、
啼かせてみせるさ──…」
艶事に関しては、精も根も尽き果てるのは女が先とも限らない。
重ねて操る女の手先、接合部分の前の秘芯に触れさせる。
「女は、男が達するまでに何度も続けて気を遣れるのだろう。
もっと乱れてみろ」
そうして其処を擦るように促す。
拒絶があるなら自ら指先を女の蜜に濡らしただろう・
「──興味、だけなら。
こちとら、整理券でも配布しようかというくらいだ。よくある話」
女の視線を受けながら腰は規則的な律動を始める。
時折、息の間に堪え切れぬ快感の色が混じる。
■アイリース > 「……意地でも啼きたくなくなりんした」
啼かせてみる、とは。なかなかに剛毅な物言いだ。
終ぞ、最近はそんなことを言う客も少なくなったくらいだというのに。
……どうせなら、金を払ってちゃんと娼婦を買えばいいだろうに。
「……ふっ……それはもう。
演技も混ぜれば何度でも……う、ぅぅっ……!」
さすがに、わざわざ手慰み、などというほど。
私は優しい女でもない。だが、私の手が動かなければ。
男の手が変わりに動き。また声が漏れてしまう。
「……あ、ぁ、ぁぁんっ……。
へ、ぇ。それはそれは……。
そんな風には、見えんせんけれども……ぁうぅっ!」
退屈そうな切り返しに、思わずイヤミが。
しかして、一定のリズムで腰を動かされれば。
次第に、それを体が心地よいと感じてしまう。
声も、すっかりと本意気になってしまっている。
我が身体のことながら、少し恥じ入りたい。
(揺さぶりが続けば、女の体は脱力し始め。
確かな快感に、腰が跳ね始める。
足は再度震え、女の喉からも、息が艶かしく漏れ出していた)
■ビョルン > 「こっちだって絶倫、ってェ訳じゃないんだ。
ほんの刹那、愉しめば良いものを」
女の機嫌を取る語彙は無いが、今度は柔く耳元へ囁く。
指へと触れる弾力は滑るまま指先で丁寧に、つまりは執拗に往復させて擦る。
「──こんなに濡らして、白々しい」
腰を振るのは続けながら、皮肉を漏らす唇を再び奪おう。
紅引いた唇を食んで、舌を絡める。
■アイリース > 「そういうのは、普通にお金を払ったお客様が言うことで……。
大体、わっちは、娼婦ではない、んっく……」
そう。私は娼婦ではなく。あくまでも用心棒……である。
たまに客を取ることはあれど、自らの身体を売るのは主ではない。
……とはいえ。相手の行動に、肉体が反応してしまうのまでは止められないので。
反論も弱々しくなってしまうのだが。
「ふぅっ……! 濡らさなかったら、そっちも痛いでありんしょう……!
あ、んむっ、んぅっ……!」
別段、意図して濡らしている訳ではないけれども。
だからといって、濡れてること自体を腐される謂れはない。
そう文句を言えば、すぐに唇を重ねられ、口内に舌が入り込んでくる。
それがまた、なんというか……。
少し、青いと言うか。初心な口吸いだったものだから。
思わず、目を閉じてしまった。
■ビョルン > 「そォかい、」
けどもう傍から見たら見境のないアベックが盛っているようにしか見えまいよ、という言葉を飲み込んだ喉元でくつくつと嗤う。
悪戯を言う口を塞いで、腰は最奥に分け入った深い繋がりのまま止める。
首を傾けて角度をつけた口づけの中、舌先は女の口の天井をするすると彷徨わせる。
そうしながらも女の秘芯の先へと触れる指使いは往復の速さを増して、擦り上げる。
抽挿を止めた姿勢では殊更、女の媚肉が絡みつく淫靡な快感が高まりうっすらと眉間に皺を刻む。
■アイリース > 「……くっ……」
楽しそうな相手の様子に、少し腹が立つ。
しかし、今の私では、無理に抵抗してもいい結果は得られない。
それでも何かを言おうとするのだが。唇をふさがれてしまい。
「んっ……んぅっ……」
舌を絡ませ、唾液を啜る間に。
相手の腰の動きは止まっていた。
もどかしい刺激とは別に、淫核へと刺激を集中させられ。
更に、その指の動きが激しくなれば。
次第に、私の身体は絶頂へと向かっていってしまう。
(クリトリスへの愛撫に、女の体は徐々に火照り。
膣肉は、相手のペニスをきつく締め上げてしまう。
閉じた目からは微かに涙が溢れ。
時間が経つごとに、女の膝は笑い、腰の痙攣は強まっていく。
既に、小さな絶頂は迎えているだろうが。
相手が更に刺激を加えれば、女は容易に達してしまうだろう)
■ビョルン > 合わさった唇の間から女の息が漏れる。
舌伝いに唾液の糸を引かせながら唇を離れさせる。
はァ、と息継ぐように吐いて女の耳元へ口を寄せる。
「ねェ、」
囁く間も指の動きは止めない。むしろ圧を増して磨くように擦り上げる。
女の体が跳ねるような反応を見せれば囁きを続けて曰く、
「──惚れてよ」
と。
女の胎が子種を求めるようにびくびくと締まればパンパンと打ち付けるように腰を振り、二度目の絶頂へ達した。
無論搾りきる迄腰を揺らすが、ふと見た女の涙の後に舌を這わせ。
■アイリース > つ、と。相手の唇が離れて。
そこで、大きく息を吸う。
長い口吸いは、私の頭を少し呆、とさせるが。
耳元で囁かれれば、私の意識は一瞬で覚醒し。
「……っ、あ、ぁ、あああ、あっ……。
くぅ、う、うぅっ……!」
一瞬の驚き。と同時に、淫核を更に擦られれば。
私もまた、相手と同時に絶頂してしまい。
身体を、ぴん、と強張らせてしまう。
「……はぁ、ふぅ、あ、ぁぁっ……。
……ふ、ふふふ、ふぁ、あはははは」
相手の言葉に、思わず笑みが漏れてしまうが。
頬の涙のあとを舐められれば、くすぐったさが勝り、笑みを消す。
「こんなことをしておいて、好いてもらえると。
本気で思ってありんすか?」
……まぁ、二度イってる私が言うことでもないが。
唐突な言葉に、ついついそんなことを言ってしまった。
目を開け、相手を見る。まっすぐに。
そのまま、微笑んでみせ。相手の返答を待とう。
■ビョルン > 快感の余韻に息も弾む。
繋がったままではまだ己の欲は治まり難く、かといってまだ女と体を離し難い。
射精前後特有の、機能の落ちた頭で(いっぱい出たなぁ)などと思うのだが無論、そんなことはおくびにも出さずでいる。
そうして一呼吸おいて幾許か欲の落ち着いた心地で、再び女を見れば己を見据え、微笑んでいる。
「──名は、なんと申す」
今更ながらに問いかけてから相手の放った問いを己の中に巡らし。
「──お前が俺を認めるのと、
お前の腹が稚児<ややこ>で膨れるのとどっちが先だろうな」
相手が微笑むのであれば、己も精いっぱいその表情に似せて返す。
ビンタなり引っ掻き程度なら、甘受するつもりだ。
■アイリース > 少なくとも、この相手はヘタではなかった。
私もイかされてしまったし……。
それに、口吸いに関しては、上手だった、と言っていいだろう。
「……アイリース、と」
名を聞かれれば、私としては答える事に異論はなかった。
どちらにせよ、調べればすぐに分かることではある。
「……ふぅ。好いてもらうなら。
それ相応の手順があると思いんすが……。
……なんでわっちなんで?」
それこそ、この娼館の並ぶ通り。
各店には、可愛らしい女子もたくさんいる。
わざわざ、用心棒などに気を向けるなど、どうにも理解は出来ないが。
私は、微笑んだまま、相手に問いを重ねていく。
(いまだ繋がったままの姿勢。
だが、女は相手をかえり見ながら。
くすくすと笑みを漏らしていた)
■ビョルン > 告げられた名前に、ひとつ頷く。
「花の名か。
──お前の国の言葉ではなんという花だ」
少なくとも、わっち花とかありんす草とかそんな返答がないことに楽観的希望を寄せながら問いを重ねる。
そうしてまた返ってくる言葉には少し肩を竦める。
「欲しいものはまず手に入れろと、そうして持て余せば捨てろとしか──習っていなくてね。
……手順というなら、いちから教えて欲しいものだ」
なんで、と問うのであれば。
荒立ててでも穏便にでも、己を拒絶することもできた。そうしなかったのは貧民地区の女特有の諦観か……そうにも思えず、ただし問うこともできずにいる。
そうして名残惜しいが、繋がった体を離して女と己の秘部を白いハンカチで拭い、女の着物の崩れも直す。和服の着付けを知った手つきのように見えたかもしれない。
「さて、次はお前の居室に案内してもらおうか」
紳士然とした態度でネクタイを締め直して、悪びれず乞い。
■アイリース > 「……菖蒲、という花でありんす」
花の名前、と気づくとは。
そう考えて、そう難しい名のつけ方でもなかったか、と思う。
「……ふふ。ふふふっ。
それはまた、ずいぶんな教育を受けておいでで……」
こちらの問いや言葉に、しっかりと返答してくる。
なるほどなるほど。この男は、こういう人間なのか。
「一から教える、というほどのことでもありんせんが。
……まぁ、交わりも終わったことですし……。
居室、というか。店にご案内いたしますよ、えぇ」
ことが終わり、結びつきも離れ。
あまつさえ、穢れを拭き、服装まで直す。
なんとも。珍妙と言っていいか、几帳面と言うべきか。
とにもかくにも。私は、男を先導するようにして、一番近くの店へと戻る。
そのまま、適当な空き部屋に入れば。
暖かい茶を一杯。相手に差出して、イスに座るように促してみよう。
■ビョルン > 「菖蒲」
遥か東の国から渡ってきたカードゲームの札が浮かんだのは正直なところ。
ただ、女の言葉を繰り返して頷いた。すっくと立っているような花の絵札のイメージを重ねる。
「真人間には、なれないようでね」
手に入れるにしてももっとましな方法があったろうが、浮かばなかったという事実と理由を真面目に考えるならこの女と対峙するのにも動揺するのだろう。
けれど今は、導かれるまま女に続く。
護衛とは店の暖簾を潜りあたりで別れた。
相手の勧めるまま、茶を頂く。椅子に掛けては部屋を見渡す。
■アイリース > 「そう。菖蒲でありんす」
どんな花か知っているのか。それは表情などからは読み取れないが。
理解はしてくれているようなので。説明の手間は省けた。
「この国の人間で、真人間、というのは。
まぁ、貴重でありんしょ?」
だから、そこを責めたりはしない。とりあえず今のところは。
そのまま、店へと移動し、部屋で茶を薦め。
私は、相手に向き合うように、イスに座り。
「改めまして。菖蒲、と申します。
今はこの娼館街で、用心棒のようなことをして喰っております。
……お名前を聞いてもよろしいですか? ぬし様」
これもどうぞ、と。私は、懐の袋から、小さな菓子を取り出す。
色とりどりの、金平糖。
私のお気に入りで、時折買い付けているものだ。
恐らく、茶には良く合うはず。
■ビョルン > 「確かに。
また真人間を自称する人間もまた真人間ではなさそうだ」
たまたま、上がり込んだことのない店だったようだ。
ならば互いに今日まで知らぬ存在であったことも不思議ではないだろうか。
相手が名乗れば茶を啜り、卓へ置く。
名乗りは誰に対しても行儀良く。
「ビョルン・ビストカインだ。
──お前は今日から俺にだけ菖蒲<あやめ>と名乗れ。
じゃないと……、
嫌だ」
気に入った玩具にひっそりと自分の名前を書くように。
執着心以外の何物でもなかったし、格好つけられる語彙が今はなかった。
女郎屋の部屋、椅子の上でふんぞり返る姿は悪餓鬼めく。
■アイリース > 「そういうことでありんす」
そのパターンでいくと。真人間ほど真人間と自称せず、ということになり。
結局のところ真人間かどうかを判断する基準、というのは難しい、という話になる。
「……あぁ、やはり。
貴方様が、ビョルン様でありんしたか」
相手の名を聞き、すべてが合点がいき、納得した。
私は、その名を聞くと、イスから立ち上がり。
相手の目の前でひざまずく。
「承りました。今宵この時より、この身は御身の為に。
申し送れましたが、私、貴方様に仕えるよう。
愛弟子より頼み込まれておりました、忍でございます。
……我が名、我が身体、我が技術。全てを貴方様に捧げます。
どうぞ、存分にお使いくださいませ」
目の前の男、この相手こそ。
私が探していた人物であった。
……正直なところ。途中で、そうではないか、という思いはあったのだが。
なにせ確信がもてなかったので。こうして、互いに名乗るまで忠誠を誓うのを引っ張ることになってしまった。
(女は、相手の前で片膝を立て跪き。
頭を垂れ、相手の言葉を待つ。
その姿は不動。まさに、忍という言葉を裏付ける姿勢と雰囲気であった)
■ビョルン > 「うん?」
見目、装備品、生業。
己を識別する情報はそこら辺の男よりも多いとは自覚している。
けれど相手の言葉にはまた違った色が混じっていたようで、ただ動向を見守る。
跪いての言葉に合点。
つい先日己の身辺を離れたもう一人の女の姿が瞼の裏を過る。
「顔を上げろ。
──ひとつ聞くが、芸事の心得はあるか。
舞踊か、三味……三味なら、長唄でも常磐津でもいい」
己には考えがあった。
花街でこの女を隠して配置するための。
「……あとは、取り急ぎ俺の寝支度と朝飯の手配を」
気づけば夕刻に顔を会わせてから濃密に時間が進みすぎた。
職務の諸々の伝達は寝物語になるやも知れぬ。
■アイリース > 「……はい。
一通りは。とは言いましても。
その道の達人には敵いませんが」
忍足るもの、どこに潜入することになってもいいように。
様々な技は身につけている。
とりあえずは、踊り、歌、楽器も多少は。
といっても、相手が満足できるほどのレベルかどうかは。
見てもらわないと、というところではあるが。
「……畏まりました。
朝食のご希望はありますか?」
命令を受け、私は立ち上がり。朝食についての確認をしておく。
すぐに部屋を出て、部屋を一晩借りる手配をし、部屋に戻り。
寝台を整え……そこで。
とあることを伝えるのを忘れていたのを思い出し。
相手の近くに歩み寄る。
ゆっくりと。右手を上げ……。
相手の額に、遠慮無しのデコピンを。
「一つだけ。ビョルン様の立場でしたら。
あのような無体はもうなさらぬ様に。
聞いております貴方様の組織の評判はともかく。
貴方様自身の醜聞となりかねませんので。
……聞き入れていただけますかしら?」
忠義を尽くした相手への言葉としては、かなり失礼だとは思う。
だが、伝えるべきことだと、私が判断したので。
そう伝え、最後に耳元で、「ボ~ヤ♪」などと囁こう。
■ビョルン > 「ちょうど女将が欠けた置屋がある。
そこに居て貰えれば営業も続けられるし、俺も助かる」
手短に問いかけの理由を告げる。
そうして朝食のメニューに関しては好き嫌いはないことを伝える。それと、食事量は多いことと。
忍びの護衛が共をする閨なれば帯刀を解き、ジャケットから腕を抜いたところだ。
これほどまでに油断している瞬間はなかったろう。
「───てッ!」
赤くなった額を押さえながら、もだもだと言い訳を口にする。
「わァったから! 寝る前にもっかいやらせろ!!」
ボーヤ扱いされれば形無し、格好つける余地すらなく強引に相手を寝台に引きずり込む。
相手を抱きしめ、その色香を堪能しながら──いつしか、疲れのあまりに眠りに落ちたとか。