2019/05/06 のログ
■リス > 「あ。そういえば。
ミリーディア様には、いろいろ教えてもらわないとでした。」
そういえば、と思い出した。
魔法とか、魔術とか、少女は人から竜に転じたので、暴走しないように手ほどきを受ける約束があったことを思い出す。
忘れてましたわ、と会いにいく理由としては十分なはずだ。
「ええ、その時は。
お話いただければ、こちらが手配してお持ちすることも可能ですわ?」
吸血鬼の友人、それはリスも知っているのだ。
なので、その人のために、配達とかは出来るのだ、信頼できる配達人――――娘がいるのだから。
だからこそ、その時は協力ができるだろう。と。
「まあ、そのあたりは本職に任せます。」
何事も、専門家には専門家の食分というものがある。
そこを侵食しないのが一番なのである。
「はい、ありがとうございます。
迷惑にならないように、頑張ります。」
彼女の進言に、礼を言い、頭をぺこりと下げる。
彼女のような言葉は、本当に、ありがたく思えるのだ。
■ミリーディア > 「……しまった、そうだった。
参ったな、他の事を色々と纏めていたせいで失念していたね、すまない」
彼女の言葉に自分も引き摺られて思い出した様な形だ。
知識は深かろうと状況次第で多重思考の有無に偏りが出てしまう。
我乍ら尤もな意見を云った事だと思うも、其処は詫びておこう。
「其れに関しては、彼女が自分の足で向かうと云っていた。
住んでいる場所も、自分で伝えなければ失礼だともね。
だから近々君の店に現れるだろう。
其の後の事は君達で相談してくれ」
人間に強く興味を抱いているのに、深く関わろうとしない吸血鬼。
彼女が珍しく関心を抱いた相手だ、好きにさせるべきだと。
「……小難しい話はこんな処かね?
御互い、頭を使い続けるのは大変だろうしな。
疲れた後は、其れを吹き飛ばす様な気楽な話が良い、そう思わないか?」
頭を下げる彼女には、そう大層に気にするなと伝えるべきか。
代わりに話を打ち切り、大きく話題を切り替えに移った。
■リス > 「色々なことが起こりすぎてますから、仕方ありませんわ。
それに、最近は公主様のけんもありますし。」
自分は忙しいだろう、彼女はもっと忙しいはずなのだ。
ゆえに忘れるのは仕方のないことである、優先順位としては、彼女の中では低いのだろうし。
自分も急いでないというのも多いから、忘れていたとしても仕方がないと言えるのだ。
忘れてたのは自分も同じだし。
「あら、それであればお待ちしておりますわ。
いろいろありますので、買わずとも楽しんでいただけるように。」
自分で来るというのであれば、少女としては否やはない。
なので、彼女の心に従うように笑ってみせた。
いつでも、歓迎いたしますわ、と。
「ええ、そうですわね。
なにか明るい話題とかがあれば、すごく気が楽になりますが。
私に振られると、えっちな話題が主になってしまいますわ?」
さて、どうしましょう。
彼女の言葉に従って、何かいいかしら、と考えて。
■ミリーディア > 「ああ、あれには困ったものだよ。
文句を云った処で今更だろうし、流れに任せるつもりだがね。
国の事は国が決める、其の結果が如何なろうと儂は知らんし、やる事も変わらんさ。
……仕方無い、次こそは機会を作ろう」
多忙なのは彼女の思う通りだ。
然し自分から言い出した事を忘れたのは流石に拙いだろう。
急ぎの用事では無くとも次こそは果たそうと、そう伝え乍に考えていた。
「そう外出もしない娘だ、是非とも楽しませてやってくれ」
然も彼女から云えば過去の存在だ、今時の商品はさぞ珍しいだろう。
尤も、其れをはっきりと表に出す事はしないだろうが。
そんな約束を取り付け乍、其処で何が起こるのかを楽しみにする事とした。
半分は今の世に慣れさせる真面目な考え、もう半分は悪戯代わりに。
「そうか、普段の多忙さを考えると仕事の話が常に為るのか。
……まあ、そうした話を交わすのも興味は在るが。
此処では地下での宴くらいしか無いからね」
考えてみればそうなのだ。
だからこそ彼女から出した話題に乗ってみる。
本来は口外される事の無さそうな不穏な単語が出て来たが。
■リス > 「政治のことにはさっぱりですが。
その事で、街は今潤っているのは間違いありませんわ。
お祭りとかも起きてますから、商品やお金の流通はしっかり出てます。
ふふ、儲けさせてもらってますわ。」
少女は彼女の多忙の理由に笑ってみせる、目にお金のマークが出ていても納得できるぐらいに輝いていたりする。
国が元気ならお金が動く、そこに群がるは商人たち、というところであろう。
わざわざ、国外まで行って買い付けしてきた甲斐ありました、と。
「はい、次はお願いしますわ。」
今でも強さには興味がない。
が、知らないで傷つけるのは本意ではない、なのでこればかりは頑張って教わらないといけないだろうと、少女は思うのだ。
彼女の言葉に、うん、と頷く。
「あらあら、じゃあ、いろいろ連れ回さないと、ですわね。
……普通のお食事でも大丈夫かしら。」
今と昔では、食事も随分変わるはずだ。
貴族のそれは、格式だのなんだので大きく変わることは少ないが、市井のそれは、食糧事情などでどんどん変わる。
食も楽しみのうちひとつ、と言えるだろうし。
「基本は、お互い職場のみでの活動、でしょうから。
それに……ミリーディア様を楽しませられるようなお話、できるでしょうか。そこが不安になりますわ。
市井には、自分ひとりで楽しむための張り型とかよく売られてる、とか。
私は、お話よりも、実践の方が好きなタイプです。
地下の宴……は、楽しく語るには少しばかりはばかられてしまいそうですね。」
話題に乗ってきてくれたので、続けようとするが。
地下の宴、は昔借金のカタに抱いた貴族に聞いたことがある、それは明るい話になるのだろうか、と首を傾ぐ。
■ミリーディア > 「王城内では色んな意見が飛び交っている感じだな。
国の方針に迄も関わるつもりはないから我関せずを貫いているがね。
そうか、確かに商売に於いては願ったり叶ったりな状態なんだな」
現状に関わらず、自分は此の部屋に入り浸り状態だ。
何も知らない訳でも無いが、何かを仕出かそうとも思っていない。
目を輝かせる彼女を見れば、成る程と納得させられた。
「勿論、次は忘れんよ」
彼女は如何思っているかは知らないが与えるのは強さとは限らない。
力の本質は強さでは無く利便性で在り、其れが強さに絡んでいるだけなのだと、其れが自分の考えだ。
頷く彼女には言葉で答えておいた。
「そうしてやってくれ。
普通に食事は取れると聞いたから大丈夫ではないか?」
其れが人間の様に栄養と為るかは分からないが。
味わうのか、雰囲気を感じているだけなのか、其れは本人にしか分からない。
其の時に直接聞いてみれば良いだろうと、そう思う。
「そうだな、儂も此処でしか活動をしておらん。
偶に外に出なければ為らない時も在るがね。
張型か、片手間に儂も作った事があるな。
考えてみれば、其の手の物とて商品と為り得る物なのだな。
……依頼されて作る程度で、そう迄考えた事が無かった。
だろうね、其の手の事は実際に楽しむに限るか。
楽しめる時も在るな。
様々な性癖が在るのだと知りながら楽しむ、悪くは無いさ。
勿論理解し難い性癖も在るが、其れも稀な話だ」
彼女と言葉を交わすも、其れに暗いものは感じられない。
自分にとって、どの様な体験で在ろうと楽しめるものなのだ。
外見とは裏腹に積み過ぎている経験が、其れを可能としているのだろう。
其れを彼女にも理解をしろとは、流石に言えないが。
■リス > 「人々が元気になれば、買い物をしてお金が動きます。
お金が動けば物資が動いて、物資が動けばさらにお金が、商人としては、お祭りは大歓迎です。
今回のようにほかからくるものを出迎えるものなら、パーティをするにも、材料費などもありますし。」
多分そんなお金の流れとかも知っているのだろう。
驚異にならないことに関しては、存外無視を決め込むような気もする。
だから、軽く商人としてお話を。
「はい、では、次の予定は、早めにしておきませんと。」
さて、いつがいいでしょうか、とワクワクする少女。
これに関しては、道具の使い方を学ぶ、という認識。
多分、間違ってはいないのだろう。
「では、市井の素晴らしいお店をピックアップしておかないと、ですわね。
娘の方も連れたほうがいいかしら。」
吸血鬼とで歩くのだ、食事程度なら、娘も連れて、一緒に、なれていくのは……。
娘が人見知りだったら、竜雪の件もあるし、やめておくべきか、とか。
直接聞くことは、決定事項でもあった。聞かなければわからないことだし。
「ミリーディア様がよろしければ、今度、市販品を買って見せてあげますわ?
あとは、実際にお相手だって。
ふふ、私、変態ですから……ミリーディア様さえよければ、頑張りますわ?」
性的なことに関しては。
変態といっていいだろう小娘は、あろう事か粉をかけるのだった。
■ミリーディア > 「道理としては理解しているつもりなんだがね。
実際に其れに触れる事は無いから想定しか出来ん。
君の意見を聞けば、成る程と納得も出来るものだよ」
そうなのだ、自分が立てるのはあくまでも卓上の理論。
故に商人で在る彼女の方が実の商売としては上を行く筈なのだ。
知識在る事が万能とは限らない、と云う事か
「ああ、そうだね。
又連絡をし合い決めて行こう」
多忙では在るも、互いに通じる連絡手段は在る。
楽しみに、か如何かは分からないが、其れを伝えるのはそう先でも無いだろう。
「……儂も同行してみたいものだが、行けんのが残念だな。
あの性格だ、どんな相手でも君が連れるなら嫌とは云わんだろう」
素晴らしいお店、と来たものだ。
其れを聞けば興味も湧くが、伝えている通りに急な同行は出来ない。
本当に残念そうに云い乍も、彼女と同伴する友人の事は教えておいて。
「自作しか知らんからな、市販品とやらには興味が在る。
新たな性能等の参考になるかもしれんしな。
変態か。
変態にも多種多様在るものだが、どれに該当するのかは気に為る処だ。
尤も、楽しませられるかは分からないがね」
比べれば、魔導器具を流用する此方の自作の方が多様性は高い筈だ。
だが、閃きとは時に意外な発見と為るのも知っている。
其処からの更なる進化を期待し、そう伝えて。
後に続く変態については、思いの外にあっさりと乗る事だろう。
意外性と云う新たな物事を識るのも、又楽しみの一つだから。
■リス > 「それこそ、商売に関してだけは、ミリーディア様に負けるなんて思いませんわ?」
彼女の言葉に、商売だけに関しては18の小娘だけれど生きた知識と、経験。
そして、先達からの教育……彼女に負ける気はしない。
とはいえ、彼女も机上の空論でも、それなり以上に稼げるんだろうなぁ、とは思う。
それは口にすることはないのだけれども。
「ふふ、大丈夫、心配しないでくださいまし。
ミリーディア様は別にご案内いたしますので。」
彼女が興味を示してくれた、それならば、その興味を満足させてみせようか。
ということで、彼女とは別で、デートと称して連れ出そう。
大丈夫ですわ、と。
「では、いくつか見繕って、持っていきましょう。
そもそも、同性愛も、立派な変態ですわ?」
彼女の作る一品ものに興味はあるが、道具よりも生ものの方が好きである。
最近は、受け入れる相手は一人のみであるけれど。
差し込む相手はたくさんいるし、困ってはいない。
変態がいろいろあるという言葉に、軽く笑って言おう。
何事も、麻痺してしまうものですね、と。
■ミリーディア > 「所詮は知識、実経験には及ばんものと言われている。
だが、其の実経験を得て、其れを物にするのも難しいものだろう。
そうした意味では、リス君に負けるのは当然とも云えるな」
年齢なんてものは関係ない。
積み上げ続けられたものこそが貴重なのだ。
彼女の思いは、確かなものだろう。
尤も、此れもだが、稼げるのだと云う事も事実。
確りと動いてくれればの話ではあるが。
「……そうか、なら楽しみにしよう」
自分にも案内が在る。
其の言葉に確り反応をしてしまう。
時間が空いてもやる事に悩む事も在った。
彼女の誘いは其の救いと為るのだろうか?
「ああ、では頼むよ。
……そうか、考えてみれば変態と云うものの概念も又様々だ。
多くの経験をしたからこその思い違いと云うものだね」
果たしてどの様な商品が届くのか、其れは手にしてからの話としよう。
彼女とは違う理由で、此方も似た様なものではある。
其れを御互いに知り得る事は無かろうが。
何を以て変態と云うべきか。
其の点に於いては彼女の考える通りに、変態との感覚の麻痺と云えるものか。
成る程、と納得した様な様子を見せる。
■リス > 「ふふ、ミリーディア様の知識があるなら、商売のヒントは色々ありそうですわね?
その知識から使えるかどうかを判断して、使えるなら使う。
商売は、そもそも勝ち負けを競うものではなくて、如何に儲けるか、ですし。」
チャンスと需要、その辺をちゃんと見極められれば、商売に年齢は関係がないものだ。
とはいえ、かかわり合いになる最初が、ドラゴン急便で、それによる、嫁の100ドラゴン事件。
あれは、正解だったか失敗だったか、さて、どうなのだろうと、おもうもので。
「ふふ、ええ。
お勉強以外でも、お時間を頂きますから。
甘い物以外では、どんな食べ物に興味があります?」
楽しみにしてくれるなら。全力でエスコートをして見せよう。
まずは、甘味以外の彼女の好みも調べないといけないわ、と。
目の前にいるから、直接聞いてみよう。
それが近道であるし。
「ええ、それに、それが普通になってしまう。
感覚の麻痺は、恐ろしいものですわ。
私が言えたことでは、ありませんが。」
一時期……いや、今もだろう。
女性同士も好きだが、人妻をだくのも好きなのである。
変態に関しては、精神的なもの、肉体的なもの、色々とある。
彼女の変態と、自分の変態は、どう重なるのだろうか、と考えてしまうもので。
■ミリーディア > 「商売には人の心理を突く事も必要としている。
其の駆け引きは無理だろうが、何を便利とするか、如何した物を欲するのか。
現状理解は確かに使い様もあるだろう。
……流石に、儂に其れを常に考える気力は無いがね」
其れが出来るのが、きっと本当の若さと云うものなのだろう。
答え乍に肩を竦めてみせて。
因みに其の件について問えば、此方としては失敗に繋がると答えただろう。
場所の確保、其れが出来ても生活上の、付き合いも、問題は山積みと為った筈だ。
「云ってしまえば、儂は甘党なんだ。
だから基本的には先ず甘いか如何かで判断している。
其れ以外では考えた事が無かったな…
興味の有無で云えば、新しい物為らば何でも食べてみたいものだ」
考えてみれば、其れ以外で考えた事が無かったのだ。
何が良いかと聞かれたら、二も無く甘い物と答え続けて来たから。
だから、其れを求める彼女にはそう答えた。
「普通は流石に分かる、こんな儂で在ろうともね。
だが何処を区切って変態と為るのか、其れは多分歪んでいるだろう。
然し其れは考える必要も無いさ。
御互いに楽しめさえすれば、其れで十分と儂は考えているからな」
極論を云ってしまえば結局は此れなのだ。
普通で在ろうと、変態で在ろうと、楽しければ成功で、楽しくなければ失敗なのだと。
では自分と彼女は如何であろうか?
其れはやってみないと分からない、此れが答えだ。
■リス > 「ふふ、人聞き悪いですわ。
人の欲しいを叶えるのが、商売とお伝えくださいまし。
あら?ミリーディア様は充分若く思いますけれど。」
彼女は外見通りの年齢ではないのだろう。
それでも、年の功とは言えない外見なのである、だから、その外見に従い、言葉を放つのが少女で。
今は10匹ほどで、充分回っているから、それでいいのだろう、少女は思う。
何が利になるか、本当にわからないものである。
「ふふ、では、いろいろなものを試してみませんとね。
甘い以外でも、好みの味があればいいのですけれど。」
それなら、いろいろ出てくるお店がいいかしら、と。
考えたことなさそうな彼女に、腕の振るい甲斐がありますわね、と奮起をするのだ。
「そうですわね。
エッチなことには、細かいことを考えずに。
お互いの事を求め、愛し合うことが重要ですわ。
楽しめればいい、というのは同意します。」
彼女の極論には同意を示して。
そして、ふと、時計を見るのだ。
「あら、思わず長居をしすぎましたわ。
そろそろ、戻ったほうがよろしいですね。」
彼女も、自分も仕事があるのだし、と。
同意を求めるように、彼女を見よう。
■ミリーディア > 「……矢張り識っているだけでは駄目だな、現役相手には敵わんよ。
身体的には此の通りと思って良い。
だが無駄に長生きでね……幾つかは聞かないでくれ給えよ?
儂自身も正確には覚えていないんだ」
人間で在っても、歳を負う程にはっきりとした年齢が分からなくなる時もあるのだ。
然し自分は気にしない、気にされれば逆に会話がし難いから。
誰があれを企画したのか、其れは気に為る処だ。
既に終わった問題なのだから、知って如何為る訳でも無いが。
「ああ、そうしてくれると助かる。
他に何を好みとするのか、悪くは無いな」
何が食べられ、何が食べられないのか、其れは理解している。
然し深く迄の味は考えた事が無かったし、そんな機会も無かった。
彼女が与えてくれる其の機会、楽しみにしていよう。
「然し、昔は子作りの為にしか考えられていなかった行為。
そう云った意味では、此れを考えた者には感謝すべきか。
……其れも又、期待するものだね」
色んな事に興味を持つ事に、其れを行う行動力。
今の自分は其れを羨ましく感じてしまう。
そして彼女の言葉にふと気付いた。
気が付けば思いの外に時間が過ぎていた事に。
「おっと、すまないね、長居をさせてしまったか。
城門迄は送ろう、もう此の時間では誰も此処には来ないだろうしな」
そう伝えれば、椅子から腰を上げる。
気が向いたから序でに少し歩くのだと。
気を遣うだろう彼女依りも先に扉へと向かい、其れを開く。
此処まで来てしまえば止めたりもしないだろう。
後は彼女が其れに応えれば、共に城門へと向かうのだ。
■リス > 「そんなことはありませんわ……と、これでは堂々巡りになりそうですわね。
年齢に関しては聞きませんわ?
だって、秘密は女を魅力的にしますし。
私の伴侶も年齢は不詳ですしね。」
彼女に言われなくても、自分の伴侶が人ではなくて年齢は不詳なのだ。
態々、その両方に不興を買う真似はしたくはないのだと。
企画と実行は、リスである。
本来は自分と契約した竜でとおもったが、嫁がハッスルして連れてきてくれたのだった。
好意に甘えて止めなかったし、100匹とは思ってなかったのだ。
「では、暫くはいろいろ探しませんと、ね。」
彼女は、思った以上に興味が多いみたいである。
楽しみだと言われるなら、張り切らなければならないわ、と。
「今でも、子作りのための行為、という意味は無くなりませんわ。」
そこまで言って、彼女も時間に気がついた模様で。
「いいえ、いいえ。
楽しい時間でしたので、謝られると、困ってしまいますわ。
用事が終わったあとも、うだうだと居たのは私ですし。」
立ち上がり、送ると言ってくれる彼女。
悪い気もしたが、断るのも悪い気がしたので、頷く。
彼女は騎士団なのだから、人を守るという役割を持つのだと思い直して。
彼女とともに、城門まで連れ立って歩いて。
「今宵はありがとうございました。
また、お会いしましょう。」
ぺこり、とお辞儀をして、少女は闇の中へと。
家路に着くのであった――――。
■ミリーディア > 「御互いに、こうと云った考えが在るとそうなるものか。
儂の場合、其れが魅力と為るのかは少々疑問だな。
妙齢の女で在れば通用しそうだが」
女の魅力として考えての意見だが、そんなものだろうとは思う。
高過ぎても低過ぎても少しばかり考えさせるものだから。
今考えてみれば不思議なものだった。
竜は希少種、多過ぎれば世界のバランスが崩れる存在の筈だ。
然し今更の話、抑えられたのだから良しと考えておこう。
「そうだな、其れについては君に任せておくよ」
有名な料理為らば知らないものはない。
だが、新しく作り出された料理とて多くの数が出ているもので。
其れ等を知る意味でもと考え、張り切る彼女に頷いてみせる。
「そうだろうけどね、其れ以外の意味合いの方が強まっているのは事実だ。
楽しい時間か……そうか、君も楽しめたのなら良しとしよう」
こうして長く一人の誰かと話したのは久方振りか。
確かに自分の楽しめた、彼女の言葉を噛みしめる様に短く答える。
其の侭、二人で城門迄の道程を歩む。
彼女を城門から通し、自分は其の場で立ち止まる。
「ああ、又会おう」
御辞儀をし、其の姿が消える迄、のんびりと眺める。
完全に見えなくなるのを確かめれば、踵を返し戻って行くのだった。
ご案内:「王城・魔導研究所」からリスさんが去りました。
ご案内:「王城・魔導研究所」からミリーディアさんが去りました。