2019/02/08 のログ
ご案内:「トゥルネソル家」にリスさんが現れました。
ご案内:「トゥルネソル家」に竜雪さんが現れました。
ご案内:「トゥルネソル家」からリスさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル家」にラファルさんが現れました。
■ラファル > マグメールの富裕地区、その一角にある商人の家。
トゥルネソル商会、マグメール店店長、リス・トゥルネソルの家である。
広大な敷地に質実剛健を絵に描いた作りで一流の職人の手で作り上げられた、家である。
過剰な装飾等はない、生半可な砦よりもがっしりとした作りのそれは、娘によって強化されており、見た目をはるかに上回る頑丈さを誇るのだ。
ドラゴンが本気で殴っても壊れないぐらいに強化されている家なのである。
そんなおうちに、レアリティがSS位に寄り付かない娘が、戻ってきた。
冒険者としてあちこちに出かけている娘である。
「ただいまーっ!」
やっほー、と玄関で迎えてくれる家令にふりふり、手を振りながら、家に戻ってくる。
家主のリスは仕事。次女は部屋で魔法の勉強と称した引きこもり。
お出迎えは、あっしぇおかーさんがどこからか連れてきたきららちゃん。らしい。
ワンコのグリムくんは、ゼナさんと一緒にお出かけ中……冒険中のようだ。
おなかすいたーと、言いながら時間も時間だからか食堂へとぽてぽてあるく。
■竜雪 > ごそ ごそ ごそ。
その広大で華美にはならなくても造りとしては貴族にも勝る建築物がある、リス・トゥルネソルの自宅。
家の頑丈さと鉄壁の防壁さはその辺の盗賊や盗人、闇の刺客とか寄り付きません。
寄ったところで、ドラゴンとその中でも暴食の二つ名?を持つ三女にペロリとされます。
ごそ ごそ ごそ。
先程から妙な物音がするのは、食堂の中 厨房付近。
ぬそっと出てきたのは おうちにそもそもいるのか、とレアリティ不明度Maxな長女。
「……帰ってきましたか。」
っち、と舌打ちをして目の前の赤くて白い筋の入ったとある肉のとあるレアリティレベル5のお肉の塊をトレイに載せて、
これから一人で焼いて食べようとしていた長女、確実にじりじりと近づく三女の気配に観念したのか、
厨房の中で がくっと肩を落とし、黒くて長くて太い何で出来ているのか不明な包丁とまな板で肉をスライスし始める―。
■ラファル > らふぁるんのーず。おん。反応、おにく、じょうもの、おいしい。まちがいない。
ひくひく、と鼻をクンクンヒクつかせた幼女。
この家は基本的に食材もとてもいいものがあるのですが、それがレアリティでレアなら、今匂っている食材は、レアリティ最高のウルトラレア。
おおっとそれは、普通ならパーティ用の豪華なお肉ポジションではないですか。
そして、その近くにいるのは……お酒の匂いもするし、竜雪おねーちゃんのにおい。
匂いを嗅いだあとは早かった。
幼女は己の特技である高速移動法『陽炎』に、無音移動『影走り』の技術を組み合わせた。
超高速無音移動……名づけて……名づけて……名づけてる場合じゃねぇ!
とにもかくにも、音も置いていき、気配すらなく、玄関から食堂への距離を、0コンマの秒数で、幼女は姉の背後に取り付くのだ。
衝撃を上手く殺しながらぺとーんと、それはもうスライムのように。
「おねーちゃーん……?」
怨と言う雰囲気がどろりどろどろ流れ出るような声音。
こんな声も出せるんですね幼女、それぐらいに食べ物の恨みは激しいのです。
特に、能力とか何もかも食べることに特化した趣味食事の娘からすればもう。
がっちりとその背中に張り付きます。ぎゅうう。と。
■竜雪 > にくまつりをひとりでかいさいするきだった。
独り占めは背徳的で美味しいですよね、それに市場とかお店とかで手に入らないとされる、
厳密には王族とか貴族とか富裕層商人とかしか手に入らないお肉を一寸したお付き合いで、
手に入れて持ち帰ってきた長女としては、味見と称して少々スライスして自力ブレスで焼こうとしていた。
それくらい食べてもいいじゃない!と思った長女です 大事な事なので何回か思いました。
この間 三女がストライダーなのか忍者なのか不明だがのスキルを駆使して背後に張り付く間の瀬戸際に思った事です。
以上。
うん、ええ、今回の肉も半分は持ってかれそうです。(半分で済めばいい)
でも大事な取引で手に入れた肉、やすやすと食い意地だけ張った、
小悪魔色気垂流しの幼女最強兵器に全部を奪われてたまるものですか!
「おかえり ラファル。 礼儀作法違反ですが。背中に張り付きつつ挨拶は粛清の元ですよ?」
粛清されたいですか?お尻ばしーんばしーんされたいですか?
どうなのです?と丁寧でもどこか寒気のする声で背中に張り付いたままの三女に声をかけつつ、
べりべりっと粘着した様なナニカ―三女を引き剥がそうとします…片手で。
■ラファル > このスキルは、ストライダースキルでございます。
忍者になる前から覚えていた技であります、いまのピンチ(おにく)の際に、覚醒して進化しました。
そんなことは大事ではない、重要なことではありません。
そのまま姉の背中をよじよじしようと思ったら、捕まりました。
筋力的にはさすがにかなわないので、その侭べりべりとはがされていきます。
「だいじょーぶ、挨拶前のあんぶっしゅはいっかいはみとめられる。
古代の辞書にも載ってる。」
冷たい言葉に、自信を持って胸を張っていう幼女。
摘まれているベルトに吊り下げられてる形になりますのでぷらーんぷらーんと、してる所で、胸を張って言います。
「そ・れ・にぃ。
ご飯時でもないのにこっそりもぐもぐこそ、しゅくせーのたいしょーかと、ボクは思うんだけどー?」
にまーっ。
姉の冷気に負けない妹は、何時ものニマニマ笑いで首をかしいで突っ込む。
ええ、頭は悪くはないのですよ?
そのへんどうなのでしょーかー?くちふーじがほしーなー?
家令様はちゃんとそんな娘たちの悪巧みは見通していますけれど。
■竜雪 > やはり今後は 三女は今処最深部に入ってこられない、
トゥルネソル商会 リス・トゥルネソル邸のとある部分で、
ひとりおにくじゅうじゅうやきにくまつりをする事としましょう。
どこ、それ 勝手に拡充したの?と当のリスお母様に突っ込まれそうな空間拡充をとある部分でやりましたが、
今回は見つかってしまったので 次回以降は 一人こっそりにくまつりをとある場所でやろうと考えた長女。
べりべりとはがした幼女最終兵器その名を三女ラファル(11歳)を、ぶらぶらと片手で摘まみ持ちながら、
どうして差し上げましょうか、と思いつつ 無駄に引き締まった幼女なのに色気が凄まじい子を持ち上げたまま
「どこの時代の古代文書に。この竜雪に的確に緻密に告げられないのかしら?
正確にそれらが載っていない場合は、粛清の名のもとに暫くお肉禁止致しますよ?」
正確な時代と正確で公式な記録の元にその文書を持って来いと
公的な証拠を要求しだした長女。この長女を出し抜こうとは10年早いわ、と冷酷な視線は訴える。
「この家のドラゴンは生じて毒にも無効化スキルを保持しているので
問題ないかと思いますが、味見と称した毒見による一人焼肉じゅうじゅうまつりは必要不可欠でしょう?
ほんの100グラム程度の然したる肉、その位食べても粛清のしのじも掠りもしない!
ふ、ラファルもそこまで頭が回らないとは…浅学なものですね」
いつどこから物理的に狙われるかわからない商人の世界、
最近は物理はなくても食料関連は意外と無防備になり易いと思案した。
だが、ドラゴンはその辺胃が強い筈。味見と称して毒見も兼ねていると出し抜こうとしている長女。
ニヤリニヤリと長女と三女の醜い肉の争いを家令含めてメイドさんたちも見抜いてます。
そこはもう観念してやきにくまつり 家総出でやろうや!とナーゲルさんが飛び蹴りしてきそうですが まだ来ません。
■ラファル > 「あい。」
持って来いという姉に、背中のカバンから出てくるのは一冊の古文書。
東方で作られた古文書で、それなりに古くところどころボロボロになっている本。
ストライダーのお勉強をする際にアッシェおかーさんからもらったうちの一冊。
中を読んで見ればわかるが、娯楽小説のような本であった。
最初は母親と同じようになりたいと真似していた三女を、アサシンにすることを嫌がった小悪魔おかーさんが冗談で渡した本であることは目に見えて明らかですがそれを間に受けてしまった結果と推測される。
冗談で渡された本を習得できるこの幼女の才能というべきか。
「じゃあ、なんでこそこそしてたのかな?
毒見というのは本来ほかの人が居る前で毒があるかどうかを調べるために奴隷とか毒見役という名の犠牲者をもとに行うものだし。
それに、そもそも毒があろうものなら、竜胆おねーちゃんが解毒の魔法使うよ?
100グラムでじゅうじゅうまつりとか、祭りとか言ってる時点で語るに落ちてると僕はおもいまーす。」
肉へのこだわり、三女の食事へのあくなき追求。
舐めたものではないのでしょう、顔にク ワ セ ロ と、書いてあります。
そして、最近メイドのお勉強を始めてメイド長ナーゲルさんよりもしっかりしているという噂の見習いのシスカちゃんに。
「お嬢様方、その辺にしてくださいませ」 と、正座させられるまであと数分。
■竜雪 > 「…」
持っているのか!!!!!!
即座に取り出されたぼろぼろの本、なんというかボロい。
写本してきれいなものを渡せばいいものを、なんでこんなボロい本を。
いや、いいんですが、まぁ それを謎包丁を持っていたのをまな板においてから、本を片手で捲る。
その間ずっと 片手でぶらぶらと最終兵器ラファルちゃんをぶら下げてます。
「いいじゃないですか、誰もいない…使用人は別として。アッシェ母上はシュロス、
リスお母様は店、竜胆は引き籠り、ゼナさんとグリムはお出かけ、
奴隷に犠牲を払ってはいけないでしょう!命あっての物種だというのに!
ま― ハイ。」
三女云々の前に 言葉が切れたのは、この家のメイド長ナーゲルちゃんではなく、
ゼナさんの妹であるメイド教育成績多分一位のシスカさんが来ちゃった。
そして ハイと片言の様な返事と共に ぱっと三女を離して、
その場で二人して 食い意地の張った阿呆二匹の長女と三女は、
シスカさんによる 長い長い説教と正座の刑を喰らう事に。肉よりも先に。
■ラファル > だって、魔法のカバンはたくさん入ります。
そして、この娘はモノへの執着はそこまで多くないのです、食べ物以外は。
服装から見ても服に執着もあまりありません、部屋を見れば、部屋は閑散としてます。
だって野生だもの。ということで、荷物は少ないので私物は全部持って歩けるのです。
諦めさせようと渡したアイテム、それを再現しちゃった系。
そして、プランプランとしていて文句を言わないのは、プラプラしてるの楽しいから。
くるりくるり、円盤のように回転してみます、ベルトの耐久力が謎なレベルで高いです、伸縮率も。
「えー。シスカちゃん……。
えーと、そのー、あー。」
べちん。
地面に落とされました。顔を上げればそこにはぷりぷりと怒っているメイド見習いのシスカちゃん。
年も近いのでこう仲のいい娘ではありますが。
それでも、スイッチのオンオフはあるみたいで今はお仕事中らしく。
食材のつまみ食いという悪行の前に。
娘ふたりは正座の上で怒られてしまいました。
ご馳走お肉は取り上げられて、ナーゲルさんに渡されました。
回収不能……!
この世の終わりのような、しょぼくれらふぁるん。
■竜雪 > 長女の収納能力?…調合に使うブツと材料のみだったら相当あります。
月単位で家と本拠地(酒造地)を往復します、その間の移動にあるだろう、
争いに巻き込まれた場合の時に調合と自身のスキルで圧倒していきます。
食べ物は大量にはそのモノで入ってません、そんなものです。
正座をしている間はシスカさんの方を見上げる事が出来ません。
「…(逆らえない気がする 何故でしょう)」
悪い事はしていない筈、とそもそも味見と称した一人焼肉祭りが悪い事だと認識していない長女。
そして 肉は にくは 肉が! ナーゲルさんへとドナドナされていった。
ああ、あの肉 いつかのパーティに出されてしまうんだろうな、と肉が運ばれ去っていくのを呆然と見送るのです。
絶望は疾うに見たことがある長女、がくっと形を成さないほどに崩れて―復活。
「ふっふっふ。回収されてしまいましたが!抜かりはない、のです!
あれはたかが一キロの塊! 家以外の秘密の部屋でコソコソ食べればよいのです!」
此処でごそごそする前に 保管してきた肉が 肉があるのです!、と
秘密部屋(拡充)にあるとむくむくっと正座から立ち上がる!
くずれているラファルに さあ いざいかん 秘密部屋へ!と誘うとする長女。
■ラファル > ちなみに、次女の収納能力はというと。自分の魔法で、常時周囲の空間とかそのへんに収納スペースができるのです。
ちなみに彼女の部屋の書庫は圧縮された空間となっていて、超巨大な図書館となっております。
基本動かないので、自分のものは全部そこに集中している模様。
きっと、ヒエラルキー的には。リス≒アッシェ>ゼナ>ヴァール>シスカ>ナーゲルという感じになっている模様。
メイド長と見習いのヒエラルキーがちょっとおかしい。
メイド長と書いて暴力と呼んでいい竜ですから。
懇懇と説教される娘ドラゴン二匹。足がシビシビしてしまいます。
そして、解放されたら、肉とメイドさんはいなくなっておりました。
「ねえ、おねーちゃん。
それ、ヴァールさんに見つかってない場所?
あと、パーティで一キロで足りると思うの……?」
そう。一キロというのは娘ら一人、一回分のおかず分でしかない。
ドラゴン一匹で一食牛一頭と言われるのだ、下手すれば、回収されている可能性も。
でも、お肉の誘惑には勝てず、姉の誘いに一本釣りされる幼女クマー。
ついていくのです。
■竜雪 > なんというか この家 総じておかしい。
多分 悪い事をしようとする者は来ない 来ないどころかいた事も消されそう。
ドラゴンが殆ど占めており、謎の大型犬グリムちゃんとか。
その下に家の住人と使用人という戦闘集団だと確実に城取れるぜ的な…。
だが、つい先程までメイドより確実に力とかある筈の娘ドラゴンはつまり肉を失い、敗北した状態で転がっていたわけであって。
「ヴァールさんが来れない場所ともいう。
足りないですねぇ…後で持っていく積りだったんですけど。
竜帝シュロスの転送扉の前。あそこユルティムさんの領域だから、アッシェ母のお膝元だし。
ヴァールさんレベルじゃあ無理でしょう。取り合えず行きますよ?」
一キロも食べませんけど。特に私。
小食ですよこれでも!回収されているとはとても思えないあの場所。
何所と言えない怪しい通路をぽてぽてと歩く長女と三女。
そしてついに曲がり角を曲がった瞬間に見えてきたのは!
【ダイス結果 1~3 むしゃむしゃとピクシードラゴンキララちゃんが食べ終えて丸まってた!
4~6 むしゃむしゃといつの間にか帰って来ていたグリムちゃんが食べ終えてクンクン突撃してきた!】 [1d6→4=4]
■竜雪 > 【結果】そこには絶望が広がっていた!!!
■ラファル > だからこそ、第二師団を含めて、いろいろな師団が危険視するのではないでしょうかここの戦力は過剰というか異常。
普通に王国の中の魔境といって良いかと思います、監視されて当然というレベル。
一家の長が、王国に協力的で平和主義で、商人してるから、お目こぼしされているのでしょう、おそらくきっとめいびー。
「というか……、それもちゃんと連絡を入れた上での正式なものであれば、ヴァールさんこれると思うんだけど。
というか、連絡入れられたら、ユルティムさんたちに、抑えられると思うんだー……。」
別に、シュロスのドラゴンたちと、商会のドラゴンの仲が悪いわけではない、というか、家族だし。
アッシェおかーさんを神とし、リスおかーさんの下に付く仲間なのである。
姉の思考にツッコミ入れつつ、行くよ、という姉の言葉うなづく妹は、基本素直なのである。
「あ、グリム。」
突撃してくるわんわん。
そして、おもむろに股間に顔を突っ込み匂いを嗅ぐのは、彼の本能なのだろう。
体調とかをそれで調べてるらしい。満足するまで匂いを嗅がせた後に、幼女は背中にちょこんと乗っかる。
グリムが帰ってきたということは、そろそろゼナおかーさんも帰ってくるのかな?と首を傾ぐ。
■竜雪 > 第二師団と面識はおろか…直接はなくても監視されているのは分かっている。
危険視されてもあの程度の魔術と工学は出し抜きますよ!とその辺の工学を弄っている長女。
魔術は?は…次女に丸投げしておいた、魔術には口出しはしない、それが長女。
王国の中の魔境とは気にしていない、長女含めて商会外の酒造地ドラゴン。
「ここのドラゴンと酒造地ドラゴン 気質が違うと思うのだけど。
こう都会育ちと辺境育ちと一寸気質が違うでしょう? だ、大丈夫なのよ!」
まぁ別に仲たがいしてませんね、ただ酒造地ドラゴンは堅気職人気質過ぎて、竜帝一家とか別名が発生した筈。
執事服を着ない執事 家令服を纏わない家令、なんというかそんな違いが露骨に。
曲がり角から なんで グリムが 来る?????
(ま、まさか!!)
「食べられた 食べられてしまった!! あの幻のワギュウニク1トンが!!」
だっとグリムがわんわんラファルに行った横をすり抜けて曲がり角を曲がった瞬間
あるものがない こんもりと積まれていたはずのワギュウニクの山がすのこのパレットを残して ない。
ないったら ない。
その前に うつぶせに ぱたりと 倒れ伏せた ある意味果てた 長女(笑)
■ラファル > 「気質?多分同じだよ?
だって、元々は同じ山のドラゴンだもの、こっちは、大人しくできる人をいっぱい集めただけ、だもの。」
皮をむけば結局同じドラゴンなのです。
生まれも育ちも同じ、猫をかぶるのが上手か下手かの違いなだけなのです。
何かあれば暴れっぷりも何もかも、同じなのです。
「……?どしたの?おねーちゃん?」
慌てて、駆け出す姉に、グリムのモフモフ毛皮の上で捕まって転がりながら問いかける。
駆けていった先に、グリムに向かってもらうのだけど。
「え?あのリング地方で少数に絞って生産してるっていうあの。
リングビーフ、通称……輪牛肉……!?」
この国から離れた所、一地方で牛の頭数などまで決めて一流の畜産家が精魂と全力を込めて育てるとてもとても美味しい牛肉。
貴族でさえおいそれと食べることのできない高級のお肉を取っておいたという姉の暴挙もそうだが。
それを食べられてしまったという。
最初からないものがないという文、姉よりはショックは少なかったが。
それでもショックだった。
呆然とした姉妹。
グリムくんはとりあえず呆けた妹を乗っけたまま、倒れた姉を咥えて、食堂へと連れて行くのでした――――
■竜雪 > その後 長女は再復活するのに 3時間かかったという…。
ご案内:「トゥルネソル家」から竜雪さんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル家」からラファルさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル家」にラファルさんが現れました。
ご案内:「トゥルネソル家」にゼナさんが現れました。
ご案内:「トゥルネソル家」に竜雪さんが現れました。
■ラファル > トゥルネソル商会、マグメール店の店長、リス・トゥルネソルの家であるトゥルネソル家。
そこの食堂に二匹のドラゴンがそれこそ燃え尽きた灰のようになっていた。
昼間に、超高級なお肉をつまみ食いしようと画策したのだけれども。
メイド見習いに見つかって二時間の説教コース。
それでもめげずに、姉の肉の隠し場所へと行こうとしたものの。
其処には獣の嗅覚でお肉を見つけ出した狼犬グリムくんがもしゃもしゃと食べてしまったあと。
度重なるショックに姉と妹はダウン。
さすがにそこでダウンしているとまずいと思った狼犬グリムくん。
姉妹を食堂に移動し、食卓に座らせたのである。
つくづく頭良いなこのワンコ。
妹の方のラファルは、ポケーっと、半分口を開いて、口から魂が出ています。
そんな脇をそろそろ食事の時間だから、とドラゴンのメイドさん達が食事の準備をしているのです。
むしろ静かでいいや、とかそんなこと思っていそう。
■竜雪 > 燃え尽き症候群 その2たる肉を食べられた被害者兼姉妹で、
こっそり肉肉焼肉祭りをしようとして真っ白に燃え尽きたドラゴンの姉の方。
せっかく手に入れたお肉は現在進行形で グリム君のお腹の中を栄養豊富なあの肉は泳いでいる筈!
食卓の椅子にグリム君によって運ばれ座らされた存在は、優雅に腰掛け肘あてに肘をのせ指を組み
額を指を組んだあたりで宛がい何かを考えているように見えて、実は考え込んだまま項垂れているという。
メイドさんたちが食事の用意をしている間も、ドラゴン姉妹は本当に静かです、
はんのうがないただのしかばねのようだ になってます。
■ゼナ > 「ごっはんぅ~ごっはんぅ~ゆっうごっはんぅ~はディナーのかーおーりぃぃ~♪」
トゥルネソルの大邸宅での生活にもすっかり慣れ、今では全裸が当たり前となったゼナは、近頃精神年齢も低下してきている気配。今日も今日とて調子外れのオリジナルソングを口ずさみ、たわわな乳房をたゆんたゆゆんっと機嫌良さげに揺らしながらのスキップで、やってきました大食堂。
あ、ちなみにジュワワーッと肉汁が跳ねたりするような危険な料理が出る時は、メイドさんからエプロンを受け取って裸エプロンになります。
さて、そんな小娘ががちゃりと食堂の扉を開いてみれば、いつもなら上品に着座しているリスとか、料理が運ばれてくる間にグリムと軽く戯れてくれている竜胆ちゃんの代わりに珍しい2人の姿。ラファルちゃんが家にいるのは珍し……、っ!?
「―――――っっ!!?」
思わず二度見した。見知らぬ人がいる。『えぇっ!? わたし全裸ですけどっ、全裸なんですけどぉおッ!?』と問いかける様にメイドさんを見つめるものの、彼女たちは全くもって普段通り。 ………あれ?
そもそも、客が来ているのなら、もっと早くにゼナに通達されて、服を着るように促されていたはずだ。それがなく、全裸娘と見知らぬ誰かを前にしてもメイド達が平常運転ということは、眼前の年若い娘は赤の他人などではなく
「――――せ……雪ちゃん、なの……っ!?」
■ラファル > 「――――は。」
厨房からたゆたうは、おにくのかほり。
少女はその匂いに意識を引き戻された模様で、目の焦点が急速に収縮していき、魂をチュルンと飲み込んでいきます。
―――――カリカリカリカリ、再起動成功。
びくん、と大きく痙攣してから周囲をキョロり、と見回して。
そして、目の前に座って何やら祈るような格好で座っている姉を発見。
何かを言おうと思ったところで、どぱぁーんとすごく勢いよく扉を開けて入ってくる音。
音と気配に視線をそちらの方に向けると。
どたぷんという音がしてもいいぐらいのばくにうをプルンプルン震わせる褐色の女性。
腹筋が割れているのは鍛えている証拠なのでしょう。
「あ、ぜなおかーさん。」
冒険者で、グリムくんの飼い主で、リスの第二夫人で。
つまりは、義理のお母さんであるゼナが、やってきたのである。
視線があい、自分を見て驚く次の瞬間。
姉を発見したもよう、説明するよりも先に把握してくれたようでなによりでした。
初の邂逅らしい。幼女は目を瞬いて、様子見を。
■竜雪 > 項垂れていた位で特に妹の様に魂が抜けていたとか、はなかった。
祈るというか虚空の虚無に向かって黄昏ていたというか、然したる意味のない事を考え乍ら、
邸内の気配の流れをどことなく感じていた長女は 扉を音を立てて開け放つ得体の知れない全裸の―。
全裸!? そして何を食べたらそんなに胸が大きくなるんですか、的な女性が入ってきましたとも。
あと、知らない気配なので 認識の色が白です、さっぱりです。ラファルが面識があるつまり この人が。
そこまで分かれば 項垂れていた状態からゆっくりと華麗に食卓の席から腰を上げます。
深々と頭を垂れた後にご挨拶を一つ。
「ごきげんよう、ゼナ様ですね?私は竜雪・トゥルネソル。普段はこの邸宅を不在にしており、
竜帝シュロス酒造地において蔵人を務めております。トゥルネソル商会では三姉妹の内長女に当たりますので、
今後とも末永くよろしくお願い申し上げますわ?」
武装は特にしていますせんが ラファルと違い どことなく東方の様な格好に身を包んだ娘、
長女が 全裸のゼナさんにご挨拶申してみた。さて、反応はいかに。
■ゼナ > 黒を基調とした異国の装束。あれはおそらく東方の物だろう。
ポニーテイルに結った黒髪と落ち着いた風情の赤眼を持つ美人さんである。ゼナよりも少しだけ高い身長も大人びていて、実に優雅なポーズもまた年下とは思えない雰囲気があるのだけれども――――……なんだろう、覇気がない。
いつもは元気なラファルちゃんも何やらぐったりしているし、これからご飯だというのに一体これはどうしたことか。
ちらりと食堂隅に目を走らせて、今ではゼナより大きい体躯をゆったり寝そべらせているグリムに『何か知ってる…?』みたいな目を向けるけど、巨狼は満足げな顔でぺたーんっと緩く尻尾を振るのみ。
「――――っ!? ラ、ラファルちゃん、お、おはようございます……?」
そうこうするうち、今日も可愛らしい胸元が非常に際どい元気少女が再起動。
未だ状況はつかめぬ物の、とりあえずは出来る限り義母らしい大人びた微笑みを向けておく。全裸である時点で既になんか手遅れ感がすごいが、なんとなくラファルちゃんも同族の気配があるのできっと大丈夫!
それより今は、初邂逅となる竜雪ちゃん。何事も最初が肝心…
(―――って、わたし裸じゃないですかぁああっ!?)
小麦の頬をぼふっと赤く染めて、慌てて身を翻そうとした矢先、ラファルちゃんに続いて再起動を終えたらしい少女の赤眼に光が戻った。そして彼女の艷やかな唇が、大人びた見た目を裏切らぬ落ち着いた声音でつらつらと自己紹介を終えるのを聞けば
「あわっ、あわわわっ!? え、あ、は、はいっ、ぜなっ、ゼナですっ! ゼナ=エイルホ……あ、いや、ゼナ=トゥルネソルですっ! 18歳で、ええとええと、ぼうけんしゃ……そ、そう冒険者で、えっと……リ、リスのお嫁さんしてますっ! よ、よろしくおねがいしまふっ!!」
完全にテンパっていた。小麦の豊乳の中でそこだけピンクの乳首回りだとか、ぷにっと摘めそうな肉付きの、それでも薄く腹筋を浮かせた腹部の下でそよぐ金色の翳りだとかを隠せばいいのか、それとも堂々としていたほうがいいのかも分からずに、とりあえずは大慌てで名乗りを返してずばーんっと頭を下げた。豊満な乳房がそれはもう派手に揺れた。義母の威厳とか欠片もない。
■ラファル > 竜雪おねーちゃんは、すぐに状況を察して彼女が……ゼナがおカーさんだと理解してくれた模様。
すぐに挨拶する様子を見て、大丈夫だな、と認識してみた。
竜雪おねーちゃんは、竜胆おねーちゃんのように攻撃的ではないので、問題はなさそうである。
それよりも、ゼナおかーさんの方が、問題バッチリに見える。
なんかすごくあわあわしていて、行っていることが支離滅裂である。
普段の様子はどこに行ってしまったのであろうか。
「ぜなおかーさん。おはよー。」
ぴょい、と椅子から降りて。
満足そうにしているグリムくんをちょっと恨みがましい目で見てから。
ぽてぽてぽて、と歩いていく。
えいっ、とその無駄にぽよんぽよん揺れるその乳房揺らす彼女に抱きついていく。
もにゅん。
その大きな胸に埋まるようにひっついてすりすりすり。
母性の塊に甘えたいお年頃でもあるのです。
■竜雪 > 三姉妹の内 最も家に居らず 最も何をやっているか分からない娘それが竜雪。
身長云々でどうこうではなく、まぁ 背丈ある方が長くて太くて重い
武装を身につけるには有利ですよね、と思うこの頃。
義理の母が全裸だろうが薄着だろうが何だろうが気にしている節が全くなかった。
いや、この家 リス母を筆頭におかしいので気にしなくなってしまったというか。
「今後ともご贔屓に。第二夫人でお間違いなかったでしょうか?
今後どうお呼びになりましょうか? ゼナお義母様?」
余裕たっぷりなどことなく堂々とした佇まいと、方や全裸で尚且つラファルにハグされたゼナさんを見てから、
そろそろ夕飯の時間でしたね、と さりげなーく、ゼナさんの食卓の椅子を動かし さりげなく座る様に施すのです。
■ゼナ > 普段の様子……普段も案外ゼナはこんな物である。
冒険者をしている時は流石に隙も少なくある程度キリッとしているし、ウェイトレスの時は別の意味で隙だらけだが、少なくとも仕事モードでそれなりにまともなのだが、家の中ではグリムをわしわし抱きまくらにして裸でゴロゴロしてばかりのダメ母なのだ。
この家では家事全般をメイドさんがやってくれるというのが、ゼナのダメ裸族っぷりを加速しているのもある。
「――――んゃっ!? ……も、もぉ、ラファルちゃんってばぁ❤」
近付いてくる少女にいきなり抱きしめられ、一瞬妙な声を漏らしてしまうゼナだったが、胸元程度にしか背丈のない娘の甘える様子にはふわりと表情を綻ばせ、こちらからもぎゅーっと細い背筋を抱き返す。
少女の小さな頭部がすりすりと振られる度に左右から挟み込む豊乳はたぽたぽ揺れて、小麦肌のすべらかで柔らかな肌触りと柑橘めいた体臭を彼女に伝える事だろう。
そしてそんな抱擁は、義理娘の最後の一人との全裸での初邂逅という予想外のイベントに戸惑っていたゼナの心根も落ち着かせてくれた。この子、もしかしたらそこまで読んで抱きついてくれたのかも…。なんて思いながら、ツインテールの金髪を優しく撫でる。
「えっと……そうですね、第一婦人はアッシェ、あなたのええっと……お母様、ですよね。リスのおちんち……んんっ! と、ともかく、呼び方は……お任せしちゃいます。わたし、こんなで、まだちょっとお母さんって感じじゃないですけど、がんばりますから仲良くしましょうねっ!」
未だに戸惑いは残る物の、何も考えていないようでいて本能的に正しい選択を取るところのある少女のおかげである程度落ち着いたゼナは、今度こそにっこり笑って義理の娘の最後の一人への挨拶を終えた。
竜雪がそっと座席を動かしてくれるのを見れば、抱きつく少女を傍らに食卓へと移動する。そして、竜雪とラファルに挟まれる位置に腰を下ろすのだ。
全裸のお尻がふにゅんっと座席に接するのが、今日はなんだか妙に気恥ずかしい。裸族と言えど、慣れていない相手のいる前では普通に羞恥も覚えるのである。
■ラファル > ちょっと待って欲しい。
リス・トゥルネソルは可笑しくはない、そもそも普通に服を着てます。
エロいコトが大好きでハーレム願望があってそのために全力でお誘いかけるぐらいであって。
決して変ではないのです、一番常識人ですよリスは。
娘としてそこは間違えないでいただきたいのであります。
「おねーちゃん、ご贔屓にって、それ商売の文句だよ……。
よろしくね、でいいとおもうんだー。
家族なんだし。」
もにゅもにゅもにゅ、とゼナおかーさんの爆乳を堪能しつつ、少女は姉にいう。
それを言うなら、おねーちゃんも色々とずれてると言いたい。
でも今はおかーさんのおっぱいにムニムニスリスリと甘える方が忙しいので言わない。
「ふかふか~」
もにゅ、もにゅ、抱きしめられて小さな体はさらに埋没していく。
くんくん、と胸の谷間の柑橘系の匂いに気がついたのか、グリムくんのように鼻を向けて匂いを嗅いだりする。
汗の臭いも嗅ぎ分けてしまうのが、この幼女だが。
「えへへ。」
頭を撫でられるのは、誰にされても好きなのである。
ナデナデされて嬉しそうにはにかんでみせて。
そして、そのまま持って行かれて、椅子に座る母。
その上にちょこんと座る娘。
「そういえば、今日のごはんはなんだろ?」
姉と母の会話を尻目に、幼女はゴーイングマイウェイなのであった。
■竜雪 > リス母上のハーレム願望に理解度が全くない変わり者それが長女、堅物かもしれない疑惑の竜雪。
年中隙あらば誰かしら抱いている気がしますがどうなのですか、と小一時間ほど母二人に問いかけたい。
といっても本日出会えた義理の母に突っ込むわけにも行かないので、リス母上には後日お話をしに突撃しに参ります。
「普段、家にいない身なので 家族といえども初日程度は致し方ないでしょう。
殆ど 酒造地にいる身なので不慣れなだけです。こればかりは如何にもなりません。」
致し方ないでしょう 月の7割は酒造地滞在。3割はその他王都やその近辺に上陸業務。
今日は偶々自宅に寄っただけなので暫く滞在予定は―未定。なんか鳥で言うと渡り鳥のようで世話しない。
なんか三女とゼナさんは一緒に座るようなので そのままに。
席に戻って此方も座っておきます。本日の料理…? そ、それは!
【ダイス結果 1~3 ごく普通の夕食だった 4~6 昼間に出荷…いや持ってかれた幻のおにく料理!】 [1d6→3=3]
■ゼナ > ――――いや、十分変人だと思う……。でも好き!愛してるっ!❤ というのはゼナの魂のツッコミである。
「ふふっ、雪ちゃんもリスとかアッシェの商売のお手伝いしてるんでしたっけ? それとも、2人の言葉使いが移っちゃっただけなのかな」
ここでは最も小柄な幼女の、舌っ足らずなのに案外冷静なツッコミにくすりと微笑む。なんだか背伸びしているような愛らしさを感じたからだ。自分の隣ではなく、裸の太ももの上に座る様子も可愛くて、細い腹部をきゅっと抱き寄せてしまう。そんな少女の頭部を挟む豊乳は、もったりと形を拉げる柔らかさと、美しい稜線を保とうとする弾力を両立させた逸品なのだがとにかく重い。それが今は少女の肩に乗せられて休憩モードになるのも微妙にありがたい。
もともとゼナは子供好きで、最近は小さな弟妹ともたまに会いに行く程度となっているため、こうして甘えられるのも嬉しかった。
「雪ちゃん、本当に見かけませんでしたしね…。まぁ、それはわたしが冒険に出てたり、ウェイトレスしてたり、リスと……その、シてたりで……顔を合わせる機会がなかったっていうのもありますよね。ごめんね、雪ちゃん、もっと早くに会いに行くべきだったのに……。いまいちお母さんって感じではないですし、あまり頼りがいもないですけど、何かあったら言ってくださいねっ」
言いながら裸の細腕を伸ばし、少しだけ遠慮がちに彼女の頬を優しく撫でた。
ともすればゼナよりも大人びて見える彼女なので、子供扱いするように頭を撫でるのはよくないかな? なんて思った結果である。
そしてお肉はすっかりグリムのお腹の中らしい……。ゼナもお肉大好きなのに……。そして当の狼犬はそれはそれは満足げに寝そべって尻尾をゆらゆらさせている。
■ラファル > ハーレムに関しては別に理解を求めているわけではないが、まあ、娘は堅物というか、少しずれてるというのが、母親からの見解であったりする。
ゼナからも変人扱いされているということは全然知らない本人は幸せそうにお仕事しているのだ。
「ご飯……だー!」
今日のごはんはご馳走でなかった。
まあ、流石にあの肉をあれだけの量で全員に行き渡らせるのは難しいであろうし、別の日になるのであろう。
残念ではあるがご飯というだけで幼女は嬉しいものなのである。
ゼナの膝の上で嬉しそうにぽよんぽよんとはねるのだ、ちっちゃなおしりがゼナの太ももの上で弾力に跳ね返されてるようにも見える。
「むぐむぐ。」
フォークとナイフをとって、食事を始める幼女。
姉と義母の会話に視線を向けるものの、口を挟むことはないのだ。
何故かといえば、気にすることないと思うのに、というわけなのである。
彼女は人間だが、ここの大半は竜である。
あまり会えない、とか時間的な感覚は人とは違うのだし。
「―――ね、おかーさん。気にしなくてもいいと思うんだ、ボク。
だって、ボクたち竜は、時間の感覚が違うもの。
―――おねーちゃんも気にしてるわけじゃないと思うよ?」
竜雪の頬を撫でる義母の様子に、下から見上げながら言葉を一つ。
それから、竜雪にね?と同意を求めるように視線を向けた。
■竜雪 > 普通の食事の内容だった。まぁご馳走は毎日だと胃が靠れる。
ごく普通の貴族の様な富裕層が食べるフォークとスプーンを使った料理の数々が置かれる。
ラファルは…は食べているので こちらもいそいそと優雅かつ礼儀正しく食事を粛々と始めるのだった。
そして恐ろしく無音だったりする、フォークとかスプーンが当たる音がないのだった。
喋る必要がない時は喋る事がなくなる それが 長女最大の特徴。
ちらっとゼナを見た、あまり気にせぬよう 、と視線で答える位。
そして うん、そう、とラファルに視線で同意を示す目礼をするという有様。
グリムのお腹の中にあの栄養豊富で暴君たる輸入肉が蠢いているとみると、どうにか撫でて…
後で撫でよう。そう思う無言な長女 それが竜雪。いや、ついさっきまでゼナさんに撫でられましたね、ええ。
■ゼナ > 「ふふっ、ほら、ラファルちゃん、こっちのも美味しいですよ。はい、あーん❤」
膝の上に座って以外にお行儀よく、それでも結構なハイペースで料理を消費していく少女の愛らしさに微笑んで、ゼナはフォークに刺した料理を彼女の口に運んでみたりもする。
雛鳥に餌付けをする感覚である。
「ん、たしかに、そういうものかもですね。わたしにはそういう感覚は分からないんですけど……ありがとう、ラファルちゃん」
ナイフとフォークを構える両手の代わりに頬摺りでお礼の気持ちを伝えようと頭を下げるも、顎先をむにぅ~っと埋める己の乳房のおかげで、こめかみ付近にすりすりする微妙な感じになってしまった。
そんなこんなしつつ、ゼナも冒険者らしい健啖っぷりをみせ、ラファルと共に空の皿をどんどん積み上げていく。リスや傍らの竜雪の様な洗練された物ではないが、ゼナも見苦しくない程度にはマナーをわきまえている。
傍らによってきて『何食べてるの?』とばかりに見上げてくる狼犬に、メイドに見つからないようにこっそり少しお裾分けしてあげるのはマナー違反だろうけれども。
こちらにちらりと向けられる竜雪からの目礼には、口端を汚したソースを伸ばした舌でぺろりと舐めつつ、こちらも先程よりは屈託の無くなった笑みを向けようか。
そして何やら物欲しそうな視線に気付いたか、はたまた彼女の食べている料理に興味を惹かれたか、ゼナからのお裾分けを受け取っていた巨狼は、その大きな頭部の顎下をのしっと竜雪の太腿に乗せ、野生と理知を覗かせつつ、それでもつぶらな蒼銀の瞳で見上げたりする。
■ラファル > 「こら、竜雪おねーちゃん。
そういうふうに会話ぶった切るのはしつれーだぞ。」
食事を開始した瞬間に、言葉のキャッチボールを辞める姉。
確かに食べてる最中の会話は失礼かもしれないけれどもぐもぐしながらはダメというものであり。
こういう場所はむしろ会話をしてお互いの関係を深める場所なのだ。
だからこそ、おかーさんも急に着られたら可愛そうだし、と妹は注意の言葉を放って。
「あーん。……むぐむぐもぐもぐ。
あー。」
料理を突き出されたら少女はそれをパクンと口にほおばってむぐむぐ食べる。
そして、また、あーん、と催促するように口を開ける。
餌付け簡単な雛鳥と同じであった。
そして、餌付けの効果で、母親の味方になるという現金さ。
「あ、おまえ。
グリムさっき最高級肉食べたじゃんかー!」
グリムが起き上がり、お零れ貰いに来たのでぷりぷり怒る。
のそのそと、姉の方に移動する彼に大しての言葉は。
――――ええ、ちゃんとさっきの高級お肉の恨みを晴らすためです。
罪状を母親に伝えるので、裁いてくださいとばかりに。
ちょっと底意地悪いのは、ご飯の恨みのせいなのでしょう。
■竜雪 > 「……」
反応なし。食事の時は食事に。
露骨に自身にも厳しいが他人にも厳しかった。
真面目なんです、裏表はあるかも知れないけど基本は無口です。
初日の出会いとしては上々だと思います 人見知りじゃないけどそれに近い感じです。
ラファルに小言を言われても 視線で 虚無の如く見つめ直します。
そして逸らして また食事を続ける…やがて食べ終えると
ふとグリムが太ももの上にぽすっと顎を乗せたので見下ろし。
視線と視線が無言と無音の会話をしたかと思うと なでなでを開始する…!
眼だけで会話していそうな 竜雪とグリム君。
暫し それが続いたかと思うと ゆっくりとグリム君の顎を優しく下ろして席を立ち。
「そろそろ御前失礼致しますね。ごゆっくり過ごされます様。」
ラファルとゼナさんに会釈程度の頭を垂れ、挨拶を残した後さっとその食堂を後にしていきます。
ご案内:「トゥルネソル家」から竜雪さんが去りました。
■ゼナ > どう見ても一番年下。それも小さな子供にしか見えないラファルちゃんが、ゼナよりもよっぽど大人びて見える竜雪ちゃんに向ける"お説教"。そんな光景にちょっぴり驚きながらも、それでも感じる印象はお姉ちゃんっぽく振る舞いたいおしゃまな幼女なのだから可愛らしい。
「ふふっ、大丈夫ですよ、ラファルちゃん。わたし、別に気にしていませんし、こうして一緒にご飯食べているだけでも多分家族の関係は深まるんじゃないかなって思いますから」
実際、前回会った時は酒場での仕事中、ウェイトレスと客という関係だったこともあって顔合わせくらいでしかなかったラファルちゃんだが、それでも今日は前より少し仲良くなれた気がするのだ。
竜雪ちゃんともこんな風に一緒の時間を重ねられれば、きっと仲良くなれるという実感があった。
なので、頑なに無言を守り上品な食事を続ける竜雪の様子にもくすくすと小さく微笑みを向けるだけ。リスの血よりも、おそらくはアッシェの血が強く現れているのだろう彼女と仲良くするなら、やっぱりお風呂で裸の付き合いかな…なんて不穏なことも考える。
それでも、姉と義母との関係を良くしようと考えてくれている幼女の気遣いはありがたく、嬉しいものであったので、再び乳肉に顎先を埋めてすりすりしておく。
そして再びの餌付けをねだる小さな唇には、好き嫌いとかないのかな? と確かめる意味でも、にんじん、玉ねぎ、ピーマンなど、子供の嫌いそうなものを向けてみたり。
とはいえ、ゼナとて放っておけば肉ばかり食べてシスカに『お姉ちゃん! お肉ばっかりじゃなくてお野菜もーっ!』とか怒られるのだから、然程強く勧めたりはしないのだけど。
そして、肉の恨みとばかりに小言を言う群の最年少に対する巨狼の反応は『え? 生肉と料理は別物だよ?』みたいなきょとん顔。そして竜雪に撫でられ始めれば心地良さげに目元を細め、その流れのまま食堂を後にしようとする彼女のお尻について行こうか。たまにそのお尻に鼻先を埋めてくんかくんかしようとしつつ。
「はい、雪ちゃん。今日は会えて嬉しかったです。またお話しましょうね」
初対面の名乗りこそ失敗してしまったけれど、お別れの言葉はそれなりにお母さんっぽく出来たかも! と、そこそこの手応えを感じるゼナ。まぁ、未だに全裸なのでその手応えが正しい認識なのかどうかは怪しい所だろうけど。
なんにしても、ずっと気になっていた義理の娘の最後の一人との邂逅も、ラファルちゃんという潤滑油のおかげで上手くいって一安心。ようやくトゥルネソル家の家族になれた気がしたゼナなのだった。
そして食事の後には
「ラファルちゃん、せっかくの機会ですし、中庭で軽く模擬戦でもしますかっ? 多分ラファルちゃんとわたしでは戦い方も違いますけど、多少の小技くらいは教えてあげられると思いますしっ」
と食後の運動に誘ったりもして、冒険者の先達としてあれこれと世話を焼いてみたりするのであった。
■ラファル > 一番下だけど、一番ちゃんとお勉強をしているのは、多分ラファルなのである。
マトモな家庭教師を頼んで、日夜、勉強に訓練に冒険に。
一番常識を知っているのは、日常に触れているのはこの娘であることは間違いはない。
お姉さんぽく振る舞いたいとか、そんなのは、なかったりもする。
「んー……?
そう?おかーさんがいいなら、いいけど。」
姉へのフォローをする義母に、少女はこくんと頷いた。
個人的に人懐っこい娘であるから、グイグイと懐に入り込んでいくのだ。
「あーん。」
好き嫌いというものは、この娘にはない模様。
差し出されたたべものをぱくりぱくりぱくりぱくりぱくり。
気を抜くとフォークも一緒にパクりもぐもぐごくん。
「うに?」
すりすり、と頭にあたって擦りつけられる顎。
少女も応えるようにスリスリと頭を擦り付け直してみせる。
ちなみに、シスカちゃん、メイド見習いだけどヒエラルキーは上位に食い込んでいる模様。
つい先程も、お仕事しないメイド長の代わりにラファルと竜雪正座させたり。
メイド長よりも有能なメイドの片鱗を見せてくれてました。
それでも後で、ラファルは彼女のもとへ行って遊ぶのだから、ラファルの精神構造はちょっと得体しれないかもしれない。
「あ。グリム逃げた。」
竜雪のおしりの匂いについていくグリム。
それを見て、逃げたと表するのは、多分まだ恨みが残っているから。
とはいえ、後少し寝て起きればそれもなくなるのであろうけれど。
「え、訓練するの?
うん、ボク、行くよ!!」
おかーさんからのスキンシップに、嬉しそうに、幼女は反応する。
冒険者としての母親。
冒険者としての娘、そのポテンシャルに、どう感じるのだろう。
それはまた別の機会になるのであろう。
今はただ、仲睦まじく食事して、食事が終わったら軽く運動するのであろう――――。
ご案内:「トゥルネソル家」からゼナさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル家」からラファルさんが去りました。