2018/11/07 のログ
ご案内:「自宅」にリスさんが現れました。
リス > マグメールの富裕層の一角にある邸宅はそれなりの広さを持っている。
 しかし、その家自体は過度な装飾等は取り払われた質実剛健なものであった。
 一流の職人が最高級の素材で全力を注いだ家に、装飾など不要と家主が判断したためである。
 家主の少女は、門をくぐり歩いていくと、家令が玄関の前で待っている。
 いつもの事である、彼は何時も少女が帰ってくる時には玄関で待っているのだ。
 彼に、カバンを手渡し、家の中の状況を……他のメイドや娘、預かっている子供たちの状況を聞く。
 報告を受けながら少女は食堂へと足を運ぶ。
 生活の時間が合わないから、基本的には食事は一人になる。
 娘達や預かっている子供はもう、食事を終えてプライベートな時間に入っているのであろう。
 それを見に行くのもいいが、今は先に食事。

 何人も入れる食堂。
 いるのは少女と、家令とメイドである。
 料理人が少女の帰宅に合わせて料理を作れるのは家令のおかげなのだろう。
 出来立てほやほやの前菜が、運ばれてくる。

ご案内:「自宅」にゼナさんが現れました。
ゼナ > 王都富裕区に建つトゥルネソル家令嬢の邸宅は、貴族宅という程ではないにせよ、全周を壁に囲まれた庭付きの立派な建物。そこに住まう者達も相応の教育を受けたプロばかり。
要はしばらくそこで過ごせば、気心を許せる相手ばかりの気楽な空間となるのである――――というのが、ゼナが全裸でふらふらしている理由の一端。
まぁ、寝室だけでなく、屋敷のあちらこちらで衝動的に開始される二人の睦事は、ここで働くメイドや家令であれば幾度も目にする日常的な光景であり、最初のうちこそ激しく恥ずかしがっていたゼナも今ではすっかり慣れてしまった。というのが最も大きな理由と言えよう。
お風呂上がりにはしたない格好でうろつくのは当然として、時には一日裸で過ごすなんて事もあって、今日も昼過ぎにいきなり拾ってきた野良犬と共に帰還して、一緒にお風呂に入った後は、素っ裸のままごろごろと自堕落に過ごしていた様子。

暖炉の灯すオレンジの明かりの揺らめきだけが光源の居間、毛足の長い絨毯の上で寝転がり、黒と白の毛並みを持つ細身なれど大柄な体躯の狼犬の背をのんびりと撫で擽っていたゼナは、狼犬の三角耳がピクンっと震えるのと同じタイミングでぴょこんっとその頭部を持ち上げ

「――――帰ってきたっ❤」

と呟き、そのまま玄関ホールに駆け出そうとして動きを止めた。
唐突な挙動にばるんっと揺れた、己の双乳に―――ついては、一糸まとわぬ己の姿に気付いたがためだ。
ゼナがこの部屋に居ることは、メイドも家令も承知済。
気の利く彼女達は、きっとリスにその事を伝えるはずだ。
だったらここでもう少し、恋人が来るのを待っていよう。
今すぐ駆け出し、裸のままの熱烈なハグで出迎えたいという気持ちをぐっと抑え、浮き立つ鼓動をたわわな胸に抱きしめながらその時を待ち望む。

「ねぇ、リスはお前の事、飼っていいって言ってくれるかな? あ、もしもダメって言われても、ちゃんとなんとかしてあげるから、安心していいからね?」

ゼナの変化に小首をかしげる狼犬を安心させる様に声を掛け、その大きな身体をひっくり返してお腹の弱点をわしゃわしゃ撫でる、全裸娘。

リス > 彼らが気にしないのには、彼女の言う理由ともう一つ。
 全員、竜なのである。家令も、メイドも。なので、異種族の裸を見るのは、人間が犬や猫の裸を見るのと同じ感覚なのである。
 本当に気にしていないからこそ、彼女も慣れてしまったのであろう。
 家の中で裸であろうとも、誰も注意しないのは娘たちもであるが、彼女は娘たちに出会ったことがあるのだろうか。
 一人は引きこもっているし一人は家に帰ってこないレベルで居ない。
 たまに気が向いたら帰ってくるけどそれは希なことである、冒険者もしていればそうもなるだろうけれど。

 少女は、前菜を食べながら、家令の耳打ちを受ける。
 なるほど、と頷いてからメイドを呼んで、食事済ませたらすぐに行くわと伝えてもらうように話をする。
 それから、マナーが悪いだろうけれど、少女は急いで食べることにした。
 食べ終えたら、最低限の口臭などのチェックをしてから、部屋へと移動する。

「ただいま、ゼナ。」

 食事を終えたら彼女が待つ部屋へとすぐに移動する。
 部屋の扉を開けて、満面の笑顔で言葉を放って……視線が落ちる。
 彼女の脇に見慣れぬ犬がいたからである。そして、全裸で犬のお腹をワシワシとなでている彼女がいるからである。

「……えと。」

 見慣れぬ犬と全裸の彼女。
 全裸なのはいつものことだが、その犬は見覚えがない。
 彼女が飼っていた犬なのだろうか?でも首輪はしてないみたいだ。
 とりあえず、彼女の言葉を待つことにした。
 でも、とりあえず部屋の扉は閉める。

ゼナ > しばらくは狼犬の腹を撫でたり、未だやせ細ったままのその体躯をぎゅーっと抱きまくらにしたりして恋人の訪れを待っていたゼナだったが、そのままじっと待ち続けるなんて行儀の良さは持ち合わせていない。
ゆっくりと、普段どおりの淑やかな歩調でこちらに近付く恋人の気配を感じ取れば、絨毯に沈めていた裸身をむくりと起き上がらせて膝立ちに。
先程からずっとそわそわうずうずしているゼナの様子に、小首をかしげる狼犬のお腹をわしわしと撫でる手慰みを続けつつ、扉の開くその音に―――――ついにはダッと駆け出した。

「――――おかえりなさぁぁああいっ❤❤」

扉を閉めて改めて振り返った彼女に対し、肉感的な小麦肌が両手と一緒に弾む爆乳も左右に広げ、満面の笑顔でお出向かえ。無論、そのまま抱きついて、彼女の頭部を豊乳に埋め込んで、ぎぅぅぅう❤ と愛情たっぷりの抱擁で包み込む。
こちらの鼻先は彼女のつむじ辺りにくっつけて、大好きな恋人の匂いを胸いっぱいに吸い込んで、得も言われぬ幸せにしばし浸った。
彼女がこの部屋に来るまでの僅かな焦らしが、褐色娘の喜びを一際大きく育てていた。
狼犬もその巨躯をのっそりと持ち上げて、したしたと足音響かせ二人の元へ。
ゼナの愛情を一身に受ける娘をじっと見上げつつも、吠えかかったり牙を剥いたりなんてことはない。
蒼銀の野生の中に意外な理知を感じさせる双眸は、竜人たるリスと己の生物的な格の違いをきっちりと理解している様にも見える。

「あぁ……リス❤ リスぅ~❤ リスの匂い、大好きですぅ~❤❤」

ちょくちょくメイド達をも辟易とさせる、リス好き好きモードであった。

リス > 「――――わぷっ!?」

 すごい勢いだった。
 扉を開いて、状況を確認した瞬間彼女がものすごい勢いで走り込んでくるのが見える。
 見えるというだけで反応できるかといえば、そんな咄嗟な事ができるような訓練を受けていない少女は、そのまま彼女の胸の中へ。
 大きなからだに抱きしめられて、彼女の胸が押し付けられて、彼女の匂いに包まれる。
 柔らかな感触と力強い抱擁、そして溢れんばかりの愛情に、驚きながらも少女の方からも腕を回してしっかりと抱きしめる。
 ぎゅううううっ、としっかり抱きついて抱きしめて、顔を上げて彼女の胸の谷間から見上げる。

「私も、ゼナの匂いは大好きよ?
 嗅いでいるだけで興奮してしまうもの。
 今すぐしたくなっちゃうんだもの。

 ……とはいえ、その子は?」

 ぎゅうーという音が聞こえてくるぐらいに抱きついてくる相手に、その乳房にほおずりしながら見上げて問いかける。
 聞くべきことは聞いてから。
 そのかわり、聞いて納得したあとは……少女のほんのりと浮かぶ甘い笑みが物語るだろう。

ゼナ > 早朝から昼に掛けての冒険の汚れは、帰宅直後のお風呂できっちり洗い流されている。痩せ犬の汚れ落としは特に大変で、普段の何倍もの入浴を終えて出てきた頃には既に西空が茜色に染まっていたものだ。
そんなわけで現在のゼナは、ほんのりと消え残る石鹸の香りに、生娘の柑橘の体臭をほんのりと混ぜ込んだそんな匂いでリスの肺腑を満たす事となるだろう。

「やだ、リスってばぁ❤ そんな事言われたら、わたし、今すぐ……」

彼女よりも少しだけ高い位置にある蒼瞳が、淫熱を灯して揺らめき始めるのを『―――わうっ』なんて控えめな吠え声と、続く恋人の台詞に引き止められた。
傍らで行儀よく二人を見上げる狼犬の存在をハッと思い出したゼナは、慌てて、しかし微妙に名残おしそうに、乳房に頬ずりする愛らしい姿から裸身を離して

「えっと、紹介するね。この子はグリム。帰ってくる途中に貧民地区で拾いました。」

何故かえへんと偉そうに張った胸元で、たわわな肉果実がふるんっと揺れた。
既に名前まで付けている辺り、飼う気まんまんといった様子なれど

「ね、飼っていい? 飼ってもいいですよね? ね? ねっ? 代わりになんでもしますから、ね、ねっ?」

リスの手を取り両手で包み、それはもう必至の上目遣いでぐいぐい強請る。
狼犬もこれで己の今後が決まると理解しているのだろう。行儀良くおすわりを続けたまま、蒼銀の瞳でじっと竜人たる小躯を見上げる。

リス > すごく、いい匂い。甘い彼女本来の体臭と、石鹸の匂い。
 それはとても少女が好きな匂いであり、人間をやめてから特にしっかりと匂いを感じることができた。
 だから、思わずクンクンと匂いを嗅いでしまうのは仕方のないことなのだろう。
 ちょっと、狼のような、犬のような匂いが混じってるのは残念な気もしないではないが。

 自分の言葉に呼応するように言葉を放つ彼女と、それを引き止めるような……鳴声。
 視線は、やはり犬の方に行くのだろう。
 野生にしては理知的に過ぎる気がしないでもない、だれかの飼い犬だったのだろうか。

「名前つけてるのね。」

 拾ったらしい、名前つけて洗ってる時点で少女は理解したのだ。
 胸を張るようなことではない気もするのだけれど、揺れる胸が素敵なのでまあいいとする。
 そして思考する。
 お金に関する心配はない、心配は末娘の食事になるかどうかというレベルぐらいか。
 まあ、それも言えばわかってくれる、腹ペコでも分別がないわけではないし。
 それに。

「一つだけ、条件付けるわ?

 際限なくなるといけないし、これ以上拾って来てはダメよ?
 動物を飼うというのは、その命に責任を持たないとダメだもの。

 約束できるわね?」

 彼女の弟妹、自分の娘に対する情操教育にもなる。
 飼う事自体に否やは無い。でも、優しい彼女がどんどん連れてきてワンニャンハウスになる可能性も否定はできない。
 なので、先に釘をさそう。

 自分で面倒を見ろとは言わないのは、冒険者なので面倒が見切れるものではないと最初からわかっている。
 そこで、娘や彼女の弟妹に世話をさせることを考える。
 無論、自分も手の空いた時は散歩ぐらいはするし。
 それも経験なのだろうし、と。

ゼナ > 条件を付けるとの言葉に若干の緊張を走らせたゼナの幼顔は、続くお母さんめいた台詞にぱぁあっと表情を輝かせ

「はーいっ! リス、大好きぃいいい❤❤」

それはもう元気のいい返事と共に、再びのハグで恋人を襲う。
今度は抱いた細腰を持ち上げるかの抱擁で、実際床から彼女の踵を浮かせたゼナは、くるくるとダンスの様なスピンで恋人を振り回した。
それに巻き込まれそうになった狼犬は、包帯を巻いてびっこを引いた前脚のまま、さっとすばやく距離を取り再び『―――オンッ』と許しに感謝するような声を響かせた。

「えへへへ、実は、リスならきっと許してくれるってちょっと確信してましたー。」

そんな小生意気な事を言いつつも、ほころんだ表情には安堵の気配も滲んでいる。強引なスピンターンから彼女の小躯を床に下ろし、傍らの狼犬に視線を向けて

「よかったね、グリム。これで今日からわたし達も家族だね!」

なんて言いつつしゃがみ込み、彼の前足をつまんでひょこひょこと小さなダンスに興じさせる。無論、怪我をした脚には気を使いつつ。

リス > 「あ、ちょっ……」

 持ち上げられる。彼女の筋力であれば、少女の小さな体などは意にも介さないのだろう。
 子供のように持ち上げられて、くるくると回る。年齢的なものもあり、ちょっと恥ずかしいのだけれど。
 喜んでいる姿は嬉しいのだけれども……やっぱり恥ずかしい。
 顔を赤くし、少女はぺちぺちと、彼女の胸を軽くたたく。

「全く、もう。」

 許しを確信していたという彼女、だからこそ連れてきたのだろう。
 ふぅ、と軽くため息を吐き出してから、少女はメイドを呼ぶ。
 前足に気がついたからである。
 グリムの脚を持ってダンスを踊るゼナを見ながら、メイドがくるのを待って。
 しばらくすればノックが。

「ああ、貴女ね。
 この犬はグリムというの、今日から飼うから、周知徹底をして。
 あと、ジャンシアヌの元に連れて行って、治療するように言っておいて。
 治療し終えたら、食事を与えておいて。」

 怪我は放置すれば良くない。
 娘は回復の魔法も使えるし、なれば早くしたほうがイイだろう。
 首輪などは明日でもいいと思うし。
 ゼナも、軽く食事は与えているだろうが、今の時間を考えれば与えてもいいだろう。
 指示を出して、ゼナの方に視線を向ける。

ゼナ > 「あははははっ、リス、大好きぃい❤」

押し付けられて拉げた上乳をぽふぽふ叩く彼女の抵抗が心地よくて、ついつい笑い声を上げてしまう。そうしてしばらくの間、無理矢理なスピンターンに彼女を付き合わせた後、今度は飼い犬となった狼犬との小さな舞踏に興じていれば、その背後に聞こえてくるメイドと恋人とのやり取り。

「ありがと、リスっ。 ふふ、よかったね、グリム。これで安心だねっ。これからよろしくね!」

そういって今一度彼の首に腕を回して抱擁し、メイドに連れられて大人しく部屋を出ていくグリムを見送る。退室際、彼は今一度館の主に蒼銀の瞳を向けて、礼でも述べる様に一声吠えて部屋から立ち去る。
『もしかしたらあの子、下の弟達よりよっぽどお行儀いいんじゃないかな…』なんて微妙に失礼な事を考えつつ、彼らにも会わせてあげなくっちゃと心に決める。

そうして居間の扉が静かに閉ざされれば、暖炉の明かりだけが揺らめく二人きりの室内。薪が爆ぜる音だけが静かに響く中、小麦肌に炎の照り返しを受ける戦士娘のしなやかな裸身が改めて愛しい恋人の手を取って

「ね、暖炉の前、行こう?」

ちょっぴりのはにかみを覗かせながら、彼女を誘う。

リス > 「もう、調子いいんだから。」

 大好きという言葉は嬉しいし、自分も大好きである。それは、惚れた弱みというものであろう。
 苦い笑いをこぼしながら、それでもいいかと思う自分が居るので。
 地面に戻り、落ち着きながら少女は彼女を見上げる。

「……しかし、頭がいい子なのね。」

 自分が軽く行っただけでも静かについていく。あれ、オスなのだろうか、メスなのだろうか?
 グリムというからオスなのかもしれない、なんて今更思う。
 
「ええ、暖炉の前、ね。」

 自分の手を引いて、彼女の案内について行く事にする。
 その前に、しゅるり、と己の服を落としていく。
 彼女と同じく全裸になりながら、白い肌をオレンジ色の暖炉の光に照らされながらついていく。

「ふふ、こっちのほうが、いいわよね?
 さっきのクロムの件は、このつもりもあったの、よ」

 少女は濡れた瞳で、小さく微笑みを浮かべる。
 そっと、彼女の身に寄り添って見上げた。

ゼナ > 「うん、なんで街にいたのかはわかんないんですけど、元々は外で生きてた子だと思います。冒険終えて家に帰る途中でやんちゃな子達にいじめられてるの見つけてついつい助けちゃったんだけど、わたしとかメイドの子達に吠えたりとか全くしなかったし。」

ぽつりと漏らした彼女の言葉にゼナもうんうん頷いた。
ちなみにグリムは男の子である。比較的若い個体ではあるが、犬の年齢的には成人して間もないくらいだと思われる。

ともあれ、誘いに応じた彼女が、その白肌を包む上品な着衣を脱ぎ落として己と同じ生まれたままの姿を晒すのに、ゼナはついつい見惚れてしまう。
だらしない肉付きなんてないのに、どこまでも繊細な柔らかさを有する彼女の裸身。
戦士としての強さの代わりに、ゼナが失ってしまったその肢体にはどうしようもなく憧れを抱いてしまう。
にもかかわらず、その下腹に存在するモノは、一度劣情を覚えたならば男の前腕めいた逞しさを見せつけて、ゼナの雌の部分を屈服させてくるのだ。
「は、ぁ……❤」興奮の滲むため息を零すゼナだが、続く恋人の言葉に一瞬きょとんと蒼瞳を瞬かせ

「もぅ、リスったら。クロムじゃなくてグリムですっ。ちゃんと名前、覚えてあげてくださいね?」

小さく笑いながらそう言うと、寄り添う裸身を抱きしめて、ぷっくりとした桜唇に口付けを落とした。
下唇をぱくんと食んで、吸い付きながら顔を離して響かせるリップノイズ。
続けて上唇にも同様の啄みを加えた後に、舌を伸ばして彼女の唇を唾液で濡らす。
じぃ…と彼女の綺麗で可愛らしい顔立ちを見下ろしながら、毛足の長い絨毯の上にゆっくりと二人の裸身を横たわらせて行こうとする。

リス > 「なるほどね、見つけたのがゼナでよかったわ、あの子。
 あと、吠えなかったのは……頭がいいのもあるけれど、『解って』いたのでしょうね。
 なんとなく、私を見る目にも、怯えがあったもの。」

 きっと、彼は野生で生きていたから、自分が逆らえばどうなるのかわかっていたのであろう。
 圧倒的な強さの差、手負いを抜いても勝つことのできぬ相手。
 本当を言えば、少女相手ならば、押し倒したりぐらいはできるであろう、しかし、その牙も爪も通らないのだ。
 そして、ほかのメイドや家令は竜なのである。
 その機嫌を損ねれば……。というところである。

「そんなに見つめられると、ゼナでも、やっぱり恥ずかしいわ。」

 少しばかり、顔を赤らめる少女。
 彼女のように引き締まった体ではない、贅肉が気になるお年頃である。
 メリハリも彼女ほどではないし、自分よりも大きい胸に、引き締まったウェスト、柔らかなおしりがとても羨ましい。
 見ているだけで、少女の肉棒がむくりむくりとそそり立つのだ。
 それは、天を突くようで、自分の胸元まで届くかのような、剛直。
 とろんととろける彼女の表情に、少女は興奮を……しかけて、変化したその様子に首を傾ぐ。

「あ。」

 グリムであり、クロムではない。
 思わずうっかり間違えてしまった、ごめんね、と小さく舌を出して謝罪を。
 覚えるから許して、と言ってから。
 唇を重ねてくる動きに答えるように唇を、薄く開けて、舌を伸ばして彼女の唇をペロッと舐めて。
 今日は、そんな気分なのね、と彼女を抱きしめるように腕を伸ばしつつ、横たわっていく。
 そして、首に腕を絡ませ、身を擦り付ける。

ゼナ > 「ん、そういう所はやっぱり『外の子』なんですよね。グリムを襲ってた子達なんて、まるっきり実力差とか感じ取れて無かったのに…。ふふ、でも、こんなに可愛いリスを見て怯えるっていうのはちょっと可笑しいですよね?」

繰り返しの口付けの合間に顔を持ち上げ、改めて至近から見つめる恋人の顔立ち。
おっとり淑やか上品で、ちょっぴり子供っぽい所も残っているけれどバランスの整った綺麗な顔。大好きなリスの顔。

「ふふっ、そんな風に恥ずかしがってるリスも好きです❤ もっと恥ずかしがらせたくなっちゃいます❤」

ほんのりと上気した彼女の表情にドキドキしながら、少し意地の悪い笑顔を浮かべて抱擁の腕をするりと滑らせ、彼女が気にしているお腹の肉をふにゅりとつまむ。
蓄えた贅肉の量ならゼナの方がよっぽどだったりするのだけれど、その下の筋肉の凹凸のおかげで案外ごまかせているのかも。

そんな戯れを交えつつ、二人の裸身が絨毯の上に横たわる。
互いに横臥で寝そべって、ちゅむっ、ちゅっ、と繰り返しのキス音を響かせながら、白くて華奢な腰を抱き寄せる。
膨れ上がり、上向いていく雄の部分。
そこから伝わる熱と硬さがどうしようもなく下腹を疼かせる。
リスの精液を、今日もたっぷりお腹の中に―――……と思った所で、昨晩の出来事―――褐色肌の狩人との激しいセックスを思い返してしまって

「――――あっ」

思わず声を上げてしまった。
そしてハッとした表情が『わたしには隠し事があります!』と主張するかにそわそわと、あからさまに怪しい風情で視線を逸らした。
そこに恋人を裏切ってしまったなんて罪悪感が覗かぬのは、そもそも眼前の恋人がハーレム作りを公言する、性的に非常に大らかな娘であると知っているからだ。