2023/05/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にオウルさんが現れました。
オウル > 此処は平民地区にある個人が経営する古書店。
店主はほとんど店の奥に引っ込んでいて、客は本を選んで代金をカウンターに置いて売買成立という適当なやり方の店だ。

其処にあまり場に似つかわしくない少年が一人で本を探している。

さて後回しの後回しの後回しにしていた案件がある。
それはこの身に巣食う『呪い』である。
今度の潜入してアレを広める仕事の際にこの『呪い』が
厄介な事になりそうで、一時的にでもそれを抑える方法を探そうと古書店へ来たのだ。

尚ギルドでも方法を探しているけどもイマイチ。
ギルドマスターの伝手を頼ってみたが首を横に振られた。
何とも厄介であるのだが、正直なところあまり困ってない。
その理由は幾つかあるが此処では割愛しておこう。

けど、それが仕事の妨げとなるなら話は別で、薄暗い書架の間を行ったり来たり、特に呪いに関して記述のある本の書架の辺りをウロウロしながら、時々それっぽい本を見つければ本の背表紙を指先で撫でて、『当り』かどうか口の中でタイトルを読み上げる。

呪いに特化した技術があるわけでもない。
当りかどうかなんて正直適当だし、タイトルを読み上げたからってわからないが、まあ、気分的なものだった。

しかし、見当たらない意味と読んでもわからないって二重の意味でさっぱりである。

オウル > そもそも呪いに何時かかったかも憶えていない。
気がつけばのろわれていたし、気がついたら発動しているし。
それとなく発動する条件みたいなモノはわかるので、一時だけでも発動を抑えられれば、その間に誰もいない場所に逃げ込めるし、何とかならないかな?と、思って探している。

――元々読書が好きではないので、眠気がふわっと過ぎる。

「………くふぁー………。」

と、我慢しきれず大欠伸。
そのままクククっと二度目の欠伸を噛み締めると、適当な古書を手に取ると、その本の背表紙を掌に乗せてペラペラと頁を捲る。

「…専門家?後は教会?頼ってみるけど、匙なげられたんだよなー……。」と、頁にびっしりと書かれた理解できぬ単語に文字に、その所為で眼がすべるすべるすべる……そして愚痴。

オウル > 仕方ない、仕方ないったら仕方ない。
手に持っている古書をパタンと閉じると小脇に抱え、適当に悪い意味合いで適当に1冊選んで、同じように小脇に抱えると、外套のポケットに手を入れて財布を探りながらカウンターへと向かう。

「……釣はいらんよ。」

一言カウンターに向けて、その奥の扉の向こうにいる古書店の主人に向けて声をかけると、財布をカウンターに放り投げて踵を返す。

なお財布を持った感じ、重さ的には間違いなく本2冊分くらいの中身しかないだろう、台詞はほら言ってみたかっただけだ。

そして少年は帰路に着く、本を落ち着いて読める環境を目指し、前のクエストで手に入れた報酬で少しお高めの宿に泊まる為に。

財布にはゴルドだけではなく、軽いが貨幣として価値の高い妖精銀をプレート化させたモノが入っているので支払いは問題なし、平民地区の宿であればドコだって宿泊出来る筈だ。


ん?財布??
と、やらかした事に気がつくのは古書店を出て暫くたってからであった……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からオウルさんが去りました。