2023/01/22 のログ
ご案内:「平民地区/露店街」にアッシュさんが現れました。
■アッシュ > 「めぼしいものが何か見つかるだろうか、ねぇ」
夕刻過ぎ。
平民地区のとある一端、狭い通りにひしめき合うように様々な露店が立ち並ぶ中。
せり出す天幕の下を人混みを避けながら、具体的な目当ては無いままふらふらと、陳列された品々を少しずつ覗き込んで歩く男。
「ふぅむ。薄い青、のようなものはなかなか少ないものだな。花ならそりゃあるだろうが……日持ちしないからなぁ」
どうやら、目当てのもの、はなくとも目当ての色だけはあるようで、けれど上手い事思いつかない様子でただ気まぐれに見て回っているようである。
つまるところ、時間が妙に空いて暇だった、とも言う。
何も見つからなければそれはそれで良し、運良くピンと来るものがあれば、それでやっと検討してみるか、ぐらいの気ままな散策であった。
■アッシュ > 小さな焼き菓子が目に留まる、それは水色のものも見つけたが、それ一つ、と言うのは何だか寂しい気もするし、カラフルに何色も買ったのでは本来の目的と少しズレてしまう。
また暫く歩き回ると、布屋の露店がまた気にはなる。傍らに吊るされているものの中には、いくつか既に服に仕立てられたものもあり。その中には、青系のものもあるようだったが。
「服は……だめらしいからなぁ。ただの布、ではこれをどうしろとと言う話になるし――」
仕立て前のただの布、はそれはそれで綺麗なものもあるのだが、ただの布はただの布だ。面白みが全くない。
せめてこう、なにかに使える形であれば良いのだが、と思って見ていると、小さめのハンカチとして縫われているものもある。
「ふむ。これはなかなか良いな、候補の一つとして考えておくか」
■アッシュ > 「……おっと。あんまりぼんやりしていると、この後の用事に間に合わなくなってしまうな」
歩きながら、このぐらいなら良いかもしれない、と言うものをいくつか頭に入れておく。
最終的に何を買おうか、と、別に無理に買う必要はないのだが、ただそういう事を考えながら見て歩くだけでも案外楽しいものである。
「買い物自体は急ぎと言うわけではないのだし、な」
覗き込まれただけの店には少し申し訳ない気もしなくはないが、露店と言うものは概ねそういうもので、店の方もそんなに気にしてはいないのだろう、とも思う。
そろそろ戻ってやるべきことをまたやらねば、と懐から懐中時計を取り出して、時を確認し。
雑踏の中を少し足早に、するすると苦もなく縫って歩いて去って行く。
ご案内:「平民地区/露店街」からアッシュさんが去りました。