2023/01/09 のログ
ご案内:「王都 平民地区/雑貨商店」にセリアスさんが現れました。
■セリアス > 王都の平民地区、大通り沿いの雑貨商店。
年末年始、年越し年明けの売り出しもほんの少しは落ち着いた店内。
あくせくと働く店員たちを尻目にカウンターの奥でゆっくりと新聞を読んでいる商会主。
特に目新しいネタも見当たらないゴシップ紙だけれど、どこどこの子爵家の醜聞が、だとか。
学院のあれこれ、だとか。根も葉もあろうとどうでもよいのだろう話を読むのは創作を楽しむのに近しい。
「まぁ、ある意味王都も平常運転ということですかねぇ」
魔の国出身の己からすれば、過去に聞いていたよりは随分と乱れた国だと、感じたものだけれど。
今やむしろそれに自分も馴染むようであれば、喉を揺らして笑う。
周囲の店員はまた何か韜晦してる、と、胡乱気な視線を向けてくる。
落ち着いたとはいえ、まだ客の出入りもあるし悠長にしてほしくはないのかもしれないが。
自分はオーナーなので、彼ら彼女らのようにあくせく動く立場ではないとばかりに黙殺し。
とはいえ、店先の雑事ではなく、自分の領分である仕事くらいはしようかと。
先日、懇意にしている薬学者が持ち込んだ薬の試供品を、効能事にかちゃり、かちゃりと箱に分けていく。
店先で募集はかけているけれど、怪しいのには違いない内容だから。
あまり集まらなければ何処かに依頼するしかないかな、と算段しながら。
ご案内:「王都 平民地区/雑貨商店」からセリアスさんが去りました。