2022/11/19 のログ
ご案内:「地下室」にレイリエさんが現れました。
■レイリエ > 「―――ん………っふ、ぅ………。」
薄暗い空間に、女の声が零れ落ちる。
此処が何処かは分からない。ただ、ひやりとした空気と音の反響具合から、どうやら石造りの地下室のようだった。
如何して此処に居るのかは分からない。ただ、気が付いた時には全身をきつく縛り上げられ、
目隠しと口枷によって視界と言葉の自由すらも奪われた上で、天井から吊るされた格好で拘束されていた。
「………んっ………む、ぅ………?」
耳を澄ませば時折間近で聞こえてくるのは、縄を軋ませ身動ぎをする気配とくぐもった声音混じりの息遣い。
地下室の中にはエルフの女の他にももう一人、同じように囚われた誰かが居るようだった。
その人物が自分と同じように、何も知らされずに突然連れ去られて此処に居るのか、
或いは別の思惑によって虜囚の身となったのか、今のエルフの女には知る術も無かったが。
■レイリエ > 身動ぎの度、その身を戒める縄の軋む音が地下室に反響する。
エルフの女から身体の自由を奪うだけでは無く、細身ながらも柔らかな肢体の線を強調させるように絡められたそれは、
絞まる度に胸の膨らみを絞り、脚の間に通された縄がスカートを押し上げ下肢へと食い込んでゆく。
「………っ、ぁ………んんっ………。」
本来であれば苦痛しか齎さない筈のその刺激に、悩ましげな声と吐息を漏らしながら身体の芯に熱が籠るのを感じてしまう。
恐らく原因は、地下室の狭い空間を満たす甘い香り。
魔法薬に造詣の深いエルフの女で無くても、それが媚薬効果を持った香であろうことは容易に想像できただろう。
しかし、原因が分かったところで縛られ身動きの出来ない身体ではどうすることも出来ず。
時間経過と共に強まってゆく身体の熱に、悶えるように身動ぎをする度、締め付ける縄の刺激に苛まれてゆく悪循環。
もう一人の囚われ人も似た状況のようで、時折聞こえてくる必死に押し殺した甘い声音が、
エルフの女から余計に冷静な思考を奪ってゆこうとしていた。
■レイリエ > 此処に囚われの身となってから、一体どのくらいの時間が過ぎたのか。
一体いつまで、この地下室に縛られたまま捨て置かれるのか。
自分を捕らえた誰かの正体も、目的も何ひとつ分からないまま。
薄暗い空間にはただ、二人分の悩ましげな声と吐息がいつまでも響き続けていた―――
ご案内:「地下室」からレイリエさんが去りました。