2022/11/02 のログ
ご案内:「鏡の迷宮」にミメシスさんが現れました。
■ミメシス > 天井も床も壁も何処も彼処も鏡でできた迷宮が存在する。
特定の周期に特定の場所で開くと言われている『鏡の迷宮』。
今夜はメグメール(喜びヶ原)自然地帯にある街道傍で発生した霧と共に入り口が解放されたようで、迷宮の入り口ではまだ森の木々の擦れ合う音や狼の遠吠え等も聞こえ、逆に迷宮の入り口から外へは眩い輝きが零れている。
迷宮に踏み込んでも扉が閉まることは無い。
中は壁も床も天井も全て鏡張り、割る事は難しい魔法の鏡は曇りひとつなく侵入者を映し惑わし、迷宮全体が真昼のように明るい事から余計に迷いやすくなっていた。
出没する魔物は主にスライムなどの不定形、ゴースト系などの不可視系と迷宮の異様さを際立たせ利用する魔物が多い、その中にミメシスと呼ばれる魔物も存在していた。
ぐじゅり、ぐじゅ、ぐじゅる、ぐじゅり
全てが鏡張りの世界で壁に張り付いた肉塊がミメシスである。
ただそのミメシスは表皮を周囲と同化、つまり鏡面状にし、薄く壁に張り付く事で多少歪に見えるが鏡の壁に擬態化している――…ただし、隠しきれず滲み出す粘液が不気味に鏡をぬらし、床をぬらし、明らかに怪しげだと言わんばかりの光景を作り出しているが、直ぐ傍には見るも絢爛豪華な宝箱がひとつ……。
ご案内:「鏡の迷宮」にアストラさんが現れました。
■アストラ > 冒険者ならばダンジョンに入るのは日常のこと。
ダンジョンの入口を見つけたのは偶然ではあったのだが、この迷宮が過去に聞いたことがある『鏡の迷宮』と呼ばれる場所であることは知っていた。
特定の周期があるので行こうと思えばいつでも行ける。しかしいつでも行けるからこそ逃してしまうのが世の常。
まぁ一人でもなんとかなるわよね、と冒険者にしてはやや楽観的な思考は、彼女の悪癖である。
入ってすぐに見えた自分の姿に、アストラはぎょっとした。
長い銀髪に金の目、魔術師の風体をした美女が無数の合わせ鏡の中に映っている。
四方八方鏡張り。なんだか落ち着かない景色ながら、どこが曲がり角でどこが通路なのかわかりづらい印象だ。
冒険者のカンである程度は歩み進められても、しばらくすれば完全に迷宮で迷ってしまった。
「……困ったわねぇ。あら?」
いくらかの魔物を魔法で撃退しつつ進んでいたところ、ふと鼻孔を擽る甘い匂い。
何かと思えば変わらない鏡張りの部屋があるのだが、いたるところに粘液が纏っている。
怪しい。とても怪しい。トラップ部屋かしら?と警戒はするものの、そこにある宝箱にはついつい視線が行く。
「スライムとかが通った後かしら…」
疑問に思いながらも、いつでも魔法は撃てる姿勢で部屋の中に足を踏み入れた──。
ご案内:「鏡の迷宮」からミメシスさんが去りました。
■アストラ > 【移動】
ご案内:「鏡の迷宮」からアストラさんが去りました。