2021/09/04 のログ
ご案内:「暗がりの裏路地」にゲニッツ・バイドさんが現れました。
■ゲニッツ・バイド >
静まり返る夜の裏路地。
生憎の曇り空が、元より不気味なこの裏路地を一層と不気味に引き立てている。
コツ、コツ、と暗闇の中石畳を歩く男に歩調に合わせて
その裕福さの象徴である突き出た小腹が僅かに揺れる。
蓄えた髭をさぞ、自慢げに指先でなぞり
上質な黒布で造られた上等な装飾品を備えた衣服を身に着けた男。
夜風に身に着けた赤いマントを靡かせ、夜も鬱蒼と暗い黒の眼光が
蔓延る宵闇を舐めまわすように見ていた。
「ン~……さぁ、てと……今日は何が出てくるのやら」
この場に一件相応しくない上級階級風貌な男だが
男には一つの目的が在った。そう、男は欲に貪欲だった。
故に、どれだけ集めても集めたりない"コレクション"を探していた。
想像するだけで口元が勝手ににやけてしまう、"コレクション"だ。
卑下た口元を舌なめずりし、男はそんな素敵な出会いを期待していた。
「意外とこういう場所に掘り出し物があるんだよ、なぁ……」
■ゲニッツ・バイド > 欲望の徘徊は終わらず、男の姿は夜闇へと消えて行った────。
ご案内:「暗がりの裏路地」からゲニッツ・バイドさんが去りました。