2021/07/20 のログ
ご案内:「王都近くの森」にジーヴァさんが現れました。
ジーヴァ > 【待ち合わせ中です】
ご案内:「王都近くの森」にレイさんが現れました。
レイ > 「焼き払うのは討伐できても採取場所がなくなったでペナルティを受けないかな?
念のためで持ってたんだけど役に立つならよかったよ」

少年の言葉に持っていた物が役に立つならよかったと笑みを見せ。
この場で振りまいたとしても本当に動物を近寄らせない効果しかないがそこは使いよう。
万が一魔獣が気が付けばすぐに動けるようにと気をつけながら少年の前に座って。

「良い手だね。それなら今いるのはヒマワリ畑から逃げていくししばらくは寄ってこないよ。
でもさ、それだと僕たちが風上になるから匂いにつられてこっちに来ないか気をつけないとね。
もしこっちに来たら畑の外側を回って風下に行って必要分採取しようか。
これはね、少し良いやつだから一晩ぐらいは持つと思うよ」

野営の必需品って触れ込みだったからと説明しては少年に小瓶を差し出し、
風魔術でばらまくからには自分よりも少年のタイミングで捲く方がいいと考えて。

ジーヴァ > 少年は差し出された小瓶を受け取り、軽く振って中身を確かめる。
それから錫杖を何度か地面に突いたかと思えば、やがて何かに納得したように頷いた。

「魔力の流れがこれなら、俺たちは風上にならずに済むぜ。
 このヒマワリ畑は魔力をかなり蓄えてるから、それを流用すれば何度でも吹かせる。
 さすがに使い過ぎちまえばヒマワリ自体に影響するかもしれねえが、この液体をばら撒くだけなら大丈夫だろうよ」

ただ、と一旦言葉を区切り、少し不安げな表情で少年は続ける。

「もし魔獣がこいつを無視して突っ込んできたなら、俺は迷わず辺り一帯を焼いて足止めする。
 そうなったら…ギルドには魔獣が焼いてしまったと言って俺と話を合わせてくれ、頼む!」

それからいくつかの細かい点について二人で考え、他に案がなければこの策のままで進むだろう。

レイ > 「こっちが風下にならないなら大丈夫だね。
そんな事もできるんだ、ジーヴァ君と来てよかったよ。
ちょっとアレを追い払うだけだし大丈夫だって」

きっとうまく行くと笑みを見せるが、一旦言葉が区切られ、不安そうな顔に如何したのだろうと。

「その時は仕方ないよ。僕は足止めは出来ても倒せないし。
その時は話は合わせるけど説明は任せるよ?」

死んでしまうよりはその方がよく、その時はそうすると同意をして。
それからもいくつかを考えるが他に案も浮かばず、そうしようという事になり。

「逃げたら急いで採取、向かって来たら焼き討ちで。
僕は何時でもいいよ」

念のためと剣を抜いて備えると少年にいつでもいいと頷いて。

ジーヴァ > 話を合わせてくれることに安堵したのか、ほっと息をついて少年は水筒をぐいっと飲んだ。
それから錫杖を構えて、魔術の詠唱を静かに始める。

「そよ風、水滴、どこからともなく…どこにでも!『風よ吹け』」

一瞬、彼のローブが風にはためいたかと思うと、小瓶が宙に浮き、ゆっくりと蓋が開く。
蓋の外れた小瓶から液体が見えない力に引っ張られるように零れていき、
やがてそれは見えないほど小さな粒となってヒマワリ畑に広がっていった。

「魔獣は……よし、逃げてるぞ!風向きを適当に変えてるから、俺たちの匂いには気づかれねえはずだ!」

魔力探知で感じ取れるのは、魔獣が匂いを嫌がるように森の奥へ消えていく様子。
しばらく少年はそれを見張るように錫杖を構えて魔術を維持していたが、やがてすぐに腰からナイフを取り出す。

「ヒマワリ30束、熊狩りよりずっと楽ってもんだ!」

レイ > 少年が魔術の詠唱を始める中、視線はヒマワリ畑へと向ける。
もし途中で魔獣に気が付かれれば対処をするために。
しかし、少年が魔術を使用し、小瓶が宙に浮かんだと思えば蓋が開く。

そして小瓶から零れた液体がヒマワリ畑に広がり、魔獣が逃げていると聞けば安堵の息を吐く。

「逃げてくれて助かったね。僕たちに気が付いてないならしばらくは戻って来ないね」

自分からは分らないが少年が逃げたというのならば動物除けはよく効いたのだと安堵し。
少年がナイフを取り出すともう大丈夫と考えて剣を鞘に仕舞いナイフに持ち変える。

「熊より手ごわいヒマワリがあったら大変だよ?
それじゃ30束、早く集めて戻ろうか。熊がいなくなって他が来ても面倒だしね。
二人でやれば直ぐに集まるね。」

魔獣が逃げた安堵からか力の抜けた笑みを向けてそう話し。
どれでも同じだと考え、近場のヒマワリの前に屈むと根元付近から丁寧に切り採取を始める。

ジーヴァ > 水滴をばらまく小瓶は宙に浮き続けたまま、不規則に風向きを変えるそよ風に乗って獣除けをばら撒いていく。
ここが魔力に満ちていなければ、自分の魔力だけで維持しなければならなかっただろう。
そう少年は思い、改めて彼に感謝した。

「獣除けだろ?それなら他の動物も来やしねえさ。
 元からここは熊の縄張りだったんだろうし、熊が死んだわけでもねえ。
 追い出すだけで済むならマシってもんだ。本当にありがとうな」

そうしてヒマワリを刈り取り、合間を縫ってそよ風の魔術をかけ直す。
時折周囲の魔力を探ることも忘れずに、やがて15束ほど刈り取り、紐で縛って括った頃だった。

「……よし、こっちは終わりだ!レイ、そっちは終わったか?」

あれから何事もなく、順調に少年は仕事を済ませた。
後は帰るだけだが、彼の方はどうだろうか?

レイ > 「そうだけど時々逃げないのもいるらしいんだ。
僕は会った事がないんだけど店の人が言っててね。
そっか、縄張りの主がいるんだしやってこないよね。
上手く使ってくれたのはジーヴァ君だよ」

自分だと捲くだけで追い払えたかは分らない、風魔術を使った少年のお陰と笑い。
少年が周囲を魔術で探り、風の魔術をかけなおしながら刈り取る中、
不慣れな手つきで一束ずつ刈り取って。

「僕も後少し……これで最後……うん、大丈夫だよ」

中々に手こずりながら仕事を進めていき。
少年が採取を終わらせた少しあと、15束を刈り終えて紐で縛り纏め。
終わったよと報告して腰をあげる。

ジーヴァ > 「よし、それじゃ帰っちまおう!
 小瓶はまだ残ってるし、匂いの乗った風を俺たちの近くに吹かせれば後から追ってくることもないぜ」

まとめた15束を背中に紐で括りつけると、錫杖を軽く振って小瓶を片手に戻す。
そうして二人は歩き続けて、やがて何事もなく王都へたどり着いた。
ギルドへ30束をまとめて納品し、報酬を受け取った後で魔獣について報告する。

「熊型でかなりの魔力を持ってる。肉食なのは変わらねえが魔力を含んでるなら植物でも食うみたいだ。
 ただ、獣除けの匂いは効いた。そこまで変異はしてないみたいだから、早めに狩ってしまった方がいいと思うぜ」

受付前のテーブルで二人は報酬を分け、軽く会話を交わしていく。

「魔獣と聞いて、かなり焦っちまったが…獣除けがあってよかったぜ。
 上手く使えたのもあそこに魔力が滞留してたからだし、獣除けが売ってた店どこの通りだ?
 ちょっと調合できないか、試してみたくなってきた……」

やがて二人が会話を終えて、それぞれの帰路につくだろう。
頼もしい仲間が一人増えたことを喜びながら。

レイ > 「そうだね、そうしようか。
でも魔術って本当に便利だね、そんな事もできるんだ」

少年が魔術を使う姿に自分も使えればとつい思ってしまい。
そうして二人で来た道を戻れば何事もなく王都へ。
そしてギルドへ納品を済ませ、報酬を受け取り少年が報告をするのを直ぐ近くで聞き。

詳しく報告をしている最中、必要ならば相打ちを打つように頷き。
それ以外は自分が報告するよりも分かりやすく話している少年の言葉をメモをしていたりとして。

「僕も獣除けが効いて安心したよ。
あそこでは使えるけど他じゃ少し難しい手だったんだね。
あ、その獣除けは平民地区のね……。
調合までできるんだ?本当に何でもできるんだね」

受付前のテーブルで報酬を分けあい、そして軽く会話をしては何処で買ったかなどを説明し。
やがて会話が終われば別れるのだが、その時に「またよろしく」と笑顔で告げ。
良い人と組めてよかった、また一緒に仕事をしたいと考えては帰路について。

ご案内:「王都近くの森」からジーヴァさんが去りました。
ご案内:「王都近くの森」からレイさんが去りました。