2021/05/22 のログ
ご案内:「雨宿りの石洞穴」にエルリットさんが現れました。
■エルリット > 宿屋一室ぶん程度の狭い洞窟。
降りしきる雨の音をBGMに、滑らかな岩壁に背を預け……
少女風貌は、灰色の空を見上げた。
「雨かぁ……この前と同じだ」
身体が冷えて体力を奪われるのは、冒険者にとって死活問題。
ひと月前も同じように雨に見舞われたが、風向きと雲行きをみつつ早めに避難したのが功を奏し、今回は濡れずに済んだ。
水除けの油紙の包みをガサゴソと探り、保存食の乾燥豆を一粒取り出して口に放り込む。
空腹すぎても満腹すぎても行動には支障が出るから、豆を口の中で転がし、ゆっくりと塩気と旨味を味わった。
ザァ、ザァ。雨はまだ、止みそうにない。
「んっ……」
カツカツと口内の豆を噛み潰し、飲み込む。
ミネラルを摂取して脳を起こし……雨に煙る背景に緑の瞳をこらした。
ほら穴の入口から周囲を警戒。何か気配は感じられるか、と。
ご案内:「雨宿りの石洞穴」からエルリットさんが去りました。