2020/04/01 のログ
フィル > 「はい…よそ見してて…」

何度か頭を下げ、慌てながらも謝罪を続ければ、特にそのまま何かされることもなく済んだようである。
とはいえ、少年は一度辺りを見回すように視線を動かし。
少しずつ減り始めている賑わいとはいえ、同じようにぶつからない様にと、気を引き締めなおしたようであり。
そのまま改めて、通りの終わりに向かって歩を進めては、時折まだ点在している露店へと視線を動かしていくが。
通りの終わりへと近づき、お店自体も減っていけば、当然露店も減り始めていくことになり。

「どうしようかな…」

通路の終わり近くまでたどり着いてしまえば、その先は普通の住宅街なのだろう。
お店と思しきものも、ほとんど見通せる範囲には見当たらず。
お店が並んでいた背後通路に比べれば、幾分か静まり返っているのが伺えるのだ。
このまま反転して、またお店をもう一度見直しながら戻っていくか。
少し裏の道を通って面白いものがないかを探しながら、戻っていくか。
そんなことを思案しているようであり。
どの道を通って帰路に就くかと、通路の終わり出足を止めたまま少し少年は考えを続けていくようであるが。
やがて元来た道を戻って帰路へとついていったか―

ご案内:「平民地区 表通り」からフィルさんが去りました。