2019/12/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/草原ある東屋」に白冥花さんが現れました。
白冥花 > メグメール自然地帯にある広く青々とした草原地帯の中に何時の間にか誰かが何を目的として作ったのか不明ではあるが、1件の東屋が出来ていた。

広いかは感じる人次第ではあるが、そこそこの敷地に低い木製と思われる柵で覆われた場所の中心に大きな屋根があり、その下には木製のテーブルがあって、ベンチがあって、まるで公園と錯覚しそうな程の出来栄えである。

それに東屋本体を囲むように設置された柵が便利なもので、辺りに潜む魔物を遠ざけ、敷地に侵入しようとした場合は魔力の障壁で魔物を弾く大変球形に都合よく作られていた。

そこだけ見れば誰かが魔力を振り絞り、此処を拠点として周囲を探索するための安全地帯を作ったのかと考えるが冒険者が参加するギルドにはただそこに東屋があって安全以外に何も情報は入っていない。

東屋や柵を調査しようにも、もし結界が壊れてしまえば安全な場所を一つ失うわけで、誰も調査しようともしないし、何のためかなんて気にする者もいなかった。

――…さてそんな安全地帯である東屋なのだが、その結果イに例外が一つだけ有る。

結界はあくまでも内外をわけて、外部からの侵入を防ぐ為の物であり、最初から結界が張られる前から存在していた物を排除する能力はない。

つまりは……今東屋を囲むように設置された柵の内側にぽつぽつと咲き始めた純白の花は白冥花は想定外であり危険な例外であった。

そんな純白の花が咲いているのは柵の内側の一部だけではない。
よくよく見れば東屋の屋根の下に設置されたベンチやテーブルの下に小さな花達が静かに蕾を揺らしている。

そしてそんな花達が静かに香らせ広げる誘いのあまい香りも結界に阻まれる事なく東屋から草原地帯へと広がっていた。

白冥花 > 温もりある匠の仕事冴え渡る東屋。
外よりの悪意を弾く強固な結界。
そこを中心に広がる悪意の片鱗を見せる誘いの効果のある甘い花の香り……。

ただ一つにして唯一の弱点があるとすれば壁が有るわけでもないので外からの吹き込む風が少し寒いか、テーブルの上に熱源となりそうな魔力感じるランタンが一つ置いてあり、もし休息を求めて東屋にやってくる者に少しでも魔力があれば現状よりはだいぶましとなるだろう。

その寒さ、その所為で純白の花達は少し動きが鈍く。
だからこそ、誘うような香りを大輪の花として香らせることしか出来ずにいて、もしそこに熱が加われば結果は……その身をもって知る事になるだろう。

だがそれさえ無ければ何処か郷愁さえ感じる甘い香りのする安全な東屋なのだ。
寝るも良し、休むもよし、アイテムの鑑定や採取した薬草の選別などを行うのに丁度良い環境である。