2019/08/27 のログ
ご案内:「平民地区の大通り」にキルシュナさんが現れました。
キルシュナ > 「んひぃ~、こらまいったなぁ。流石のウチかて、雨はどーにもならへんわぁ」

お気に入りの食堂での夕食を終え、尻尾ふりふり上機嫌で店から出たキルシュナは、降りしきる雨を目にして猫耳をへたらせた。街に出てすぐ分厚く育った灰色雲には気付いていたので、そのうち降り出すだろうと予測はしていた。それでも「まぁ、そんときはそんときや!」なんて適当を言って雨具の準備を怠った結果がこれである。

「んんん――……どないしよ、これ。まぁ、風邪引く程寒いいうわけやあらへんのやけど……」

呟きながら見下ろす金瞳に映るのは、いつも身につけているエロ装束ではない。たわわに実った豊乳の形もありありと浮かせるタイトな袖無し白ブラウスと、太い革ベルトを巻いた腰穿きジョッパーズパンツというマニッシュな出で立ち。
ブラウスの後裾を捲りあげる黒尾が、ローライズパンツの上端から覗かせるTバックショーツの赤紐こそ挑発的なれど、このエロ猫にしては酷くまともな服装であるといえるだろう。
いつもの忍装束であるなら、素材となっている魔獣の薄皮は水を弾くし、水着めいた半裸が濡れた所で然程困る事もない。しかし、今の様なまともな着衣で濡れ鼠となるのはキルシュナとしても極力避けたい所である。
そんな訳で黒猫ミレーは、しとしとと夜雨の降りしきる通りの片隅、ランタンが淡い光を落とす食堂の軒下に留まる事となったのだった。