2019/03/06 のログ
ご案内:「酒場の一角」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「郊外の屋台」にさんが現れました。
> 「はーい、落とさないよう気をつけるんだよ」

郊外で気まぐれに屋台を開いた若い店主は、お菓子を強請ってきた幼い兄妹に丸々の焼きリンゴを串に刺し、
表面を砂糖蜜で固めたりんご飴を一つずつ、子供の小遣いでみても格安な値段で提供する。

「いまのおにーちゃん、いいひとだね」
「ええ?おねーちゃんでしょ?」

長い睫毛や髪や整った顔だけでは判断がつかない中性的な容姿の店主について、
子どもたちは議論しながら街の方へと駆け出していった。

「さて、私も街の方に行こうかな・・・あんまここ、人通りなさそうだし。」

今日は正午辺りから屋台を開いて、夕方頃になるまでに来たお客は、
先程の兄妹1組のみ。

これから夜になって酒を求める連中が、もっと集まりそうなところにいこうか考えつつ、午後のおやつや飲み物を求める人がまだいるかもしれないので、
ひとまずそれらの仕込みをしながら心地よさそうに春の気配のする風に当たっていた。

> 「・・・よしっ そんじゃ、ひと稼ぎしますか!」

夕刻を過ぎ、街の方に灯りが灯り始める頃合いになれば、
カラカラと屋台を引いて、舞台を夜の街に移す。

ご案内:「郊外の屋台」からさんが去りました。