2019/02/20 のログ
ご案内:「自宅」にカーレルさんが現れました。
■カーレル > 彫金工房の二階。外付けの階段を登っていくと古びたドアがある
階段の登り口には一応、案内が出ているが貧民地区と平民地区の境界にあるせいか、近所の悪ガキ達に
看板はすっかりキャンバスにされてしまって、階段を指し示す矢印がアッチへ行ったり、こっちへ行ったりしている
前衛的と言えなくもないが、とりあえず、客が間違えることもないのでそのままにしてある
「……あ゛ぁ~…糞ったれ、良い日差しだ」
昼も過ぎようとしている時刻
窓から差し込む日差しに目を覚ますとグーッと伸びをし、脱ぎ散らかしたコートを漁る
煙草を一本、取り出せば先端に火をつけて、銜えながら窓辺へ寄っていき、がらがら、と窓を開けた
風もなく穏やかな日和であった。自宅の前は大通りに通じる小路なこともあってか割合、人通りがある
椅子を引っ張ってきて腰を下ろせば、通りを行く人々を眺めながらぼんやりと煙草をふかす
ふ、と出入り口の方へ視線をやるが、ドアの隙間だったりに置き手紙がされているような事もなく、
今日もどうやら依頼人が来ることはなかったようである
「…働きすぎもよかぁないわな」
ぐりぐり、と煙草を灰皿に押し付け足元に、餌をくれ、と擦り寄ってきた愛猫を抱き上げれば鼻歌交じりにキッチンへ
陶器の皿に愛猫のための柔らかく煮た鶏肉を出してやり解すように指でかき回せば自分で味も見た
ほらよ、と陶器の皿をおいてやれば愛猫まっしぐら。自分は保存の効く黒パンの塊をナイフで削げば、
もそもそ、と食べつつまた窓際においた椅子へと戻った
なんの事はない、いつもの光景である
■カーレル > 硬いパンはよく噛めば味がするし嫌いではない
階下からは彫金職人のドワーフが今日も仕事をしているのか小気味良い金属音を奏でている
初めのうちは頭がどうにかなりそうだったこの音も今ではすっかり慣れたもの
音がしないと落ち着かない…とまではいかないが、眠りを妨げられたりということはない
「…4、…6、…男に範囲外、…3、4年後に期待…」
ぶつくさ、と窓から見える通行人の女性に10段階評価を勝手に付けつつ、パンを食べ続ける
食べ終えれば手に届く範囲にあったグラスを手に取り、中の液体をぐいっ、と飲んだ
水かと思い一気に飲み干したが……キツい酒であった
ただ、どれだけ飲んでも酒毒は精霊が浄化してしまうから、問題もないのだけど
「…そういや、雑貨屋の婆さんに薪割り頼まれてたっけな…」
どうすっかな、行くかな、止めておくかな、と考えつつ。とりあえず、脱ぎ散らかしていたズボンを手に取り、
両足を入れてベルトを締めていく上着も一枚、身に付けるとあとはコートを羽織れば外出できる格好になり
どうにか治らんかな、と思いつつ側頭部に出来た寝癖をなでつけながら、椅子に座りなおして