2019/02/19 のログ
ご案内:「古き遺跡」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 深夜の古い遺跡に、こつ…こつ…と足音が響くのは、
ここの壁面に生えるという、発光するコケやキノコ類を目当てに訪れた、
少年薬師の存在ゆえ。
しかし、宵の口にここに侵入してからはや数時間、
途中、誤って松明を駄目にしてしまったため、薄暗い遺跡の中を
採取したヒカリゴケのとぼしい光に頼って進まねばならず、
脱出への道探しは、非常に難航していた。
「うー…まずい、なぁ…このまんまじゃ、朝になっちゃうかも。」
仮に、朝になった影響でどこかしらから光が入り、
遺跡を照らしてくれれば助かるのだが。
一応、野党や凶悪の魔物の気配が、来るときは皆無だったことが、
少年の不安を「迷子」程度にとどめてくれていて。
少し歩き疲れた様子で遺跡の壁にもたれかかり、
華奢な太ももと膝をへなへなと折り曲げて、へたりこむ。
■タン・フィール > うとうとと、深夜から早朝にかけての時間でまどろんでいると、
外界では日の差す時間になったのだろうか、
遺跡の中が、まだまだ薄暗くは有るが明るみを帯びてきて、
うずくまった状態からハッと顔をあげる
「明るいほうが、出口…だといいな…っ」
しっかりとヒカリゴケやキノコ類を握りしめ、
そっちがもと来た方向かも定かではないが、
疲れた足に鞭打って、ゆっくり起き上がり、再び遺跡の中を歩き始める。
「うー、おなか、減った……
もうすこし、携帯できる食べ物、もっとくんだった…」
夕食と夜食と非常食、3回ぶんの干し肉やぶどうジュース・パン・チーズなどを持ってきていたが、とっくにぺろりと平らげてしまっていて。
朝ごはんの自分、育ち盛りの、ぺろんと丸見えのお腹をさすりながら。
ご案内:「古き遺跡」にリリーさんが現れました。
■リリー > 遺跡の類には街では早々手に入らない素材や資料が手に入ると聴いて。
手に小さな銃を持った女が遺跡の中を練り歩いている。
脚には金属で出来たブーツを装着しており、動く度に金属音が響いていた。
「子供じゃない。 こんな所に一人で何してるの?」
隣に灯り代わりの光球を浮かせている女。
光を少年の元へと向けては不思議そうに首を傾げていた。
冒険者らしい恰好にも見えない。迷子のように見えた。
■タン・フィール > 遺跡の質感は、硬質な石とも、金属とも、陶器ともつかない
不思議な材質で、出口を探して歩いていると、
自分の足音が二重に聞こえてきたかのような錯覚をおぼえ、
「…あれ…?」
ためしに、足を止めてみると、金属的な足音が徐々に近づいてくるのを感じる。
そして、洞窟探索に適した光量をたずさえた、冒険者らしき女性に声をかけられ
「わっ…まぶし…っ… え、えと、ええと、ボクは、タン。
この洞窟に、薬の材料を採りに来た、薬師ですっ。
あの、その…出口、わかんなくなっちゃって…どこにいけばいいか、
わかりますか?」
と、「なにをしているの」という声色に攻撃性は感じなくとも、
手にした銃だけを見れば、少年の中にかすかなおろそしさも芽生えて。
両手を上げた状態で答える。
もしかすると冒険者の女性はこの遺跡の入口付近で、少年のものと思しき
「原料仕入れ中」
と書かれた看板の、薬屋の露天のテントを見ていたかもしれない。
■リリー > 遺跡はそのものが見たことのない素材でできており、既に女は参考にと
壁を数カ所はぎ取っていた。白衣の中に仕込んである転送装置に入れたので今頃は自宅に届いているだろう。
こういう遺跡ではともすれば危ない輩が居るかもとのことだったので、
女なりに用心は欠かせない。
「あれ、じゃあ入口のテントは君のものだったの?
凄いのね~。その年で一人で商売やってるの?
それとも誰か他に保護者が居るのかしら。」
薬師を名乗ったタンと言う名の少年は両手を挙げ降参のポーズを示している。
(こんな所に子供が一人で来るのも凄いけど、両手を挙げたり普通にするのね。)
女は物珍しそうに少年の顔を見ては、銃口を天井に向ける。
「私は錬金術師のリリー。 この銃は別に君を撃つための物じゃないから安心して。
出口は私が来た方角を戻ればたどり着けるけど、一人で大丈夫?」
青い瞳をくりくりと動かす。
おせっかいな女は自分よりも年下であろう彼が少し心配になっている。
■タン・フィール > 「親に捨てられて、薬師のひとに育ててもらってたんだけど…いまは、一応ひとりだち。」
育ての親が、魔族で魔女…などと無用な情報は言う必要もないか、と省きつつ、
相手が重厚を天に向ければ、野党や暴漢のたぐいではない、と、
当初直感どおりの女性であることに安堵して。
「錬金…術師さん? ああ、じゃあ、ここにきた理由は、
おんなじようなもの、だね」
と、年齢の割にはというべきか、あるいは年齢相応可、
如才なさと屈託のない微笑みを浮かべる姿は、少女のように華奢で無邪気。
懐から、リリーもちょくちょく見かけたかもしれない、
この遺跡でしか見かけない光るコケと、極彩色のキノコを取り出して、
採取目的を明かして。
「ありがとうっ…… ううーん…ちゃんと帰れるってわかったなら、
どうせなら今日は、まだ行ったこと無いくらい、奥の方…いってみたいかも。
リリーさんがダメじゃなければ…行きと、かえり、
一緒にいっても、いいですか?」
と、尋ねる。
■リリー > 「もう一人立ちしてるの。偉いわね。」
感じ取れる魔力のレベルから、ひょっとして魔族かな?位は想像しているが
害を感じられるような相手ではないので素直に感心している女。
光球の光も少年に焦点を絞っていた物を全体を照らす動きに切り替える。
「そういう事。
こういう所で獲れる物って研究に使えたりお金に変えたりとなんにでも助かるじゃない?
それに、持って帰るのに元手も要らないし♪」
女は女で少年とは別の意味で嬉しそうな笑みを浮かべる。
こちらは年齢よりも幼い印象を与えるかもしれない。
少年の胸元から見えているキノコは当然、女の見たことのない種類であった。
「いいわよ。 私もあまり強くはないんだけど、
一人で行くより二人で行った方が心強いしね。」
可愛い男の子にお願いされたら断れない。
リリーは銃を構え直すと、彼の前を歩くことにした。
「タン君は私の後を付いてきてね。」
■タン・フィール > 「えへ…そんなふうに行ってもらえると、うれしいかも」
光球が周囲を照らす広がりを見せると、ほっとしたような少年の表情は、
目端の利く言動や態度に比べると、やはり年齢相応で。
「そうそう、まだ他の人が知らない原料とか、知識とか…
もちろん、ビックリする価値になることもあるから、ワクワクしちゃうよねっ
持ち帰りに元手がかからないっていうのは…?」
と、そのあたりにも食いつくあたり、案外経営者としても見どころがある少年なのかもしれない。
後ろをついてくるよう指示されれば、コクンと頷いて
「はぁい! ボクもそんなに強くないけど、薬と魔術で、
ちょっとは時間稼ぎ、できるからね!」
と、いざというとき護身用に投げつけて使うのだろう、
いくつかの小さな小瓶…中身は麻痺薬だったり、幻惑剤だったり、強烈な媚薬…を見せつつ、女性の後ろをとてとて、ついていく。
■リリー > 「私もその年で店持ったりはできなかったわ。
良い先生が居たのね。」
彼がどんな師匠を持っていたかはわからないので、
立派な少年に対し誰もが持つような感想を抱いていた。
「空振りでも何かしら持ち帰れたらお金にはなるものね。
私はここに来るまでに壁を何か所か捲ってきたわ。
見たことない素材みたいだし、あれも価値あるかもね。
…だって、ここの素材を漁る位ならお金かからないでしょ?
君はどうかわからないけど、私が小さい物なら転送できるから自宅に置いておけるし。」
近くに生えているキノコを毟っては白衣に入れる女。
「一応聞いておくけど、ここに来るまでに何かモンスターとか居た?
私はまだ何も見てないわ。 ひょっとしたら君が倒してくれたのかもしれないけど。」
小瓶を見せてもらい、種類の豊富さに流石、薬師と感心していた。
「…ちょっと待ってね。あそこにトラップがあるわ。」
罠の起動装置と思われるワイヤーを見つけたリリー。
魔法でシールドを張って安全を確保してから、光の弾丸を数発撃ちこんで罠を無力化させる。
■タン・フィール > 「うぅーん…薬の知識と魔術の腕はすごかったけど、
ぜんぜんだらしなくって、イイ先生とは言い切れないヒトだったかなー…
すーぐセクハラとか、エッチなイタズラ、してきたし。」
と、眉を反らせて困ったように答える少年は、
その嗜好があるものからすれば大なり小なりからかってみたくなる、
小動物的な雰囲気を持ち合わせていて
「なるほどー、壁を剥ぐのは、ちょっと思いつかなかったな。
たしかに、ふしぎな材質。」
ふむふむと頷きつつ、転送の言葉に目を丸くして
「転送!そんなこと、できるんだ、うわー、便利…うらやましい。
ボクなんか、大きい魔物の素材とか、ちょっと汚いものとかも、
そのまま持ち帰らなきゃいけないときとかあって、タイヘンかも。
あ…うぅん、ここに入ってからは、一度も。」
と、魔物との遭遇戦は無かったことを告げつつ、
言われるまま罠を無効化する様子を、おお、と目を丸くしてみとれる。
「わ…スゴイ…! 運が良かったー…ボクがいた階層あたりだと、
魔物も、罠も、ほとんど痕跡くらいしかなかったから……
ちなみに、この罠、ひっかかるとどうなっちゃってたの?」
■リリー > 「それは仕方ないんじゃないかな。
タン君、見た目可愛いものね。
私もタン君の先生だったらちょっかいだしてたかも。」
可愛い者に眼が無いリリー。
おまけに思ったことを簡単に口にしてしまう。
なので、困り顔の少年に対し少しその気があることも隠さず漏らしてしまう。
「私もあまりこの辺の素材は詳しくないからまずは色々集めておこうと思ってね。
ひょっとしたら大発見とかもあるかも知れないでしょ?
こっちにきて直ぐに出来た知り合いが転送装置持っててね。
欲しいから私も作ったのよ。
タン君、身体小さいし重いのは持つの大変でしょう。
そうなんだ。じゃあここには魔物は居ないのかもね。」
運が良いのか、それとも別の理由か。
魔物の痕跡しか見つからないので女は不思議に思うもそのまま探索を続けて。
「アレが飛んでくるみたいよ。アレ。」
シールドを解除してから、壁に収まったままの大きな矢を指差す。
人の腕程ある巨大な矢。刺されば少なくともリリーにとっては致命的であっただろう。
「あ、あれって宝箱じゃない?」
カン、カンと金属音を鳴らして暫く歩いていると、豪華な宝飾が施されたいかにもな
宝箱を見つける。
「箱の方が高価だったりしてね。」
■タン・フィール > 「あはは…そう言われると、ヤじゃないんだけど、
照れるっていうか、もにょもにょって、しちゃう」
困ったような様子で頬をぽりぽり掻きながら、薬屋にはもっと粗暴な女戦士や、客ですら無いそれ目的の者まで押し寄せてきたことが有るので、
それに比べれば冗談めいて、素直に可愛いと言ってくれた女錬金術師の、安心して付いていける有り難み。
「うん、うん、もし、リリーさんが素材の加工に必要な薬とか出てきたら、教えてね? お安く提供させて、いただきますっ」
にっこり、抜け目なく商売っけを出しながら、
「そのかわり、ボクがなにか必要になったときも、よろしく」
と笑って。
「ひえー…こっわ… こっちのほうに迷い込まなくて…
リリーさんについてって、よかったぁ…」
と、自分ひとりではどうなっていたかわからない罠の名残に冷や汗を垂らしつつ、再び歩みをともにして…
彼女が示した宝箱に、ぱぁっと表情を明るくする。
――罠かもしれないという発想はない。
「わっ、ほんとう…立派な宝箱! ね、ね、一緒に、あけよう!」
言われたとおり先走った行動はとらないが、
もし中身が希少な発見でも、
リリーの予期したとおり箱のほうが価値がありそうな場合でも、
分け合えれば幸いとばかりに、ぴょんぴょん飛び跳ねて。
■リリー > 「あ、そうなの? 変なこと言ってごめんなさいね。」
少年の様子から何かあったであろうことは伺えるので。
女は眉を下げ謝意を伝える。
「そうね、今度お店の前を通ることがあればお願いするわ。」
商売気を出されては思わず買ってしまうであろうリリー。
「分かったわ。 このリリーさんに任せなさい。
…まあ、それも含めて運が良かったってことよ。
タン君の日頃の行いよね、きっと。」
女の方は慣れっこなのかこの類の罠に驚く様なことは無かった。
そして、彼が宝箱の存在に喜んでいる姿に可愛いなと思いつつ…。
「まあ、良いか。 一緒に開けてみましょう。」
罠かも知れないと言う考えが頭に浮かんでくるのだが、彼の無邪気な顔を前に
それを言うのも悪い気がして。
「念のために二人で開けましょうか。私が左を持つから、タン君は右を持って。」
宝箱は人が一人は入れそうな大きさで。 大事を取って左右の端から開けることを提案。
■タン・フィール > 「んーん、こっちこそ、ごめん。
リリーさんにいわれたら、すなおに嬉しい、よ……」
と、少し頬を赤らめて気恥ずかしそうに感謝する。
複雑な心境になるだけで、少年の中性的な容姿や幼い仕草に対し、
明確な悪意でなく、素直に愛でる気持ちを向けられれば、やっぱり嬉しいキモチは隠せない。
「ふふっ、お薬のことならボクだって負けないから、
商売仲間としても、今後とも、よろしく!
…そだね、もっともっと、ええと、
他の国の言葉で言う、「トク」っていうの?
つんどかなきゃ、だね。」
と、朗らかな様子で喋りながら、視線はチラ、チラ、と
宝箱が気になって仕方がない様子。
そして、もしかするとリリー単独だったならば、
もう少し軽快と検証を重ねたかもしれないが、
彼女から一応の「ゴー」が出れば、言われるままに宝箱の右側を持ち
「うん、それじゃ…こっちは準備、いいよ!」
と、彼女の合図に合わせて宝箱を開けるだろう。
結論から言えば、宝箱の中身は、宝物であり、罠でもあった。
箱の中は希少な鉱物であり薬の原料ともなる希少な魔石が数粒。
しかしそれを守護するなんらかの仕掛け…幻術か、魔物か、噴射する毒物か…が
はるか昔に施されていた。
なにぶん二人が宝箱を開いた時には年数が経っていたので、
「それ」が罠を仕掛けた者が意図したとおりのクオリティで、
二人に襲いかかってくれるかは時の運。
■リリー > 「気を遣わなくても良いわよ。
君くらいの年の子が可愛いって言われて良い気がしないものね。」
もう少し反抗的でも可笑しくない年だけに、女はなんとも思っていないようで。
顔が赤くなればそういう様子も可愛いとは思っているが口に出すことはしないでおく。
「良いけど、私の方は閑古鳥が鳴くようなお店よ?
仲間になるならもっとやり手にした方が良いと思うわ。
難しい言葉を知ってるのねえ。
お姉さん感心だわ。」
賢い少年であったが、年相応に珍しい物への耐性はない様子。
そんな彼と一緒に易々と箱を空けてしまうリリーもまた迂闊であった。
重い宝箱を開くと、一目見ただけにその気象さが分かる魔石。
そして、侵入者を撃退するためのトラップが発動する。
「やっぱり罠があったわね。 そっちは大丈夫?」
念のため、箱を空けると同時にシールドを展開しておいたリリー。
お蔭でリリー自体はトラップの影響を受けることは無く。
問題は少年の方。心配そうに彼の様子を伺う。
■タン・フィール > まだ可愛いと言われて気恥ずかしさを感じた名残の、
ほっぺの僅かな赤みを残しつつ、彼女の家が閑古鳥と聞けば、
不思議そうな様子で
「そうなの? ふふ、ボクのお店はどんなとことでも取引するから、
必要なときは、ごえんりょなく!」
と、個人の露天商らしいフットワークの軽さを感じさせる。
箱から発動したトラップは透明なガス状のもので、
吸った冒険者への毒・催眠・麻痺や、催淫や発狂などの混乱…
さらに触れるだけでも、失明・皮膚や武器防具の溶解など、
深刻な異常をきたすものであった。
しかし、噴射口はリリーの方向を向いていて、
直撃を受けたシールドが間一髪間に合ったことと、
やや離れつつもガスを浴び、吸ってしまったタンが、
それらのガスに人間以上に耐性があること…
そしてなによりも、単純な消費期限を大幅に過ぎた劣化で、
影響で言えば、少年の衣服が少し溶けて肌が一部あらわになり、
気化したウイスキーを吸ってしまった程度の気分の変調が、少年にあったくらいか。
「けほっ…けほっ、んへ、えふ! ん、っく、だ、らい、じょうぶ… もー、おそまつな、トラップ…。」
涙目でむせかえりながらも返事をして。
「でも、お目当てのお宝は…どう? おおもの?」
■リリー > 「ありがと。心強いけど…あまり年下の子に頼りっぱなしもちょっとね。」
見栄っ張りな所もあるリリー。
素直で良い子な彼に頼れば仕事も楽になるのだろうが、自尊心がチクチク突き刺さる。
「はぁ~、危なかった。なんとなく罠の一つもありそうな気がしたのよね。」
ガスの成分分析は手持ちの道具では出来ないが、恐らく良い物でないであろうことは
予想できていた。
シールドを張れたことでリリーは無事であったが、果たして彼はどうか…。
「大丈夫そうね。 古いトラップで良かったわね。」
彼も無事だったようで、ホっと胸をなでおろす。
「そうだわ。 危ない目にあったんだし、お宝は…と。
良いんじゃないかしら。
これなら確か高価な薬の原料になるらしいわね。
丁度偶数個だし、二人で山分けしちゃいましょう。」
と、言いつつ先に魔石の半分を白衣に仕舞うリリー。
「今日はもうこれ位にするわ。
どうする?一緒に帰るなら出口まで送るけど。」
遺跡そのものはまだ奥がありそうだが、今手に入れた成果物の分析で暫く忙しくなる。
彼が更に奥へと進むのであればここでお別れになるが。
■タン・フィール > 「けほ、けふ、 ぅん…ボクも、今後は気をつけなきゃ。」
と、踏めば矢が出る類に比べれば、
幾分意地の悪いトラップに引っかかったにしては軽微な損害。
それを教訓にしようと心に留めつつ、
その甲斐あっての、なかなか立派な魔石の収穫に
「わっ、やった!ありがとう! えへへ、山分け、やまわけ!」
少年も嬉しそうに、短パンのポケットに魔石をしまう…が、
ガスで穴が空いていて落としそうになってしまう。
採取したキノコやコケなどの本日の冒険の成果は無事のようなので、
体力や、ガスで傷んだ衣服、僅かな体調の変化などを考慮して、
少年もここで一旦引くことに同意して。
「うん…それじゃ、出口まで、一緒にいこう…!」
と、本日の収穫物を大事そうに抱え、リリーが歩き出せば、
その後ろをまた少年はひょこひょこ付いていくだろう。
■リリー > 「今後は何か自営の用意した方が良いかもね。
タン君可愛いから、そのうち襲われちゃうかもよ。」
咽こんでいる少年相手にヒヒっと歯を見せて笑う女。
「元気ね~~。
とりあえず、戻ったら新しい服を用意した方が良いわよ。」
服に空いた穴から可愛い彼の身体がチラチラと見えてしまう。
自分に多少なりとも少年趣味あったのだろうかと複雑な表情を見せる女。
「それじゃ、一緒に戻りましょう。」
大量の収穫品を抱える彼を先導し、入口へと向かう。
無事に遺跡を後にすれば、別れを告げ街へと戻っていくことであろう。
ご案内:「古き遺跡」からリリーさんが去りました。
ご案内:「古き遺跡」からタン・フィールさんが去りました。