2018/08/02 のログ
ご案内:「看板の無い店」にディアベルさんが現れました。
ディアベル > ──その魔女は、店の奥の広々とした来客スペースに独り、居た。
毛足の長い絨毯が敷かれ、中央には足の低い厚ガラスのテーブルが置かれている。
テーブルを挟み、クッションが柔らかい上等の横長ソファー。魔女が座すのが其れ。
対面には誰も居らず、煙草は吸わぬが長い煙管を指先でやんわり弄んでいる……。

店の出入り口には魔女の魔術が施されており、無意識の内に波長が合ってしまった者は、
ふらふらと入口を潜り、商品陳列エリアを通り抜け、奥の来客スペースへと入室するだろう。
一種の洗脳の効果が店自体にかけられているのだ。そして、魔女の獲物となる……。
魔術の抑制が効かない危険な者が入って来る事も有るが、滅多に有る事象ではないし、
とタカを括っている。永い時を生きた人ではない種族特有の増長と言えるだろうか。

店の洗脳効果を察知し、洗脳されずに踏み込んで来る輩も、稀に居るのだから──
洗脳効果を受けた者は、魔女の傍まで来た時点で効果から解放されて我に返るだろう。

ご案内:「看板の無い店」にシエルさんが現れました。
シエル > そこは王都であったか、それ以外の街であったか。
どちらにせよ、少年は帰路だったか、それとも父の手伝いで出かけていたかもしれない。
一人、とことこと道を歩いていたに過ぎなかった。

ふと通りがかりに傍らに不思議な雰囲気の店があるのに気づいた。
偶然だったのか、それとも店が訴えかけて来たのかもしれない。
店内に視線を向けた時不思議な感覚を感じ――――。

ふらりと店内へと入っていく。
どこかぼうっとした目つきのままふらふらと店の中を通り抜けていく。
ふっと意識を取り戻せば、応接室のような場所にいた。

「あ、あれ…?」

何故ここにいるのか理解していない様子。
慌てふためいたまま、目の前にいる艶めいた女性に気づいた。

ご案内:「看板の無い店」からディアベルさんが去りました。
ご案内:「看板の無い店」からシエルさんが去りました。