2018/07/02 のログ
ミリーディア > 「さてと、此方は此方で如何為ったのか確認をしてなかったな。
此方は詳しい内容は必要無かったのだが…」

書物や資料が散乱したデスクに向かい小さな手を伸ばす。
其の内の資料の一つが其れに引き寄せられる様に浮遊し近付き、其の手に収まった。
椅子に身を沈めた格好の侭、其れをゆっくりとした動きで捲って内容を確かめる。

内容は今回の遠征の件における王城内で起こった様々な処分内容。
其れに目を通してゆく。

ミリーディア > 「……変わらんな、人間は」

目を通した資料をデスクの上に放り投げ、少女は呟く。

「君達の愚かな行動が君達自身の首を絞め続けている。
長い歴史の中で何も学ばない、神に見捨てられた事にさえ気付かない。
本当に…」

其処で少女は一度言葉を切り、天井を見上げる。

「…本当に愚かで面白い存在だよ、君達は」

そして、そう言葉を続けた。

ミリーディア > 「第七師団の副将か、彼女を自由にすれば又面白い事も起こしてくれるのだろうか?
想い焦がれた将軍様の後を引き継ぎ、彼とは違った道を見せてくれるかもしれない。
……楽しみだ、其の楽しみの為で在るなら…少しは動こうかね」

彼女は其の侭にしておけば、彼等に利用され其の自由は完全に拘束されるだろう。
広まっている噂を如何にかし、彼女に手助けをしそうな者達も動き易くさせよう。
其の為に使うならば自分の持つ権力と云う力も無駄に為るまい。

少女はペンを手に羊皮紙へと一筆を認めた。
彼女の疑惑を晴らすなり確かなものとする迄、彼女の身柄を自分へと引き渡す事を。
そして異を唱える為らば遠慮なく自分へと直接伝える様に、自分達に疚しい事が一切無い自信が在る為らば、と。

ミリーディア > 「こう云う時に不正塗れの現状は便利なものだ。
此れも又、自業自得と云うものだろう」

研究員の一人を呼ぶと、其れを手渡し送る様に伝える。
珍しく自ら動きを見せる少女に驚き乍も、研究員は手紙を手に室長室を後にするのだった。

「歴史を繰り返すのか、新たな歴史を作り上げるのか…さてどちらだろう」

其の呟きを最後に、少女は其の侭眠りに付くのだった。

ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」からミリーディアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」にミリーディアさんが現れました。