2018/06/12 のログ
ご案内:「僻地の迷宮」にヨランダさんが現れました。
■ヨランダ > 無機質な石の通路を歩き続けるのは、迷い込んだ女。
その表情はげっそりとし、疲労が色濃く浮かんでいる。
「……10分か20分程度しか歩いてないはずだけれど。もう一晩は歩き続けた気分」
陰鬱で、代わり映えのしない風景に周囲を囲まれ、どこまで続いているのかも分からない闇に
向かって歩を進めるのは実に億劫だった。
双肩に伸し掛かるような疲労感は、肉体的なものではなく、精神的なものが大半を占めている。
独り言で気を紛らわそうかとも思ったが、虚しくなりそうなのでやめた。
不満をぶつける相手は石ころひとつとして無く、唇を尖らせる事しか出来ない。
「太陽が恋しい……」
小声で、薄暗い空間に向かって文句を投げる。発光性の苔が生えた天井を見上げ、
それから小さく肩を竦めて歩くのに専念した。
虚しさ承知で発した独り言も、呟いてみれば予想通りの虚しい気分にしかならず。
取り敢えず、頭の中でひたすら歩数を数える。
百歩、二百歩……。