2018/03/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 温泉」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
フィル=クォーレンス > 日中は暖かさを感じられるようになったものの、日が落ちれば吹き抜ける夜風は未だ肌寒い。
人々は暖かさを求めて酒場や食事処や、そのまま足早に家に向かう人も多く。
大通りもそれらが並ぶ通りへと、人気が移っていく様子が見てとれるものであり。
そんな人の流れの中、少年は暖まれる場所の一つである。特に温泉が有名なその旅籠へと足を進めていき。

「大浴場はやっぱり混んでそうだし。」

まだ数度目の来訪。とはいえ、実際に訪れて温泉でくつろいでみれば大分気に入ったのである。
深夜でも人気がそれなりに多い、大浴場にはやはり向かうことはなく。
ローブを取っていても気を抜きやすい、中規模以下の温泉へと向けて進める足。
キシキシと独特の音に感触を伝える木造の作りに、楽しそうに笑みを零し。
軽い足取りで進んでいけば、やがて以前来た時より少し奥まったところにある、浴場の入り口にたどりつき。

「案内にあったのは…ここかな。」

多種多様な温泉をお手頃で楽しむ。今回はここと考えていた場所であり。
扉を開いて脱衣所へと踏み込めば、人気のない当たりの様子へと視線を走らせ。
大浴場の様に賑わっている様子がなければ、ほっと一息零す少年。
手近な空いている棚へとそのまま進めば、籠にローブ、ポーチ、長袖と脱いで入れ始め。

フィル=クォーレンス > 大浴場ではなくても、ここも十分すぎる広さを予感させるのは脱衣所の広さか。
ちゃんと畳めるものは皺にならないように畳み込み。そのまま棚へと衣類をおさめた籠を入れれば、もう一度周りに滑らせる視線。
中規模なのに、半ば貸切のような気分さえ味わえる人気のなさである。
一息おいて案内で受け取った、体を洗うためのタオルを手に。早速浴場に繋がる扉を開けば、溢れてくる湯煙に目を細め。

「こっちの温泉もやっぱりすごいや。」

大浴場や、貸し切りの浴場のつくりは詳しくは知らない少年。
けれども、この施設の中で幾つか訪れた中規模の温泉は、どれも立派なものであり。
改めて感心するようにポツリと、誰に言うでもなく声をこぼせば浴室へと踏み出す足。
滑らないように、以前の失敗はしないようにとゆっくりと足を進め。
前とは違う作りの浴場へと視線を向ければ、そのまま入りたくなる衝動に返すように横に揺らす首。
ちゃんと湯をかけ、体を洗ってから。といったルールを忘れることなければ、かけ湯をしてからちゃんと洗い場へとまずは足を進めていき。

フィル=クォーレンス > 洗い場に用意された椅子に腰を下ろし、桶に湯を溜めれば頭から1度、2度とかけていくお湯。
充分に濡れたところで石鹸を泡立て、まずは頭をわしゃわしゃと音をた立てて洗い始めていく。
目をしっかりと閉じ、泡が入らないようにしながらしっかりと隅々まで指を走らせ。
やがて十分に手を動かしたと思えば、手探りで湯を溜めておいた桶に手を伸ばし。しっかりとその手に掴めば勢いよく頭からかけて落す泡。
実際に阻害が掛かって無ければ毛並ごと洗っているわけであるが、はたから見れば人の少年が普通に洗っているだけに見え。

「ふうっ…今日は此処で何か食べ物買っていこうかな。」

顔を振ってお湯を軽く切って一息。温泉でゆっくりした後は、施設でそのまま摘まめるものをとばかりにめぐる考えはポツリと零れ。
静かな浴場にはお湯で洗い流す音でも良く反響し、響き渡っていくようであればその呟きも軽く響くものである。
とはいえ、人気もなければあまりきにすることもなく。案内で渡されたタオルを濡らして泡立て。
そのまま首元から背中、腕からお腹、そして足へと。しっかりと身体も今は普通には見えない毛並みも、洗いこみはじめていき。

フィル=クォーレンス > 隅々まで洗い終わり、後は流すだけ。何度か頭からお湯をかけるようにすれば、そのあとは右肩と左肩から。
人目には見えていない尻尾まで、しっかりとお湯を走らせて泡を洗い落し。
タオルも何度も濯いで綺麗にすれば、首へとかけるようにして終わる体洗い。
また一つ身を揺すって、軽く体に残る余分な水気を払い。そのまま漸くとばかりに、脚を向けるのは湯気を湧き立たせる湯船。

「っ~~…はぁ…気持ちいい。」

足先で何度か湯船を突き、足先に感じる温かさに続くようにそのまま湯船に沈めていく足。
湯に体を慣らすようにゆっくりと、そのまま下半身まで沈めこんでいき。
タオルも以前の事に習い、頭に軽く畳むようにして乗せて湯船へと入らないようにちゃんと気を付けており。
そのまま肩口まで沈み込めば、体に染みわたる熱さに少しだけ身を震わせながらも、それが慣れてくれば大きく零す吐息。
ゆったりと疲れが抜けていくようなその感覚に、改めて体から力は抜け。
そのまま浴場の淵に背を預けるようにして、湯を楽しみはじめていき。

フィル=クォーレンス > 「次はまた違う浴場にしてみようかな。」

地下もあるほどの広い場所である。
まだまだ回りきれてない場所もあれば、今の所心地の良い浴場ばかりであり。次はどこにしようかという気も起きる少年。
湯の心地よさに眠りこけそうに、時折なりながらも沈み込むことはなく。
のぼせない様にたまに湯船の淵に腰を掛け、少し体を涼しめてからまた入ると繰り返し。
暫くの間湯船をしっかりと味わってから、やがて帰って行ったか―。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 温泉」からフィル=クォーレンスさんが去りました。