2015/11/14 のログ
ご案内:「酒場兼娼館―エデンの林檎―」にイリーナさんが現れました。
イリーナ > (三階建ての建物からはあちこちから艶やかな声と、生々しく肉と肉が交わりあい、溢れる水音がみだらに響いている。
 王都最大級の娼館「エデンの林檎」は本日も満員御礼である。)

ふぁ――あっ。

(その一回の酒場に、降りてきた一人の女。
 シャワーを浴びた後なのだろうか、短い銀髪がわずかに濡れ、肌もわずかに赤い。
 迷うことなくカウンター席へと向かえば、いつも通りに腰を下ろして。)

はい、これ。

(カウンターにやってきた店員に小袋を、手渡す際に「ちゃり」と貨幣が擦り合わさる音が響いた。
 宿泊代に加え――客引きをさせてもらっている立場だから上納金もいくらかつつんでいて。)

……ん、今日? どうしようかな、と。

(すっかり顔なじみの店員から今晩はどうするのかと問われるが。
正直、決めてはいなかった。 だから――。)

とりあえず、いつもの。
(というわけで、軽く一杯ひっかけようと。)

イリーナ > ん、乾杯。
(手早く差し出されたグラスには麦色のアルコールが並々と注がれる。
 軽く店員にグラスを差し出して合わせてから口に。
 口を、舌を、喉を刺激し、回り始めるアルコールの酔いに目を細めて。)

……仕事にならないんじゃないかって?
 多少酔ってたほうが相手も気が抜けるってものじゃないのかな。
 きちんとした御もてなしは……。
(と、店の一角。 派手で扇情的な衣装を身にまとう「同業者」の方を眺め――。)
 
 貴方達のところに任せるわよ。
 私はおこぼれ狙いで、ね。

 (お互いにそのほうがいいでしょう?なんて首をかしげながら頬を緩め、もう一口。アルコールを口にしようか。)

イリーナ > (忘れていた、と。
 店員から紙とペンを受け取ると、書きなれた文面を記していく。
 「一夜の夢を貴方と。プレイは応相談で。イリーナ」
 なんて文面のあとに値段――。
 この店の娼婦よりはわずかにやすく――もちろん、「あの部屋」の子達よりは高いけれども―。
 という値段を掲示し自分の傍らに置いて。)

 とりあえず、今日までかしら――。
 相手が望めば連泊もするけど、ね……そろそろ動かないと鈍るのよ、色々と。

(冒険者と娼婦を交互に切り替えていく生活。
 はてさて、今日はどんな相手と出会うことになるだろうか――。
 まぁ、つれないことも多いけれども。)

イリーナ > ……もうちょっと、いい文考えてくれない?
(自分が書いたものだが、なんというか――。普通? か。
 目の前の馴染みの店員に声をかけるが。
 「うちに入ってくれたら考えますよ」なんてかわされる。
 それもそうだ、と苦笑いを浮かべてグラスに唇をつけた。)

 今日は、ダメかしらね?
 (グラスも半分ほどなくなっている。
 二杯目は?という店員の視線には掌をかざして。
 無くなったら上に戻るわ、と。)

ご案内:「酒場兼娼館―エデンの林檎―」にダンテさんが現れました。
ダンテ > (冒険者を始めて数日。
とりあえず駆け出しの貰える仕事を1つ2つこなした頃には、ノウハウも少しは身に着いた。
基本的には物覚えが良い方なのである。
そんな時、他の冒険者から娼館に誘われた。そういえば、割とたまっている。王都にやって来てからバタバタしていたので、意識していなかったが、色々と持て余している事を自覚した形。
そうして、誘いに乗って連れて来られたのがエデンの林檎であった。)

―――それで自分らは、さっさとお気に入りンとこ行っちまうんだから調子いいよな。

(不貞腐れたように、しかし表情は苦笑いで嘯いて。
自分は少し手持無沙汰に、こうして1Fの酒場にやって来る事になった。)

んー、手持ちは多くないしなー。
あー、シェリー下さい。

(自分の懐事情に思いをはせながら、派手な嬢達が屯する一角を眺め、カウンター席へやって来て注文を。ちょうど、イリーナの隣であった。)

イリーナ > (今日は日が悪いかしら――。
 グラスの底が見え始めた矢先。 隣に気配――。
 「きたかな?」と思いそちらを振り向くと――。
 男――いや、まだ少年だろうか。
 童顔が印象的な相手を横目で眺めつつ視線を店員に視線を向けて。)

僕、まだアルコールは早いんじゃないの?
というか、こんなとこ着ちゃだめじゃない。

(なんてアルコールでわずかに上気した頬を緩ませながら声をかけた。
 店員に向けた視線は「出すの?」とばかりに楽しげで。
 ちょうど、自分と相手の間に自分の紹介カードが立てかけられているだろうか。)

ダンテ > (カウンターに肘をついて一息つこうとしたところで、声がかかった。
へ?と視線を横へ向ける。)

あーっと?ダメってならミルクとかにしとくけど。そんなツマんない事言わないだろ?
あと表には、何歳以下お断りとは書いてなかったと思うぜ。

(からりと。向けた笑顔は、少年らしい快活でどこか腕白なものだ。
おおよそ、夜の街には不似合いな表情と言える。ただ、顔立ちが中性的なものだから、妙なアンバランスさを醸してもいる。
と、そこで視界に入ったのは彼女の紹介カード。
お?と首を傾げて視線をそちらに。)

へぇ。お姉さんも娼婦なんだな。いや、てっきりお客かと思った。

(容姿的には納得だけど、と視線をカードから彼女に戻しつつ。
意外そうな貌で言葉を向けた。
そこでカウンターに、注文通りシェリー酒が出てきた。
店員は……愉しそうである。)

イリーナ > えぇ、本当なら言わないけど――。
隣に座った「子」が飲みなれてないのに無理して倒れて――。
なんて見たくなくてね?

(と、相手の笑顔に釣られるように頬は緩んでいる。
相手の視線に気づいてか頬杖をつきながら向き直り。)

副業だけどね?
どちらかというと、飲んでることのほうが多いし――。

(なんて会話をしつつ、差し出されたシェリー酒。
 「この」なんて店員に苦笑いを向けたりしたが――それ以上は口にせず。)

僕、このお店は始めてなんじゃない?
(頬杖をついたまま、相手を眺めて問いかけようか。)

ダンテ > はは、そりゃありがとう。けど、こんくらいじゃあ倒れたりゃしないよ。

(どーも!と出てきたシェリーのグラスを手に取った。
カップではなくグラスな辺り、雰囲気を重視しているのかな、などと考える。
グラスの淵に口をつけて、軽く中身を煽った。)

……ふぁ。あー……けっこういいの出てきたなぁ。
っと。副業で娼婦?なるほど、そういうやり方もあるのか。

(酒の感想を零した後、彼女から返って来た言葉に応える。
なるほど、という言葉通りに、ふむふむと頷いて見せながら。
少なくとも今はまだ、酒でどうにかなるような兆候は全く見えていない。)

ああ、初めてだよ。やっぱりわかるか?
―――あー、あと、その『僕』ってのやめてくれよ。名前はダンテってんだ。

(ぽりぽりと、少し照れくさそうに頬を掻きながら自己紹介を向ける。
単純に照れているというより、むず痒そうな感じであった。
それからもう一度、ちら、と彼女のカードに視線をやって、ふむ、と小さく唸る。
その値段なら、問題なく出せそうである。)

イリーナ > あら、頼もしいことで。
(こちらは残り少なくなっているビールのグラスを握りなおす。
 とりあえずは、乾杯。とばかりに相手のグラスと軽く合わせて。)

 ねぇ、この子。 生意気にも味の品評なんてしてるわよ?
(と、店員に楽しげに声をかけつつ。向き直り)

馴染みの子がいたら、今頃軽く睨まれてるもの。
(と、酒場の一角に立つ専属の娼婦達を軽く示した。
 初めてという言葉を聞けば、一つ頷いて。)

オーケー、ダンテ、ダンテ君ね。
ここはね――。
(と、館の説明。 1Fに併設する格安の「抜き場」
 3Fの風呂屋に、乱交部屋――。 居並ぶ娼婦の相場、一通り述べた後で。)

最後に、私達みたいなの。と。
(相場よりわずかに安めの金額を示す自分のカードに細い指を添え、
 やわらかい笑みのまま問いかける。)

さ、ダンテ君のオーダーは?
(ちょうど、こちらのグラスは空になる。 カードに這わせた人差し指が軽くその表面をなぞって。)

ダンテ > (彼女のグラスとグラスを合わせる。
ちんっ、と小気味の良い音が響いた。
少しだけ眼を細める。大きな眼は転じて、切れ長な印象に変じる。)

いいもん飲み食いさせてもらえる機会が多かったもんでね。

(幸運にもさ。と。
思い浮かべるのは、姉と慕う女性。
しかしすぐに意識を目の前の相手へと連れ戻す。己の言葉を受けて、視線を酒場の一角に向ける彼女にあわせ、自分もそちらに一瞥。
ああなるほど、と頷いて。
その後は、彼女がこの館の説明をしてくれる。大雑把には、ここに連れて来てくれた冒険者もしてくれたが。彼女のものの方がより詳細だった。)

なるほど、さんきゅー。オッサンの説明より分かり易かったよ。

(にかっとまた腕白な笑みを浮かべ、柔らかな彼女の笑みに応じる。
彼女のグラスが空になるのに合わせるかのように、少年もグラスを深く傾ける。
濃い琥珀色の液体が、喉へと流れていく。樽から移った芳醇な薫りが鼻孔に抜けていく感覚を味わいながらも、グラスを置けば意識は彼女へ。
視線だけは、彼女が指を這わすカードの方を一度舐めてから、彼女の瞳へ向かう事になって。
つぅ、と今自分が空にしたグラスの表面を指先が撫でた。
ぺろり、と厭味でない程度に紅でも差したかのような唇に、それよりももっと紅い舌先が少しだけ這った。)

―――お姉さんを。……いや、イリーナを貰おうかな。

(笑う。
切れ長の眼。長い睫毛が揺れながら影を落とす。昏く濡れた黒い瞳が彼女を見つめて。
頬は僅かに上気して、ほんのりと紅い。
少年の腕が、彼女の腰へと回される。
有無を言わさないそれは、年相応のものではなく、手慣れた男の手つき。)

イリーナ > (すっ、と細まった相手の目……。
 幼さから一転しての涼やかさに驚きつつも感心し。)

どういたしまして、で。
(感謝されれば素直に返し、問いかけた。
 煽られるグラス。目と目が合う、一瞬の間。 さて――。)

……ん。
(返答を聞けば、目の端が店員へ。
 慣れたもので、すっと2階の一室の鍵を取り出せばダンテに向けて金額が書かれた紙と共に手渡すか。)

じゃ、行きましょうか――っ、と。
(不意に、自然に伸ばされた相手の手。 自分の細腰に添えられたそれに少し驚く。
 上げた視線が相手の瞳に吸い込まれ、その色気のある視線に息がつまり、顎と息ががわずかに上ずった。)

ダンテ > (ぴ、と、店員が手渡してくる鍵と紙を受け取る。
鍵は親指と人差し指で、紙は人差し指と中指で挟むように器用に受け取って。
振り返り、ありがとう、と笑う。
切れ長の眼の奥から、流し気味の視線。黒い瞳が大きい為だろう。眼を細めると長い睫毛の陰とあわさって、妙に昏く潤んだ印象になる。)

ん、―――何日かぶりくらいかだから。楽しみにしてるよ。

(ちょうど目線は同じくらいの両者。
少年は彼女の頬に口付けをして、少し顎を引きながら囁く。
自然と、見上げるような上目遣い気味の視線を向ける事になった。
そしてもう一度、口付け。今度は唇に、触れるだけ。
否、最後にぺろりと、舌先で少しだけ彼女の唇を舐める形。
唇を離すと、ほぅ、と小さく吐息が漏れて。

そうしてそのまま、二人で2階の一室へと消えて行く。)

ご案内:「酒場兼娼館―エデンの林檎―」からイリーナさんが去りました。
ご案内:「酒場兼娼館―エデンの林檎―」からダンテさんが去りました。