2023/03/26 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 寮内ラウンジ」にドミニク・ベルカさんが現れました。
ドミニク・ベルカ >
 授業が終わった後の、生徒たちが共有で使う寮内のラウンジ
 自室ではなく、広めのラウンジ内でテーブルの端を独占し、椅子に腰を下ろすようになってどれくらいだろうか。
 外で耳を澄ませなければ聞こえない程度の サァァァ とした雨音が聞こえる。
 こんな日は全員自室やラウンジ 図書館などで過ごすことが多いだろうか。
 屋内練習場では、体を持て余した肉体派がはしゃいでいる頃かもしれない。

 ラウンジも疎らに人が滞在しており、一人の者 数人の者がいる中
 ドミニクもまた、一人で本を片手にタンブラーに詰めた甘いチャイを口にしていた。
 甘く煮詰めた香辛料入りのミルクティー
 コーヒーや紅茶とは違い、やや変わった物を口にしながら過ごしたいという気分に合わせたものの
 口の中がやや甘味が残り気味だろうか。
 舌先はきっと触れたら甘いと感じるだろう。

 学院内の本は基本的には持ち込み不可 写本可 と制限が強く
 これは活字中毒の教師が富裕地区の貸本屋を定期的に学院内に足を運ばせている伝手の一つ
 なんということはない 学び舎での≪薬の煮込み方≫や≪杖に対する姿勢≫のようなものとは違い
 短編小説のまとめられた本であったり、吟遊詩人が謳った内容を書き記した
 記憶力の良い者が描いたサーガなどだ。


        「ラウンジが閉まるまでもうすぐね。」


 時折、肩口で一緒にのぞき込んでいた使い魔の左前脚と指先を絡めてじゃれながらも
 チャイは未だ魔法瓶のようなタンブラーの中で熱いせいか、つい時間を忘れてしまう。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 寮内ラウンジ」からドミニク・ベルカさんが去りました。