2023/02/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
セカンド > 「やー、ホールが一人増えるだけで変わるもんやなぁ。目端利くし動きも機敏やし、ええ娘やーん」

しばらく前から夜に1人バイトが追加され、女店主はにまにまとした表情が止まらない。
まず、飲み物の提供量が増えた。おかわりを求める客の気配や、中身が少なくなったジョッキに店員が気付きやすくなったのだろう。
次に、新しく入った店員が良い。学院の生徒で他にも仕事をしているらしいが、とにかく仕事が捗る。
先輩店員も負けてられるかと頑張っているので、結果店主として楽ができている。カウンターから出なくて済むだけで大助かりだ。

看板娘なり可愛い給仕なりがいるとそれ目当ての男が増えるものだが、その点はうまくやっていた。
住宅街にある酒場だからか常連が多く、店のルールをよく理解している。新参の客も多くが入口の文字を読め、マナーが良い者が多い。
「16歳以下の男性酒場利用お断り。店員へのお触り等厳禁」。
とはいえ、年に数回は性質の悪い来店者が現れる。そんな時は衛兵沙汰にならない程度に見せしめにして、定期的に“教育”をする。

昼の営業が終わり、夜の仕込み。この時間は飲料だけの提供だ。

セカンド > この季節は一つ、仕事が増える。万愛節の菓子を手作りしたいという客への応対だ。
煮炊きはできても、窯までついている家は平民地区には少ない。農村と違い、そこまで家が広くないのが理由だ。
そもそも、家ではなく宿暮らしの冒険者たちもそれなりにいる。
そんな彼等もこの時期は、『意中の相手に手作りの品を送りたい』という需要がある。そこに目を付けた。
いわば個人授業のお料理教室。大した儲けにはならないが、馴染みの客の希望もあって続けている。

今日は予約が入っていただろうか。度忘れしたので、カウンター横にある予定表に視線を向けた。

セカンド > 「……あぁ」

予定表に書かれていた名前を見ると、控えめに言って邪悪な笑みを浮かべる。
料理は科学。錬金術も科学。
女の本領発揮した姿を見せつけるには良い機会だ。

女性がしてはいけないような笑い声を漏らしつつ、厨房へと入っていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。