2022/12/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 カフェ」にテンドンさんが現れました。
■テンドン > 朝、王都マグメールの平民地区で商店が並んでいる場所の一角。
喫茶店が在る、焼き煉瓦で組み立てた御洒落な建物で、中は結構広い。
沢山のテーブルや椅子が犇めき、そこには朝の利用客達が腰掛けている。
隅っこにある一人用の席に陣取っているのもその一人。
「ねむ……朝…よわ……」
目をしょぼしょぼさせながら舟を漕いでいる、うつらうつら。
表情筋に一切力が入らず弛緩、締まりなくなっている口端から涎が溢れ。
顎からぽたぽたと零れ落ちている。椅子から食み出している長い牛の尾も力なくぶらーんぶらーん。
■テンドン > 「鳥のさえずり…馬車の走る音…人々の営み……眠たい頭には全部子守歌では?」
ついには瞼が睡魔に屈して仲良くくっついた。
そしてそのまま猫背に折り曲げて体をテーブルに突っ伏させる。
事は出来ない。張り出す胸部がつっかえて邪魔をする。
なのでどさっと放り出している乳のボリュームをテーブルに支えさせた状態で。
その上乳の上に顎を乗っけて自らのやわさを堪能するような感じで座り寝している。
「あー…楽ー………つらい、このままおきたくない、温かな大気に溶け込んで下々の懸命なる民草達をほっこり見守る上位存在になりたい…または貴族の家で贅沢出来るお嬢様でもいい…」
もにゅ、と、胸囲で考えるならば自分の身長に迫るクラスの自らの乳クッションを細かい両腕で抱きかかえるようにして嫌々と顔を埋めた。
他人のものなら問題だけれども自分のものなのでノー問題。
■テンドン > 「…このままじゃダメだ、ボク負けてしまう…漠然とした何かに…何か応援が無いと…力よ、我に……へい、セバスチャン。カモン」
魂が半分零れ出る幽体離脱になりかけの脱力と冬眠なりかけ感から、ぱちんっと指先を打ち鳴らして召喚する妄想の執事。
優しくてヒゲ生えててボクのことを死ぬ程甘やかしてくれる紳士イケオジ老執事(架空存在)はおやおやお嬢様こんな所で寝ていては風邪をひいてしまいますぞと毛布を背中にかけてくれる。
「やだやだ、セバスチャン。ボク辛い社会の現実に立ち向かいたくない、忙しいしその割りにはあんまりもうからないしおっぱい重たいし普通に肩こり慢性だよ人生リタイアして左うちわで暮らしたターイ…!」
見えないイマジナリー執事とカフェの片隅で会話中、駄々捏ね仕草に両脚のつかない椅子の座高からばたばたと足を前後に揺する。
■テンドン > 「余り我儘はいけませんなお嬢様…では僭越ながらこのセバスチャン、疲労困憊のテンドンお嬢様の為に老骨ながらに昔取った杵柄で拾得した按摩をご披露致しましょう…えっ、本当っ?マッサージしてくれるのっ?嬉しい、やったー、セバスチャン大好き」
疲労と妄想の極致に至ると、自分一人だけで対話を回す事が出来る。
■テンドン > そして優しくて昔は按摩師として一世を風靡してくれた老執事は丁寧にボクの肩や首筋周りから掌で撫でつけるようにして按摩の事前準備に入る、かちかちになっている岩みたいな肩の筋肉を解し出すのだ。
「あああ゛~…♡じょうず~~…」
勿論本当に誰かがやってくれている訳ではないが、想像力だけでも何となく幸せな気持ちになる。
熟練の技の施療を肩から背中に受けてる気持ちになりつつ恍惚の面持ちと声を漏らしながら卓上に寝そべっている
びくんっ、びくんっ、と、時々不気味に背中が跳ねるように弾んだ、世界に入り込んでいる。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 カフェ」にリクトさんが現れました。
■リクト > (……なんかやべぇのがいるな。)
行きつけのカフェ――…というほどでもないがそれなりに通っている店内で、珈琲と朝食のサンドイッチを手に持ちながら空いている席へと向かおうとしたときにその様子を見てしまい胸中で独りごちた。
小柄な割に豊かすぎる乳房をテーブルに乗せて枕代わりにして居眠る姿はまだ良いとして、寝言らしい台詞の内容がその見た目と相まってアウトすぎる。
治安は割と良く、カフェ店内で無体を働くような輩などはいないだろうが――それが絶対とも言い切れないのは、伺うようにチラチラと視線を向けているガラの悪い男達の気配も感じたからか。
「……………。」 ガラの悪さで言えば己もそう大差はないだろうが、色々自分の中にある天使と悪魔による検討会議が開催され――
「……あー、気持ちいいところ悪いがそろそろ起きた方が良いと思うぞ。可愛いお嬢ちゃん」
とりあえず当たり障りがないように肩を揺らして覚醒を促してみようとして。
■テンドン > 「んあ!!?」
接触された瞬間に脳裏に展開されていた執事は雲散霧消と消ゆる。
がたっと卓上に突っ伏し掛けの姿勢から跳ねるように起き上がり。
「あ、え、セバスチャン…あ、あー…はい…お騒がせしました…多分不気味だったよね。ごめんごめん」
ぱちぱちと目をしばたいた後は若干瞼も開いて眠気が取れている。
振り返った相手の顔を見遣って誤魔化し笑いを湛えつつ。
■リクト > 「おおっと――」
思った以上の反応に己の方も肩に乗せていた手を離した。自分の肩ぐらいの高さまで手をあげたまま、目覚めたらしい少女へと視線を向けながら。
「おはようございます、お嬢様?」
とか、セバスチャンのフレーズにそんな返答をしつつ、続く言葉には
「いや、可愛いって言ったろ。あのままだと朝から狼になる男も出てきそうだったからな」
周囲からの視線の圧は無くなりはしないものの減った気配を感じる。肩を竦めながら、少女の前方の空いている席へと断りも入れずに座り込む。
「……まだ手も付けてないから。これ飲めば眠気も完全に飛ぶだろ。」 席代、とも言うかの如く、手に持ってたホットコーヒーのカップを少女の前へと置いて。
■テンドン > 「ぐあー、完全に筒抜けになってる!!はずい!!!!…でも、ボクは赤ずきんじゃないので大丈夫でーす、狼さんのおくちはなんでにそんなに大きいの?なんて悠長な質問をする前にこの足で逃げますからー」
ボッと顔を赤くして手足をじたばた!!それで感情のやり場を発散させて二度三度の呼吸で落ち着き、ねむみの名残ののこった緩い面持ちで笑いながら、ぽんぽんと軽く自分の健脚を叩く。
「って……えー……奢り?なんで?」
しかしいぶかしそうに直ぐに眉を揺らし、テーブルのコーヒーと相手の顔を見比べる視線。
■リクト > 「この場合、大きくなるのは口じゃなくて別の所なんだがな。」
なんて、まだ幼さを残す少女の前でそんなことを宣いつつも、足腰に自信があると言わんばかりの様子には軽く小さく頷いた。なら安心だ、とまでは言わないまでも少女の引き締まった足の様子からは健脚なのは何となく察しつつ。
「ただの気まぐれだ。ナンパするつもりならもう少し気の利いたモノを渡すさ。」
少女の真っ当な反応に肩を竦め手をヒラヒラと振りつつ、もう片方の手に持ってたサンドイッチをかぶりつこうとして、
「飯と一緒じゃないと珈琲とか飲めなかったりするか?」
何となくそんなことを聞いてみた。
■テンドン > 「…これは最近仕事を手伝ってくれたりご飯くれたりしてくれる人が出没しているんだけれどもこれはもしかして地獄の掃溜めだと思っていた世界は案外慈愛に満ちている優しい世界なのかな人生棄てたもんじゃないぜへへへという美しい可能性を感じつつもタダで色々してくれる訳ないジャン絶対何か裏があるに決まっているぞと言う疑心暗鬼がべったり二日酔いのお酒みたいについて回ってるボクの顔」
甘いものを噛んでるみたいな、苦いものを噛んでるみたいな、酸っぱいものを噛んでるみたいな、色々と複雑な感情が集積されている面持ち。
「顔はお兄さんなのに場末の酒場のおじさんみたいなこと言ってる。御飯はだいじょーぶだけれども、ボクコーヒーは砂糖とミルクがどちゃくそ入ってないと飲めない宗派です、お兄さん」
降参みたいなポーズに両手を挙げて、んべっと軽く舌先を突き出す。両脚をぱたぱた揺らしながら。
■リクト > 「それぐらい疑り深い方が良い。気を抜いた時に牙を剥くのが現実だしなあ。」
早口になり疑念を素直に提起する少女の様子に、ちょっと噴きだしてしまう。
先ほどの健脚への自信ともいい、これなら大丈夫そうかなと思っていまいながら。
「25も過ぎれば、お嬢ちゃんみたいな子からしたらおじさんだと思うんだがね。
俺としては渋みが足りてない自覚はあるからお兄さん呼びだと嬉しいけど。」
続く言葉には「ああ、じゃあこっちにしとこうか。」と食べそうになってたサンドイッチを差し出して代わりに珈琲を取り替える。
「何も入っていない珈琲のうまさを伝導しても良いんだけど、無理矢理改宗させるのは可哀想だし。」
なんて冗句混じりに告げつつ、今度は早々に口をつける。これは自分のモノだと言わんばかりに。
■テンドン > 「信用を釣りにして魚釣りはボクあんまり感心出来ないねっ!世は地獄だよ地獄!」
ぱんっと軽くテーブルの上を軽く叩いて。
「年を食った事を喜ぶのは20歳になるまでってボク聞いた事ある。じゃあ今後もお兄さんって呼んであげるネ。何だか色々と思う所は在るけれども…じゃあ、頂きます、遠慮なく、食べた後にはい一億ゴルドでーすとか言い出したら死刑だよ、死刑」
そのサンドウィッチをおそるおそるとその手に受け取り、嗜好品の飲み物を手にしている様相を仰ぎ見ながら。
「お酒も思うけれどもコーヒーって苦くない?苦いのは毒ジャン、ボク美味しさわかんない」
■リクト > 「世の中には色んな奴がいるからなあ。顔立ちも良くて胸部装甲も立派なお嬢ちゃんを釣りたい奴なんて多いだろうし。」
とか、男のサガとも言うべきか視線はその胸部装甲へと一瞥を向ける。
己の視線に気付いているようなら『まあ許してくれよ』とばかりに肩を竦めてみせるだろうか。
「俺としては輝かしい未来が見えなくなってきたとか後ろ向きな説も推したいね。
無条件に未来は明るいと思えてたのはいつまでだったかなあ…。」
そう後半は若干死んだ目をしつつ独り言のように言いつつも、
「金銭は要求しないけど、恩義を感じてくれても良いんだぜ。押しつけだけどな。」
冗句混じりに口の端を吊り上げて笑ってみせてはいたが続く言葉には、
「まあ、お嬢ちゃんがもう少し大きくなれば珈琲の苦みの良さっていうのも分かるだろうけど、好きなモノを飲み食いする方が良いと思うがね。
俺の場合、ちょっとした家庭の事情って奴で飲むようになっただけだし。」
■テンドン > 「ふーん……そんなに悪い人ではなさそう、第一印象としては。ん、今日はちょっとこれから忙しいから、この『気紛れ』に関してはやっぱり返しておくね。また今度何時かで出会った時にそれが続いているようでしたら善行功徳を積み上げボクから恩を買って買って買いまくれる機会をアゲヨーウ」
そしてすいっと手持ちの受け取ったサンドウィッチをやはり卓上にへと戻して返し。
ごきごきと肩の付け根を回して気合を入れながら、すとんっと椅子の上から飛び降りるようにして床の上に。
そしてテーブルの上にある熱々のままだと飲めなかったココアのコップを手に掴んだ、それなりに長居していたのか多少ヌルくなっている。
それをぐいっと一息に呷って。
「色々と趣味嗜好の齟齬はあるけれども、そこはすり合わせだね、時間のある時にその『家庭の事情』込みでコーヒー教の教義を拝聴させて頂きマス。今日も良い一日をね、お兄さん!」
砂糖たっぷり糖分チャージ!口元を袖で余り行儀よくなく拭くと
ぱちんと片目をすがめるウィンクと笑顔を振り撒き、
しゃっきり背筋を伸ばして威風堂々、小走りがちに店の外を目指して行くのだった。
今日もお日様が上がっているが、冬の世界は寒い。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 カフェ」からテンドンさんが去りました。
■リクト > 「あいよ。じゃあその時をまた楽しみにしとくよ。」
タダでは受け取らない。という意思表示をする少女の後ろ背を見送る。
「あの年頃ならもう少し甘えても良いもんだが、しっかりしているな。」
返されたサンドイッチを頬張り、食べ終われば己もまたカフェを出て行く。さて今日はどこにいこうか――
ご案内:「王都マグメール 平民地区 カフェ」からリクトさんが去りました。