2022/08/15 のログ
ご案内:「設定自由部屋3」にジークフリーダさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋3」からジークフリーダさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 夜の舞踏会場」にレディ・レッドさんが現れました。
レディ・レッド > 今夜の月は、真上の空ではなく建造物の上
丸い月が下りている夜 それは近いと言えるのか、遠いと言えるのかはわからないものの
大きすぎず、小さすぎず、あの場所まで行けば、すぐそこに月があるのではないか
そう思わせる月の夜。

雨の上がった先日より今日
開かれているダンスホールの場所は、貴族から商人までが集まっており
交流の他に、延々と流れるゆったりした音楽に合わせて中央では男女が手を重ね、肩に手を添え、腰に腕を回して
ゆっくりとした時間を流している。

しかし時折、そこには見慣れない貌がある。
見た記憶がある、はて、誰であったか。
そう思う者は、その者の服装を見てみると好いだろう。
少し古めかしい、今の流行ではない服装であるならば、男よりも女のほうがわかりやすい。

この時期に、こっそりと顔を知る者に会いに来た、誰かかもしれないと言う。


皆、おっかなびっくりに。
しかし、花を添えるだけではなく、出会って一言二言会話ができるなら
一曲躍る間、互いに認識できたならと 通常の交流を含め淡い期待を重ねている光景。
未亡人や、やや老けた印象の父親と思われる造形まで 時折グラスを片手に周囲をゆっくり見まわしているかもしれない。

レディ・レッドもまた、この空間の中 種族性故にか恐れるものはない。
全身スケルトン姿で、衣に身を包んで胸元をスカーフで締める御人でもいれば
一曲躍るのも吝かではなかっただろう。
中央ではなく壁際 一人用のソファが幾つかある場所でコロナサイズの黒葉巻を唇に添える姿。
甘い香りを漂わせながら、度数の強そうな琥珀酒の入ったグラスを片手に皆の様子を眺めている。
アルビノカラーと喪服とは違う雰囲気の黒いドレススタイル。

老いも病も忘れた唇からは、ふぅぅぅぅと紫煙をくゆらせ、老夫人が踊る中年よりやや若い相手。
少し涙ぐんでいる様子に、唇だけ フ と笑みを浮かべて眺める。


「居るところには、居るものね。」


夫か息子かわからないものの
心残りもなくなるだろう様子に、葉巻を挟む指先のまま、頬杖を付く。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 夜の舞踏会場」からレディ・レッドさんが去りました。