2022/07/05 のログ
ご案内:「九龍山麓/湯治宿」にビョルンさんが現れました。
■ビョルン > 王都から遠く離れて何日か経った。
九龍山麓の湯治宿の従業員は長期逗留したいという己の顔も身分も無論知らず、ただ訳ありの若者として扱っているようだ。
「あっちい」
山の中、温泉傍の宿に居座るとすれば毎日長時間の入浴と規則正しい食事くらいしかすることもない。
今日もまた体の芯から温まってきたが、この季節ではやはり暑い。
縁側へ続く障子は開け放し、縁台に座ってせめて団扇で涼をとっている。
一雨夕立ちでも降れば涼しくなろう、となんとなく空を見上げて視線をまた山道へ戻す。
誰ぞ、何ぞ、通りかからぬものだろうか。
■ビョルン > 「さあっと一雨振られた、服もスケスケのエロいのが……」
誰も聞いていまい。
団扇を下り方向へ向けて妄想をそのまま呟いた。
「『もし、そこなお姉さん。この先の山道はきついですよ、ボクの部屋で休んでいきませんか』なんていったら擦れていない女は答える訳だ……」
休暇とはいいものだ。
妄想が捗るだけでも生産性がある。
その妄想を面白くさせようと思案しながら茶を啜る。
残念ながら室温だ。
■ビョルン > ふわぁ、と欠伸が口をついて出る。
夕食までにはまだ時間がある。
畳が敷かれた床へくてりと横になり、いつしか眠り始めた。
ご案内:「九龍山麓/湯治宿」からビョルンさんが去りました。