2022/01/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 鍛冶場工房地帯」にスピサさんが現れました。
スピサ > マグメールの平民地区の一角
上を見上げれば煙突を持つ家屋が多い場所 鍛冶場工房地帯
煙を出す場所は炉を稼働させており、製錬しているという事がわかる

槌を振るう音が小さく何処かしらから聞こえている中で、通りを歩く者は荷馬車に既にある程度鉄を抽出し終えた金属の塊を運ぶ者
冒険者 鎧を着こむ者などが多く、この場所は所謂 目的買いという行為で出歩く者が多いだろうか
武器を求める者 防具を求める者 様々な者が訪れ歩く中で、工房の一つ 自身の工房 単身で務めているスピサ

炉の前で腰を下ろし、薄暗い場所は日差しが入り込むことが少なく、炉の明かりが一番照らしている
寒いこの季節でも、炉の前で過ごしていると最初は冷えていた背中も、槌を振るい続けていれば自然と熱くなる
薄青い肌は汗が滲んでおり、革のオーバーオール一枚で手製の槌をグローブで握りしめる姿

目元の特徴的な大きな単眼は鉄が宿す熱の色を見極め、鼻は鉄の焼ける匂いを嗅ぎ分け 耳は鉄の硬さを聞き分ける。
大きな金床の膨らみを利用して仕上げているのは、鉄の盾
丸みを作りあげるために、丸みの上で叩き、曲線を保つそれ

時折盾の足元を床に着け、左右の曲がり方が均一かどうかを見ながら調整を施している
盾の様子は、まだ形状を造り上げている最中であり、肉付けなどはされていない。
切れ味ではなく受け止める力 受け止め切らずに流してしまう力 防御力と受け流しを持たせる為のそれは
エンブレム型の典型的なもの。


「……ふー……っ。」

息をすることを忘れるかのように 今まで気づいていなかった呼吸の音が
自身の耳にも、吹いた音が聞こえる程度には、自分の世界に戻ってくる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 鍛冶場工房地帯」からスピサさんが去りました。