2021/11/28 のログ
ご案内:「ゴーレムダンジョン」にクレイグさんが現れました。
クレイグ > 今回の依頼は特殊な鉱物の採取依頼という名の討伐依頼だった。
ゴーレムダンジョンと呼ばれるゴーレムしか湧かないダンジョンで、出現するゴーレムを倒せばゴーレムの素材になった物質がそのまま得られるという場所だが、ゴーレムは比較的倒しにくいため人気のない依頼でもあった。
今回受けたのは、重鉄と言われる普通の鉄の3倍程の密度持つ鉱石の採取依頼。
ヘヴィアイアインゴーレムと呼ばれる重鉄でできたゴーレムを小型でもいいので一体倒せば充分達成し、余る程度の依頼ではあった。

比較的動きは鈍いが硬く、耐久力もある相手なのは判っていたが、報酬が良い事と鉱石に興味があったので、事前準備をしてダンジョンに来た訳だが。

「クッソ、硬いしめんどくさいなホント」

魔法も魔道具も使えない戦士なので、目標以外の鉱石系ゴーレムは放置し、倒しやすそうなゴーレムは倒して、見つけた小部屋を何とか封鎖して休憩中であった。
此処までの戦果は、素材の鑑定ができないので確実とは言えないが、ウッドゴーレム2体、グラスゴーレム1体、ストーンゴーレム1体で、目標のゴーレムはまだ発見できていない。

クレイグ > 「さて、装備の確認とかしておくかね」

壁際に腰掛けたまま、腰の小袋から干したベリーを一つまみ取って、口へ放り込む。

今回鉱石系ゴーレム用に持ち込んだ、粗ミスリル製の杭数本に、片手で使える中で一番大きいハンマー。
普段の装備の中で、ウッドゴーレムやグラスゴーレムには効果の高い斧盾。
石系のゴーレムには使いやすいメイス。

ほぼ使い道がないのは、暗器系だろう、急所らしい急所が無いので純粋に攻撃力が足らない。
魔法知覚なので閃光弾なども意味はなさそうだ。

「大体は人型してるから、こっちは使えるか」

逆に使えそうなのは、ボーラやワイヤーか、ボーラは相手のサイズ次第だが足を狙えれば。
ワイヤーは動きが遅ければ巻き付けて少し時間を稼げるか、といったところ。

それらを確認して、おかしな部分がないかを点検する。

クレイグ > 「そろそろ探しに戻るかね」

水袋から水を一口飲んで、立ち上がり、マントを羽織る。
バックパックや普段の装備を何時もの位置に戻し、ベルトにミスリル杭を挿し込み、ハンマーを手に持つ。

壁代わりに置いてた、瓦礫を少しどけて、部屋を出る。
近くに足音はなし、目撃情報があったあたりはこの少し奥のはず、警戒しながら先へ進む。

クレイグ > 「っと…漸くか」

話に聞いていた通り、アイアンゴーレムよりも少し暗い感じの鉄色をして、成人男性より少し小さいサイズのゴーレムを発見。
足音の響きが普通のアイアンゴーレムより重い感じであるし、目標で間違いはなさそうだ。

話では人で言う心臓、頭、腹部、股間あたりに核があるという事、どこにあるかはランダム。
魔力感知等が得意な人間なら判るらしいが、魔力関係は全く判らない此方には関係がない。

普通の武器は硬すぎて効果がないのも判っているので、ワイヤーやボーラで行動を阻害し、狙える位置に杭を文字通り叩き込むのが今回の作戦。

「そんじゃま、行きますか」

声にはあまり反応しないが、小声で呟いて、ハンマーを構え近づいていく。
魔法知覚相手なので足音を消しても意味がないからこそ、こそこそせずにまっすぐに。

クレイグ > [1d4→4=4]
クレイグ > 結果として、四か所目、最後に叩き込んだ腹に核はあったらしい。
腹に打ち込んだ後、動かなくなるヘヴィアイアインゴーレムを見ながら。

「運がないな、ったく」

ボロボロになった体を確認する。
打撲は数知れず、擦り傷も無数、大きな負傷としては肋骨の何処かがヒビでも入ってるのかえらく痛む。
ボーラはつないでいる部分が切れて、ワイヤーも半分ほどに切られている。

そして、此処からも一苦労。
依頼遂行時に得た素材のみをしまえると言う制約の呪文を受け入れて借り受けたマジックバックに、残骸をしまうのだが。
これがまた残骸でも重い、とりあえずポーションと痛み止めの薬を飲んで、何とか仕舞い込む。

「こりゃ一気に帰るのは無理か、仕方ない」

大きめの欠片は拾い集め、細かすぎるのは無視して、途中隠れた小部屋へ足を向ける。

クレイグ > 小部屋の中を確認し、何もいなかったので瓦礫を超えて中に入り、その上に瓦礫を追加する。
簡単だがゴーレムにはこれでもここが壁か何かだと誤認させられるらしい。

バックパックと荷物を降ろし、座って壁に寄りかかる。

「とりあえず、解熱の薬と湿布か…ったく」

マントを外し、バックパックから薬を取り出して準備していく。
鎧を外し、上着を脱げば脇腹に痣のように拳の痕、どうやらこの下の肋骨が痛むらしい。
湿布を水で練って大きめの布に塗布してから、拳の痕へおしつけ、包帯で巻いて固定。

解熱の薬を飲み、干したベリーを口に含んで、干し肉を取り出す。
面倒になって干し肉を噛みちぎって飲み込んでいく。
更に毛布を取り出して、背中から被り、斧盾を抱え込んで、目を瞑る。

「起きたら帰るかね」

浅い眠りに付き、体力を回復させて、帰る途中でボーンゴーレムと珍しいレザーゴーレムに遭遇、討伐。
鉱石以外のゴーレムは元になった素材次第で価値が段違いのため、全部マジックバックへ。
帰ったら鑑定頼まねばと思いながら、痛む体を痛み止めでごまかしながらなんとか帰還した……。

ご案内:「ゴーレムダンジョン」からクレイグさんが去りました。