2020/09/16 のログ
■ミミック > 甲殻に包まれた鋭い足先を1本、また1本と木の幹から引き抜く。
どうやらミミックは狩場を変えるようで、全ての脚を引き抜き終えると、そのまま重力に任せて地面へと落ち、直ぐに傍の茂みに潜り込む。
決して素早いとはいえない緩慢な動作である。
雑魚モンスターに分類される由縁は是にもある。
初心者冒険者でも対応できる動きと速さ、多少甲殻が硬いが鋼の武器に負ける程度の硬さしかなく、総合的に見ても強くはない。
だからミミックは擬態する、隠れる、暗闇で真昼と同じようにモノを見て、眼は熱すら視覚で捉える。
そんなミミックが一度森の奥に消えれば追うのは難しいだろう。
今宵は運よく妖精にも被害無く、静寂は静寂のまま一夜が過ぎていくのであった。
ご案内:「妖精の森」からミミックさんが去りました。