2020/09/15 のログ
ご案内:「妖精の森」にミミックさんが現れました。
■ミミック > 自然地帯にあって人里に街道に近しい『浅い』場所に広がる妖精の森と呼ばれる森林地帯がある。
其処は自生する森の木々が通常の樹木よりも濃い魔力を放出することから妖精や精霊が集まりやすく、故に周囲の人々や冒険者から妖精の森と呼ばれている森であった。
比較的入り込みやすく、珍しい動植物、それこそ名前に有るとおり妖精などにも遭遇し易いことから、初心者冒険者や学者などに重宝されている森であるが、今夜は珍しく静寂が森を支配している。
虫の鳴声一つすらない、けども今宵は蟲がいる。
妖精を捕獲しては背中に背負い、交尾の練習なのか、そういう本能だからこそ理由もなくそうするのか、学者の間で討論が盛んな不思議な生態を持つ蟲であり、冒険者なら一度は対峙あるいは退治した経験がある者が多い、俗にいう雑魚モンスターである口から吐き出す金属と布を溶かす溶解性の唾液にさえ気をつければ、という条件付だが。
それも時々背中に妖精を一匹ないし複数背負ってる可能性があり、上手に倒せば生きた妖精すら手に入る退治すれば中々に実入りの良いモンスターであるが、発情期――…つまりは今の時期が一番危険であり、どう危険であるかはギルドでみっちりと教わるだろう。
彼らは繁殖相手にヒトを選ぶのだ。
妖精はあくまでも手慰み程度、あるいは数少ない小型の繁殖相手であり、基本的には中型~大型はヒトや亜人を好んで苗床にする。
丁度その発情期最中の蟲が、木の幹に多脚をつきたててしがみ付き、甲殻を木々と同色に変化させて擬態して獲物が通りかかるのをジィッとまっている。
気がつけるとしたら香り。
空気が乾燥している今ならどの木々や草よりも濃厚な草のにおいがするだろう、それ以外で判別するのは上級冒険者でなければ難しいところである。