2020/03/11 のログ
ご案内:「ダンジョン」にアニエルさんが現れました。
アニエル > ダンジョンの通路、空中に突如光の粒子が集まる。
粒子の塊が一瞬の閃光となって弾けると、そこに出現する人影がひとつ。
それは、帯剣した冒険者風の女だった。

「私とした事が、テレポ―ターなんかに引っ掛かるなんて……ああもう、頭がクラクラする」

女は眩暈を堪える様にかぶりを振り、光苔の繁茂した天井を仰ぐ。
単身ダンジョンに挑むくらいであるから、トラップ類に関する知識は相応に有しているが、
時にはこうしてドジを踏む事もある。
今回は、探索中に奇妙な形状のオブジェを発見し、思わず触れたらこの状況──であった。
冒険者には避け難い事故だが、だからといって腹立たしい気分が収まる訳でもない。

「で、どの辺りなのかしら此処は。相も変わらず辛気臭い風景だけど……」

そう呟いて、軽く鼻を鳴らす。ついでにサンダルのつま先で無機質な床を軽く蹴った。
床に対し不平不満を表したならば、後は黙って歩き出すのみである。
この場に留まっていても、事態が好転しない事は間違いなさそうだった。