2019/11/12 のログ
ご案内:「無名遺跡/大図書館」にファントムハンドさんが現れました。
ファントムハンド > 無名遺跡に存在している大図書館。
常に土地を移動しているのか幻影の魔法が掛かっているのか、
一度入り込んだものは二度とその図書館に出逢えないとか、
大図書館までの陸路を地図に描いても辿り着けないとか、
彷徨い図書館とも呼ばれている図書館がある。

見た目こそ王都にも有りそうな図書館に見えるが、
重厚な扉を開き中へ入ると外見に反して内部は広く、
誰が整備しているかもわからないのに煌々と輝く室内灯が図書館の中をほんのりと明るく照らしている。

無数に立ち並び入り組んで設置されている書架、
その書架に収まっている無数の本達もまた埃一つ被っておらず、
今の今まで誰かが大図書館で活動をしていた、と錯覚してもおかしくない状況に見える筈だ。

それだけ大図書館の内部は清潔に清浄に保たれ、時折そこに居ない誰かの気配を感じることすらある。

其処にたどり着けば無限の英知を授かるとまで言われる大図書館であるが、
勿論その英知は容易く手に入るわけがない。

まず膨大な図書から迷宮から望む本を探す必要性があり、
そしてその大図書館にも無名遺跡の例に漏れず淫惨なる罠が仕掛けてあった。

書架のあちこちに本の隙間に床に天井に目を凝らせば薄らと見えるであろう無数の人の腕、手、指。

ファントムハンド、無名の遺跡で有り触れた罠であるそれが大図書館を守っている……。

寧ろ大図書館に迷い込んだ人を魔物を産ませる為の苗床として大図書館を巣窟として蠢いている、というべきか。

ファントムハンド > 書架には市場に出回っている極々レベルの低い魔法の書から、
禁書クラスに匹敵するレベルの本まで様々な種類の魔導書が無造作に収納されている。

大図書館に入り込んだ人間はその英知を手にする事は可能であるが、
もしそれを触れて掴んでしまったならば大図書館のありとあらゆる場所に潜む罠が一斉に活性化し、
本を手にした人に襲い掛かるのように仕組まれている。

逆に言うなら本に触れなければ安全であるし、
本を読むための机や椅子に備え付けの灯燭台等は触れようが懐にしまおうが罠は反応しない。

もし大図書館を深く知る者がいて閲覧許可証を持っていれば、
より安全に快適に英知を得る事が出来るだろう。
だが残念ながら許可証の方は発効する為の装置が壊れていて、
周囲のファントムハンドの中で内包している物を見つけて奪うほか無い。

静寂に満ちた大図書館。
今宵は重厚な出入り口の扉が開くことはあるだろうか。
透明なる無数の手は静かに彷徨いながらその扉が開き、
本に触れる愚行を犯すものを待っている。

より大図書館が大きく強くなる為に。