2018/12/23 のログ
■グラディス > 呆れ顔の店員の態度も意に返さない女は、新たな酒瓶を持って此方へと近づいてくるのに喜色を露わにしていたが、不意に店員へと伸ばされる腕が此方へと向かっていた足を止めてしまった。突然の闖入者。明らかに女を不機嫌にさせるモノ。椅子の背に深く凭れるようにして此方に背を向けている邪魔者に目を向けると、垂れ目だが化粧でキレ長に描いた眦を吊り上げさせ。
「ぁあ゛?ヒトがナニをどんだけ飲んでようが自由でしょーが、テメェで稼いだ金で好きに飲むくらいいいだろうがよ」
娼婦でありながら全く愛想のない粗暴の悪さをひけらかし、組んでいた足を解くと「邪魔すんなよ!」と男が座っている椅子の足をガンと蹴りつける。当然ながら椅子も男もびくともしないだろうから、直ぐに諦めたように脚は引っ込めるだろう。いいから酒!と男を無視して店員に向かって手を伸ばし。
「つーかナニ、初対面でンなこと言われる筋合いはないけどさ、わざわざ口に出していうことソレ?お持ち帰りしたいのはアンタなんじゃないのぉ?」
ウケる、と怒った次はゲラゲラ笑う女。自分ではこんなものはほろ酔い程度と思っていたが、思ったより酒が回っているようだ。
■ハレス > 「ははは!威勢のいい嬢ちゃんだ。
確かに酒は好きなだけ飲みたいがな、だがここは酒場とはいえ他人様の家だ。
そこに上がらせてもらって酒飲ませてもらってんだ、常識と礼節を弁えて酒を楽しめれば、客も店もお互いに幸せになるってもんよ」
素が良いからこそ化粧も映える彼女の顔は、酒に酔っていなければ尚良かったか。
酒の回った様子で啖呵を切る彼女は、本当に客商売をしている女なのかと疑いたくなるだろう。
だが罵声を浴びせられる大男は、快活に笑いながら彼女の言葉に納得できる部分は肯定し、そして正すべきところは明確に伝えよう…説教臭くなってしまっているが。
「そうだな!イイ女なのは間違いねぇや、態度はなっちゃいねぇが。
ただまぁ、持ち帰られたかったらまず体を清めてからにしたほうがいいぞ」
彼女の挑発的な笑いにも、これまた豪快に頷いて彼女の容姿を褒め称える。
これには間違いはないし、直にそう思うところなのだが、酒臭さに交じって匂う情事の匂いはどうにかしろと、割とガチ目の苦言をした。
尚、彼女が手を伸ばした店員の持つ酒瓶は、この大男がひょいと取り上げて、豪快にぐびぐびとラッパ飲みしてしまったか。
■グラディス > 「はァ?アンタ、アタシが常識と礼節を弁えてないとでも言いたいの?アタシがいつ誰にどんな迷惑を掛けたって言うのさ」
喧嘩売ってんなら買うわよ、と女は挑発的だ。当然ながら女に力は無い、腕力もなければ魔法も魔術も使えない、ただの小娘。何処にでもいるいち娼婦。対する男は如何にも筋骨隆々といった出で立ちで、その鋭い目つきでひと睨みするだけで、男も女も蜘蛛の巣を蹴散らすように退散するだろうが、女は矢張り意にも返さない。仮に暴力を振るわれたところで、顔に唾吐きながら中指を立てるタイプだ。
「うっせ。いちいち男に媚びる程落ちぶれちゃいないっつーの。それにぃ、エロい匂いしてると男が羽虫みてぇに寄ってくんのよ、アンタみたいに苦言を呈する体でさぁ?俺のザーメンで上書きしてやるよォ、とかつって…ってあっ!アタシの酒ー!」
服の上からでも分かる女らしい身体つきを見せ付けるように腰をくねらせて見せるも、店員が持ってきた酒瓶を男に取り上げられ、その場で豪快にラッパ飲みまでされてしまって、益々声はいきり立った。がた、と音を立てて椅子から立ち上がると、寄越しなさいよと女の細腕が男に向かって伸ばされる。相手が何もしなければ、ぐい飲みの最中であろうと構わずに酒瓶を奪いにかかるが――。
■ハレス > 「ぷはぁ、なぁに…まだ迷惑掛けてないだけでこれから掛けそうだったからな、俺が手を差し伸べてやったまでよぉ」
女の注文していた酒を口から一旦話、さもありがたく思ってくれやとばかりのセリフを吐いて得意げに笑った。
だが実際、あれ以上飲めば眠りこけ、知らぬ男に頂かれるか、その口が災いしてトラブルになるかのどちらかだったろう。
その辺の荒くれ者が震え上がるほどの逞しき肉体と強面の大男は、見た目とは裏腹の面倒見の良さを持つが、男もまたいい感じに酒に酔ってもいたため、大胆なこともしよう。
「んん~?一緒に飲みてぇなら遠慮はいらねぇ」
彼女の頼んだ旨い酒をぐびぐび飲んで上機嫌、そんなときに彼女が酒瓶を奪いに来たのを、とんでもなく都合の良いように解釈。
もちろんわざとだが、伸ばした彼女の腕を掴んで引っ張り、そのまま彼女を逞しく太い男の太ももに座らせてしまっただろう。
その際に彼女の手が、男の股間に触れてしまったなら、その大きさを認識したか。
それでも、年上のむくつけき大男の傍など、普通であれば汗臭そうで嫌悪するところだったかもしれない。
だがこの大男、仕事の影響で汗臭さどころか、なんともセクシーなアロマの色香を漂わせていた。
「んーで、さっきなんて言ったんだぁ?
俺のザーメンで上書きしてやるよ…ってか」
さらにさらに、女の酒を飲み干して気分の良くなった大男、女の耳元で先ほど彼女が言ったセリフを、無駄にダンディな低音ヴォイスで、耳元で囁いたりしたのだった。
■グラディス > 「そういうのを余計なお世話つってンのよ、小さな親切大きなお世話って言葉を知らないのぉ?」
酒場に来てまで説教なんざ聞きたくねーわ、と吐く悪態。而して奇しくも彼の予言は大当たりであり、此の儘酒が進めば確実にどこかでトラブルを起こしていたに違いない。酒場ではよくある光景かもしれないが、その対象が女と言うのはきっと目立ったことだろう。そのトラブルを未然に防いだ男を誰が責められよう。ほぼ八つ当たりでしかない女を除いて。
「きゃ…っ!?」
そんな短い悲鳴は意に反して女らしいものだった。酒瓶を奪おうとしたはずが、その伸ばした腕を捕まれて引っ張られ、バランスを崩して倒れるかと思いきや、ふわりと躰が浮いて男の膝上に座り込む形となる。その際に手に触れた男の股間の、恐らくまだ勃起してはいないだろうが、衣服越しにも分かる大きさにぴくりと指先が跳ねるものの。―――無駄に良い匂いがする。大男と言うと汗臭そうで男臭そうなイメージであり多聞に漏れず女もそう認識していただけに、少々面食らってしまった。直ぐにはっと我に返るが。
「っ、この流れでなンで一緒に飲みてぇって話になンだよ!何か無駄にいい匂いしやがってムカつく!」
何をやったらそんなセクシーなアロマの匂いなんて男からするのやら、女には甚だ疑問だ。結局酒の中身は全て男の胃の中に収められ、屈強な大男の腕の中だろうと衰えぬ威勢そのままがるがると噛み付き、かけ――。
「ん…っ♡」
ぞわりと皮膚が総毛立つ。耳元で囁かれた低音ヴォイスは、女の性感を刺激する魅惑的な声で。先ほど偶然にも股間に触れてしまった逸物の大きさを思い出した女は、ごくりと生唾を呑んだ後、挑発的に口許を歪ませ片手が無遠慮に男の股間へと伸びる。今度は明確にその盛り上がりを撫でつけんとして。
「…へーぇ?なぁにアンタ、ガタイがいいだけに“ソッチ”も自信満々なつもりィ?デカマラぶら下げやがって、アタシみたいな小娘をヒィヒィ言わせて善がらせるの好きそうじゃないの…♡」
■ハレス > 散々な悪態どころか、最早八つ当たりなことまで言い始める彼女に対しても、大男は怒るどころか、これまた豪快に笑って返すだけだ。
もしそこらにいる荒くれ者相手であったならば、とっくに暴行を振るわれるか、複数人に上階へ連れ込まれ、最悪の朝を迎えていただろう。
そんな彼女の態度も、大男の傍に抱き寄せられたことによってすっかり豹変してしまったようだ。
「そうか、いい匂いか!ははは!
後でその理由をじっくり教えてやるよ」
股間に手が触れたことは不可抗力なのだろうから、特に指摘することはすまい。
それよりも男から漂う香りを気に入ったからこそムカつくのか、女であれば気になるだろうその具体的な話については後程にしておこう。
実践を交えて体験させてあげられるかもしれない。
「おおう、大胆だな、好きだぜそういうの。
モチロン自信あって当然だがぁ、ただデカいだけじゃぁねぇからよ。
そうだな…コイツで嬢ちゃんをどこまで蕩かせるか、ひとつ勝負といこうじゃねぇか」
匂いと共に囁く言葉に、女にも雌の声色が芽生え始めた様子。
明確な興奮と熱を意識する彼女は、挑発的な声と所作を見せる。
男として、これで滾らぬはずがないことは確か。
再び男の股間に触れれば、その明確な大きさと太さを認識できるはず。
そして撫でられることによって、手のひらを押し上げるように膨らみ始めてゆく。
股間を存分に反応させつつ、男は余裕を崩さずに、大きさだけが取り柄ではないと、自信満々。
この大きさでテクまで持ち合わせているなど、どれほどの快楽を生み出すのか、想像するだけで女は昂ってしまうか。
どちらにせよ、たやすく意気投合した二人…店員に部屋を借りる旨を伝えれば、女の尻を大きな手のひらで撫で触り、互いにセクハラをしつつ、上階にしっぽりと消えてゆくか。
■グラディス > 目の前の男のような呑気さと鷹揚さがなければ、この女の相手は務まらないだろう。複数人に連れ込まれるか屈強な男一人に連れ込まれるか、果たしてどちらかが女にとってマシな結末かは分からない。腐っても娼婦であり、犯されれば感じてしまう淫蕩な肉体と気質を持つ。
「はぁ!?理由とかいらねーよ、どうせ女にモテたいとかそんな理由でしょ」
気になると言えば気にはなるが、女は大した意味などないと踏んだようだ。それよりも興味が湧いたのは、女を悦ばせるその肉の存在感。触れれば更にかたく大きく、服の中で膨らんで威容を増していくのが分かる。こんなものを膣になんて挿れたら裂けてしまうのでは、と思うような逸物を掌に感じ、女の劣情がゆっくりと鎌首を擡げて往く。
「一応は娼婦なんでね。キモチイイことは純粋に好きなンだよアタシは。そういう勝負なら受けて立とうじゃないの。どんだけ自信あんのか知らねーけどよ、オッサン。舐めたクチきかなくなるくらいアタシを犯してみろよ」
挑発には挑発を。誘惑には誘惑を。酒の勢いと言うのもあるのだろう、客ではなく賭け事のようにセックスに持ち込み女は男を、上階の部屋へと連れ込むだろう。或いは逆に女が男を連れ込むのか―――どちらでも良い。勝負の行末はきっと、本人たちしか知らぬこと――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 場末の酒場」からグラディスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 場末の酒場」からハレスさんが去りました。