2018/11/05 のログ
ご案内:「冒険者の宿『両表のパリテール金貨』」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > なんとなく気が向いて、おかしな依頼ばかり集まるというこの宿に訪れる。ここに来るのは初めてではないし、通常依頼として請け負う討伐や護衛といったお仕事はほぼお目にかかる事が無いとわかっていたけれど――。

「……ダイラスまでの護衛募集。ただし妹設定。依頼人の事をお兄ちゃんと呼ぶ事……。
……筋力増強薬の臨床実験ボランティアの募集。ただし肉体への影響は未知数……。
……出会い系のサクラ募集。最終的にお付き合いを求められても、必ず断る事……。

世の中っていろんなお仕事あるんだなあ……」

並ぶ妙な依頼書の、これまた妙な勢いに田舎者の遊牧民はぱちぱちと瞬きをする。
自分にできるような依頼が無いか、
あるいは、自分と同じように奇妙な依頼を探す誰かとこなせる依頼は無いだろうかと酒場の一角をうろうろしている。

タピオカ > 変わった依頼を探す、好奇心に溢れた冒険者たちの隙間をぬって。
あっちこっちと文字を追っていく。

「……歩くと音が出るスリッパを履いて街中一周羞恥プレイ。
……スカートをかぶってシャツを履いた姿でのデッサンモデル募集。
……赤ちゃんの格好でお世話させてくれるお相手募集……」

ニッチを通り越してキワモノな依頼が続き、思わず頬に汗が滴る気分だった。

「……病床のおじいさんの孫娘役募集……と。
なになに……。病気のおじいさんを元気づけるために孫娘になりきってほしい……か。
これ面白そう。やってみようかな……!」

やがて見つけたのは、そんなささやかな依頼。褐色肌さえ白粉で誤魔化せば、自分でも出来そうと思える。早速依頼書をはがしにかかる、そんな遊牧民の姿があったことと――。

ご案内:「冒険者の宿『両表のパリテール金貨』」からタピオカさんが去りました。