2018/05/08 のログ
ご案内:「マグメール平民地区の雑貨屋」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
フィル=クォーレンス > 昼間は過ごしやすく、眠気を誘われる日も多くなり。通りを行きかう人々も増え、賑やかしさを増していく平民地区。
けれども日が沈み、夜となればまだ肌寒い日も少なくはない。大通りもその肌寒さもあってか、酒場などが並ぶ場所に人々は足を運び、喧騒を響かせるものであり。
大通りを少し外れた通りとくれば、足音が響くほどに人気はなく、静かなものである。

「今日はこの位かな」

人気のない小道にある雑貨屋の中、窓からまだ明かりが零れる店内を動き回る少年。
何時ものように慣れた足取りで、しばらく動き回った後にそのまま店の奥へと消えていき。
少ししてカチャリと裏口の鍵を閉める音を響かせれば、奥から姿を見せ。店内のカウンターの椅子へと腰を下ろしていく。
この時間まで店番をするのも久しぶりだったようであり。静まり返った店の外へと視線を向けては目を細め。吹き抜ける夜風が掛け看板を揺らす音に耳を傾けて、表のドアを閉めて帰るまでの時間の一息を、ただ過ごしているようである。

フィル=クォーレンス > 暫くの間何気なく向けられている、視線の先の小道を通る人はない。
元々人気のない場所にある雑貨屋であり、肌寒い深夜も深夜であれば当然である。
時折視線を店内に戻したりとしながらも、夜風に大きく吹かれて掛け看板が揺らされれば響く音に、ビクリと身を震わせてしまい。
僅かに憶病とも取れる反応に気恥ずかしさを見せるが、人気がなければ誰かに見られることもなかったのは、少ない利点か。

「明日は配達あったっけ?」

少し気を抜けば船を漕ぎそうになっていたが、今の驚きで眠気は少し薄れたようであり。
ふと、戸締りして帰った後。明日の予定が頭をよぎれば、カウンターの裏の引き出しに手を伸ばし手引っ張りだし、その中の書類へと走らせていく視線。
配達を頼まれそうな予定は、商品の書類に今は見られなかったようであるが、突然頼まれるのは何時もの事であれば、予定はあくまで予定である。
引き出しを押し戻して閉め直し、口に手を当てて欠伸を一つ零せば、体をほぐすようにして、伸びをするように手を上に伸ばしてまた一息つくようであり。

フィル=クォーレンス > 再びやってくる眠気に、軽く船を漕ぎ始めていく少年。
何度か顔を揺らめかせ、ガクンと身体を揺らすほどに大きく船を漕げば、流石に目が覚めたようである。
眠気を振り払うように軽く頭を横へと揺さぶり。再び眠気が訪れる前に、といった様子で椅子から立ち上がれば向かう先は入口であり。
入口へと向かう最中、店内の最低限の明かりを残し、それ以外の明かりはちゃんと落としていき。

「軽く何か買ってから帰ろうかな」

ドアを開ければ眠気を吹き飛ばすように、吹き込む涼しい夜風。
そのまま掛け看板を裏返しにして、クローズへと表示を変えてからかける入口の鍵。
何度かドアを引っ張る様にして、ちゃんと鍵がかかっているのを確認してから帰路へとつき始めていき。
その道すがら軽く何か軽食でも買っていったであろうか―。

ご案内:「マグメール平民地区の雑貨屋」からフィル=クォーレンスさんが去りました。