2018/04/19 のログ
ご案内:「冒険者ギルド」にローザさんが現れました。
ローザ > ギルドの受付にて、登録を済ませ所。
この国でも冒険者ギルドは盛況の様だ。

騎士団が不在になっていたりすることも多く、ちょっとしたことなら冒険者に依頼することが多いらしい。

さて、依頼内容はと言うと…。

「う~~ん、どれも面白そうで悩むなあ。」

下水道の掃除に始まり、犬の散歩、家庭教師…。
どれも冒険者に頼んでどうすると言うような仕事が並んでいる。

少女は家庭教師を除いてどれもがやりたいようだ。

ただ、少女はこの街での勝手をまだ知らない。
ここはひとつ、事情に詳しい先輩の手を借りたい所。

ローザ > 依頼の掲示板の前でちらりちらりと周囲に視線を送る。
コレコレ、と依頼の張り紙を指差してみるが誰も相手をしてくれない。

どこの馬の骨かわからない冒険者への扱いはこんなものだろう。
おまけに身なりが貧乏くさい。

とても相棒として組もうとは誰も思ってくれないようだ。

「出だしから躓いちゃってるなあ。」

肩をガクっと落とす。

口からは生気が漏れ出る。

ご案内:「冒険者ギルド」からローザさんが去りました。
ご案内:「平民地区 雑貨屋」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
フィル=クォーレンス > 昼は心地の良い暖かさを感じられる日も増えたが、未だに夜も更けた頃に吹き抜ける風は肌寒さを感じさせる。
それでも大分その暖かさに誘われ、酒場の通り等の人気が増えて賑やかとなっているようである。
そんな夜の賑やかさを感じさせることもなく、平民地区の片隅にひっそりと居を構える雑貨屋。

「今日はこんなものかな。」

元々人通りの少ない道にある小さな雑貨屋であり。夜も更けた中、店に一人残る少年が閉店の用意に動き回れば足音はカタカタと軽く響いていく。
何時もと違い店主がいないことで長く残ることになり、店仕舞も遅くなってしまったのであろう。
窓を閉め、しまうべき品物をしまい。帰る前にあとは裏口のドアを閉め、表のドアを閉めてからかけ看板を裏返してクローズの文字を見えるようにすれば完了。
何時もの手順で何時ものように店仕舞を進めていけば、最後のドアチェックの前に店内の椅子に腰を下ろして一息つく少年。

「相変わらずお客さんは少なかったけど。」

店主に直接品物を持ってくる人もなく、そこまで大繁盛というお店でもなければ今日もまた静かな一日だったのであろう。
少し零れかけた欠伸に口元を手で覆いながら、ぽつりと一日を思い返すようにして気を抜くままに零し。

ご案内:「平民地区 雑貨屋」にカシマールさんが現れました。
カシマール > 昼間の暖かさは息を潜めて、冷たい風がふくようになった夜。人を真似て首をすくめながら通りを歩く少女は、一つため息を吐き出した。
昼間に距離を稼がねば、夜になれば歩くのが億劫になるのが旅人である。何度も経験したことだが、移り気な風景に誘われて道草に道草を重ね、町に辿りついたのは陽も落ちるころ。
娼館らしき場所に目をつけて行ってみたが、まあ、薄汚れた装いの小僧っこなど門前払いもよきところ。
そりゃあ、目立つ娼館など、それなりに品の良い場所と決まっている。
すきっ腹を抱えたままで、人の賑わいから遠ざかるように平民どおりの片隅へ、ああ、立ちんぼでもいないものかと思ってのことだったが…一軒、明りがついた雑貨屋を目ざとく見据えた。
そういえば、旅の装備の補充もしなければなるまい、何しろ長旅に必要なものはもう粗方使い尽くしたのだから…

「こーんばんは、まだここ、やってたりしますかー?」

初めて訪れる店だったが、物おじもせず表のドアを開けた少女は声を張り上げる。
吹き込む夜風に髪が揺れて、その奥の目が、店番をしていた少年とあって

フィル=クォーレンス > 「ふぁっ!あ、はい!まだ一応やってますよ!」

まだお店にいてもいい、けれども特に面白い変わった品を預かってるわけでもない。
やはり戸締りをキッチリとして帰宅の準備でも、と椅子から立ち上がり。予定通りに裏口の扉を閉め、今度は表の扉へと足を向ければ開かれる扉。
こんな時間に訪れたお客。自分の身長くらいの一見少年のようにも見える相手と、その声に扉に近づいていた足を止めて驚き交じりの声を上げてしまい。

「え、っと…何をお探しでしょうか?」

思わずビクリと身体を跳ねさせたせいでずれたローブのフードをかぶり直し。
気を取り直すように視線を合わせて、大きく何度か息を零せば少し。種の癖か、鼻を利かせながらも気を取り直すように、珍しい時間の見かけぬお客へと少年は近づいていき。

カシマール > 擬態していても獣ならば鼻を利かせていれば分かるかもしれない、その身に染み付いた草のにおい、土のにおい、陽の香り、長く道を往く旅人のそれ。
だが決定的に、長旅の後だろう装いの彼女からは、汗のにおいは一つもしなかった。まるで人形を香るときのように、ヒトの体臭は無いだろう。

「ぁ…店じまい中でしたか、夜分遅くに失礼したようで、申し訳ないです。旅の身分でして、色々と、長旅に必要な装備が入用で~。カンテラ油と、清潔な布と…それと、ぁー…」

自分が探られていることなど露しらず、カバンの中で切らしていたものを一つ一つ数えていこうとする。
が、そこで一つ二つ、鼻をひくつかせて。
彼女は獲物の精と性と生を貪る触手である。良質な獲物の色香は雄と雌を問わず、敏感に反応するようにできている。
近くに来て、なにか少しばかりの違和感を感じた、それを探ろうとするように、少年に身体ごと向き直ると、少年へと身を乗り出して、その違和感の正体を探ろうとして…
認識阻害の魔術を、わずかばかりにでも感じ取れたのは、きっと空腹が後押ししてくれたおかげだろう