2017/06/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にフェロ―さんが現れました。
フェロ― > 「えぇっとぉ……喫茶店メリッシュ、オープンしましたー。如何でしょうかご主人様?」

人が雑多に歩く大通り。
その一角で、通常のメイドが持つ清楚なイメージとは何処か違った格好をする人物が一人。
道行く人に声をかけ、所謂客引きの様な事をやっている。
手には木製の看板があり「喫茶メリッシュ 新規オープン」の文字。

「はい、場所はそこの道を曲がって直ぐの所ですー。
 可愛いメイドさんがたーくさん、いますよ。是非是非、ご主人さまになってくださいな」

ほにゃっと笑い、語り掛けた男の一人はでれりとした顔をしていた。
平民さんにこんな喫茶店ってどうなのだろう?という疑問はあったが、割りと受けは良さそうだ。

―――何故か彼は今、バイトをしていた。

「あ、従業員さんも募集中ですよー。貴女もメイドさんになってみませんか?」

客引きだけに留まらず、目についた女性にも声をかけ。
可愛い格好できますよとスカートの裾をちょんと摘み、軽く頭を下げてご挨拶。

フェロ― > 甘いものを食べに来ただけの筈なのに、何故か店長に見初められ、その勢いに押されて気づけば外で客引きをすることになったのがつい先ほど。

あれあれ?と首を傾げたものの、まぁ可愛い格好も出来るし良いかな、と持ち前の気楽さで堂々と女性そのものの姿でお店の宣伝。
ご主人様、お嬢様、と手当たり次第に声をかけ、にこにこと笑顔になって店をお勧めして回る。
時には、一緒にメイドさんを如何?とバイトの増強も忘れない。

フェロ― > 手当たり次第に声をかけ、果たしてその中の何人が店へと向かってくれた事やら。
何にせよ、バイトとしてはこれで充分に働いたことだろう。
ふぅ、と何処かやりきった感のある表情で額を拭うと、踵を返して店へと向かう。

「あれぇ…そういえば、バイト代のお話ってしてたっけ…?」

流されるままに受け答えをしていたから、その辺の記憶がとても曖昧。
まぁ、この服でも貰えればいいかなぁ…等と。
ずれた思いを浮かべつつ喫茶店への道を歩いていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からフェロ―さんが去りました。