2016/08/20 のログ
ご案内:「王都:貧困地下」にサヤさんが現れました。
■サヤ > 貧困街某所に存在する廃墟。
その地下の空間を利用して作られた牢屋に鎖で縛られ監禁されていた。
瞳に光はなく、うつろな目で床を見つめていて。
何度も薬物を打たれたのか、腕にはいくつもの注射痕が残っている。
一切の布をまとっていない身体のほとんどが男の精液で汚れていて。
その腹は不自然に膨らんでいた。
最初に自分を見つけ犯した男に孕まされた子は組織の魔法使いによって成長を促進され出産していた。
その後も何度も強制排卵薬の投与と魔術の行使を繰り返され。
とらえている人間いわく、殺した人間の分を補てんさせるのだと話していたのだけは覚えていて。
魔術によって生まれた子は寿命は短く生殖能力もないことも話していた。
■サヤ > 日の光が届かない地下では捕まってからどれほどの時間が経過したのかはもはやわからない。
最初は自分をとらえた組織の人間たちが入れ替わり立ち代わりやってきては自分を犯していたが。
最近ではそこに加えて貧困地区に住む浮浪者まで加わるようになってきていた。
ご案内:「王都:貧困地下」にソル・グラディウスさんが現れました。
■ソル・グラディウス > 廃墟の地下。暗闇に包まれる中、足音を鳴らしながら通路を歩く。
地下全体に充満する悪臭を我慢しつつなるべく鼻で息しないように呼吸する。
「くせぇし、きたねぇし…人がいるようには思えない…が」
複数ある牢屋を見て回り、中を確認して回る。
静寂に包まれた地下には、その声は一層響き渡るだろう。
■サヤ > 「っ……」
地下に声が響き渡っても、ほとんど壊れかけの心では反応すら示さず。
しかし、まるで最後のあがき化のようにジャラっと壁と両腕をつなぐ鎖を響かせて。
■ソル・グラディウス > 「ん?」
鎖の音が聞こえ、そちらへと歩き出す。
精液の悪臭が増してくると、鼻をつまんで一直線に進む。
鎖につながれ、見るも無残な姿の少女を見つける。
暗黒中なのに、まるですべてが見えているかのように少女に近づき、視線の高さを合わせる。
「……おい、生きてるか?」
少女の顔を覗き込み、意識確認のために軽く頬を叩く。
■サヤ > 「……ぅ?」
男が牢屋の中に入ってくれば、魔法の類だろうか、部屋の松明に灯がともり、あたりを照らしていく。
灯された明かりに反応するようにわずかに目を動かすも、しばらく暗闇にいたせいか、あまりはっきりとは相手の姿が見えず。
「……好きに……犯してください……」
頬を叩かれるとわずかに首をそちらに向け。
小さく蚊の鳴くような声で相手に対して呟く。
どうやら相手が誰かもまだわかってい無いようで。
■ソル・グラディウス > 灯りがともった松明を見ると、頬をかきため息を一つつく。
「阿保か。よく見ろ。俺だ俺」
彼女の顔に自身の顔を近づけ、自身が誰かを確認させる。
彼が持つ金色の瞳は彼女にとっては見覚えのあるものだろう。
■サヤ > 「………………ぁ」
しばらくの沈黙の後何かに気が付いたように声を上げ。
相手が一度自分を抱いた相手であることに気が付き。
口元にゆっくりと笑みを浮かべる。
「あ、あはは……貴方も来たのですね……」
だが、その笑みは通常の彼女ではない、どこか壊れた笑みだった。
足を開き背中を壁に預けて相手に犯されやすいような体制になり。
「いいですよ……今度は貴方の子供産むから……」
もはや、自分がすでに孕んでいる自覚すらないのだろう。
壊れた笑みを浮かべながら相手に言い放ち。
■ソル・グラディウス > 「……少し、選択肢を提示してやろう」
立ち上がり、背中の剣の柄に手を添える。
金色の瞳が煌めきを放ち、足を開き、壊れた笑みを浮かべる少女を見据える。
「選択肢1、お前が生きたいなら、その鎖を切ってここから連れ出してやる。
服も用意するし、一時的な寝床も提供する。…刀も何とか、探してやる」
人差し指を立て、彼女にそのように言い放つ。
彼女を犯すわけではなく、そのように救済の手を差し伸べる。
しかし、その瞳は彼女に特別な感情を抱いているような視線ではなく、言い表すとすれば無感情でこの提案をしている。
「で、選択肢2、お前が、今現在…この現実に逃避したかったり、死にたいと思ったのならば俺が斬る」
人差し指を立てたまま、中指を立てそのように言い放つ。
これも一種の救済だ。生きる気力のない、壊れたままの彼女では一生幸せは来ない。
ならば一思いにここで…そう考えたのだ。
■サヤ > 「あはは、何か勘違いしていませんか?誰も貴方に助けなんか求めてないんですよ!」
度重なる凌辱と薬物の投与に加え、逃げ出さないように洗脳もかけられているのだろう。
普段であれば絶対に言わないような口調と言葉で相手に言い返す。
その目は相変わらず光はなく、何も恐れていないようにみえ。
「私は、男に犯される為の奴隷です!そのために私は生きる!貴方なんかに殺されてたまるか!
息を切らしながら大声で叫び。
■ソル・グラディウス > 「マジかよ。…なぁ、どう思う?」
首を曲げて後ろを見てそう声をかける。
後ろには誰も居ない。まるで空間に喋りかけてる変人のように思えるだろうが、よく見たらその視線は剣に向けられていた。
しばしの沈黙の後、「あぁ…」と答えると剣を引き抜く。
「東洋の女剣士が情けないな…両親とか友達が今のお前の姿を見たらどう思うんだろうな?」
剣をウォームアップするように振り回し、首を鳴らす
■サヤ > 「親?友人?そんなのとっくに死んでますよ、死んだ人間にどう思われようが関係ないですから!」
洗脳自体は薬物によるものが強いため、しばらく投与されなければ覚めるだろう。
しかしそれは相手にわからないことであろう。
そして現時点で、ここに残る意思を示すのは紛れもない本人の口から発せられていた。
「やっていかないならさっさと帰ったらどうです?
それとも私を奴隷商にでも売り飛ばしますか?
それでもいいですよ?私くらいの年齢なら汚れててもお小遣いくらいにはなりますよ?」
■ソル・グラディウス > 「……あ~あ。俺もめんどくさい役回りを承ったモンだ。
想像できてたけど、まぁ…予想できてるのにここに来た俺も俺か」
頭を抱え、目に光がない彼女が発する声を聞く。
少しイラッと来たが落ち着け落ち着けと言わんばかりに口を動かし、深呼吸をする。
そして剣を右手に握れば少女の頭に……左手をポンっと置く。
「洗脳…薬物の類か。少し吹き飛ばすぞ」
目を閉じると金色のオーラが彼を包み、左手にそのオーラが集中する。
オーラは温かく、瞬く間に少女の体を包み込む。
金色の光は徐々に彼女の体を浄化し、薬物の効果を抜き取っていく。
■サヤ > 「っ、く……何を」
いきなり頭に手を置き何かを始めた相手から離れようとする。
しかし鎖のせいでこれ以上動くことはできず。
相手の力によって薬物とそれに伴う洗脳が徐々に解かれていき。
「ぁ…………ぃ、いやぁぁ!」
洗脳が解かれたことで、それによって守られていた元の精神がむき出しになり。
今までの行為が一気にフラッシュバックして叫び声をあげ、頭を押さえて崩れ落ちるとそのまま気を失い。
■ソル・グラディウス > 「っ!成功か!ナイスお前、愛してるわ」
剣を見るとその柄を何回か撫でて賞賛する。
彼女が気絶するとオーラが消え去り、剣を一振りして彼女を繋ぎとめている鎖を両断する。
剣を鞘にしまうと気絶した彼女を仰向けにして、ぺちぺちと頬を叩く。
「お~い?しっかりしろ~?…朝だよサヤちゃ~ん?」
冗談を交えながらも彼女の意識を回復させようと声をかける。
■サヤ > 「ん……ぅ、あ……ソルさん……」
相手に起こされると今度こそ目を開け。
その目は先ほどまでの淀んだものとは違い力がやどっていて。
「…………わざわざ、来てくれたのですか?」
しばらく、ぼんやりとした頭で状況を思い出し、周囲を見渡せば相手の顔を見て信じられないといった風に聞き。
■ソル・グラディウス > 少女が目を覚ますと安心したように胸を撫でおろす。
その瞳を見て、先ほどの薬漬けの彼女とは違う事を確認すると『よし』と言った風に小さくガッツポーズをし
「あ、あぁ…わ、わざわざ言わせるなよ。見りゃわかんだろ」
立ち上がり後ろを振り向けば腕を組む。
振り返す瞬間、顔は少し赤くなっていることが確認できただろう。
声も少し照れたように途切れ途切れになっている。
人助けをあまりしてないためか、いざ人を助けると何故だか恥ずかしい気持ちになる。
■サヤ > 「そう、ですか……わざわざありがとうございます」
もしかしたら来てくれたのは何かの依頼だったのかもしれない。
しかし、実際に命を助けられた以上その行為を無下にするわけにはできず、素直にお礼を言い。
「お礼に……今度会った時は必ず勝ちますから」
冗談交じりに言えばゆっくり体を起こそうとする。
が、その時に感じる腹部の重さに現実を突き付けられたかのようにため息をこぼし。
「このような恥辱……私も修行が足りませんね」
誰の子かわからぬ赤子を孕んでいることには不思議と険悪感はわかなかった。
むしろ、相手に好き放題されてしまったことのほうが悔しいといった感じにつぶやき。
■ソル・グラディウス > 「礼には及ばねぇよ。あぁ、礼をするなって訳じゃないからな。そこんところ履き違えるなよ」
素直に礼をされると振り返ってそのように話す。
その顔からは赤みが消えており、いつもの彼に戻っていた。
「あぁ、いつでも掛かってこい。何万回も挑めば一回は勝てるだろうよ」
体を起こす彼女にそう言い放つ。
オーラで感じ取ったのだろうか、自分も彼女の腹部を見て、その腹の中にある生命の存在を気にして。
「…で、どうすんだよ?ガキ腹の中に抱えたまま戦うか?」
頬をかき、率直に少女に聞く。
あまり少女の事を気遣ってないのか、それとも単純に現実主義者なのか。
彼女に今後の事を聞き出す。
■サヤ > 「さぁ……でも、どちらにせよもうすぐ生まれると思う。
ここにいた魔法使いが成長早めてたみたいだし。」
オブラートに一切包まず聞かれても気にした様子はなく。
首をかしげながら言い。
「今更降ろせないし、とりあえず生むけど。
育てられないから施設に預けるよ。」
幸いにもこの街には望まぬ子どもを孕む女性も多いためかそういった施設には事欠かない。
裏でどんな悪事を働いているかは知らないが。
そこまで気にした様子を見せずに。
■ソル・グラディウス > 「……そうか。可哀想にな。お前も、赤ん坊も」
その返答を聞くと、少し哀しそうな声色でそう返す。
彼も人間だ。人間としての良心があるのか彼女に少し同情する。
「…もう帰るぞ。クソ共が戻ってきたら面倒だ。
まぁ、有象無象がどれだけ人員囲っても俺には敵わねぇけど」
自信ありげにそう言いつつ、靴を脱ぎ彼女の方へ寄せると、コートを脱いで彼女の肩に羽織らせる。
コートの下は黒い半袖のシャツを身に着けており、そこから見える腕はとてもがっちりと鍛えられていた。
■サヤ > 「別にあなたが気に病む必要はないです。
すべて私の未熟さ故ですから。」
相手に同情の言葉を投げかけられるかぶりをふって答え。
「そうですね。
あまり長居はしたくないですし、貴方がいれば抜け出すのに問題はなさそうです。」
相手の言葉に小さくうなずき。
戦闘になった場合巻き込まれないように少し距離をとり。
しかしすぐに援護を受けられる位置を保ち。
「ぁ、ありがとうございます。」
相手のコートを借りればお礼を述べ。
いそいそと靴を履いて足を怪我しないようにして。
■ソル・グラディウス > 「しっかり修行積めよ。わざと負けるのはいいが、手も足も出ないで負けるってのは大問題だからな。」
肩を回し、「ついてこい」と彼女に言うと出口へ向かい歩を進める。
地下自体あまり整備されてないためか石片やガラス片が多く存在し、それを踏みつけながら歩いていく。
しかし、彼の足裏は血などは出ておらず、彼自身痛みを感じてないように振舞っていた。
「てめぇ、刀はどうするんだよ?目星とかあんのか?」
振り返り、彼女に問いかけると階段に差し掛かりそれを上がり始める。
■サヤ > 「誰にも拾われてなければ貧困街のどこかにあるでしょうけど。
おそらくもう、闇市にながれているとおもいます。」
相手に続いて会談を駆け上がりながら返事を返し。
「見つけることができれば買い戻すこともできるのですが。
どちらにせよ、ここを出てから考えることにします。
他に何も武器が使えないことはないので、しばらくはそれで代用しますから。」
■ソル・グラディウス > 「そうかい。そりゃ残念」
珍しい刀だったのに、と少し残念がるがすぐに切り替えて階段を上りきる。
「そうか…宿まで一人で帰れそうか?」
地上まで出て、当たりを見渡す。
日はすでに落ちているのかあたりは真っ暗だ。
彼女の心配をしつつ一応そう聞く。
■サヤ > 「大丈夫です。私も傭兵の端くれですから。」
地上にでて、周囲に自分を捕らえた男たちがいないことを確認すればホッと息を吐き出し。
ここにきてまだ心配してくれる相手に感謝しながら、しっかりとうなずき返事をして。
■ソル・グラディウス > 「そりゃよかった。家まで女を送るなんて紳士みてぇな真似したくなかったからな」
そういうと歩き出し、自身の宿へと向かう。
正直、彼女が本当に宿まで行けるか心配が少しあったが、少し彼女を信じることにしよう。
歩き出して数秒して振り返ると口を開く。
「クソ共をぶっ飛ばせるくらい強くなれよ。俺は何回も助けねぇからな。
…頑張れよ。」
そのように発言して、前を向いた後付け加えるように彼女を応援する。
自分でも何故だか恥ずかしかったのか歩き出すとスピードを速めそそくさとその場から消えようとする。
彼女にコートと靴を与えたまま裸足で歩き、闇の中に消えていった。
■サヤ > 「はい。これからも精進いたします!」
相手の応援の言葉に明るく返事をする。
これからも百戦百勝とはいかず負けることもあるだろう。
その度に今回のようなことになることもあるかもしれない。
しかし、それでも、最悪の状況から自力で抜け出せるようになろうと決意を固め。
相手が見えなくなるまで背中を見送り。
「………………あはは」
相手の背中が見えなくなってしばらくして。
壊れた笑みと光のない淀んだ眼を表情に浮かべて小さくつぶやく。
しかしそれは一瞬ですぐに元の女剣士の顔に戻れば強くかぶりを振り。
「……早く宿に帰ろう」
一人でつぶやくとコートで体を隠すようにしながら闇の中に消えていく。
ご案内:「王都:貧困地下」からソル・グラディウスさんが去りました。
ご案内:「王都:貧困地下」からサヤさんが去りました。