2023/05/21 のログ
ご案内:「王都 娼館区」にサウロさんが現れました。
■サウロ > 「いえ、違います。男娼じゃありません、客側です」
(何度目かもわからない断りを入れて、往来の女性たちを逃れてくる。
見目の整ったサウロが男娼に間違われるのは、そう頻繁ではなかったが、今日はやたらと多い。
それも含めて、娼館区というのは何度訪れても一向に慣れる気がしない。
夜風の涼しさで火照りやすい頬の熱を冷ましながら、立ち並ぶ娼館の通りを進んで行く。
週に最低一回は隊のリーダーに強制的にここへ連行される。
その理由は「ちゃんと女を抱いて欲を発散しろ」と言われているからだ。
とは言え、この欲望と色に満ちた空間には、どこに目を向けても露出過多な女性が多い。
サウロ自身も禁欲的なわけでもないし、人並みの男程度には性欲もある。
節制、と言えば聞こえはいいが、ただ単にあぴっろげに性欲を表に出すのが恥ずかしいだけだ。
露出の多い女性には弱いし、美しい人ならば劣情を抱くこともある。
できれば今日も早めに店を決めてしまいたい、と、以前通ったことのある店を探して往来を行く。)
■サウロ > 「……あー……」
(以前世話になった、というか、利用した店が今日に限って何故か締まっている。
休館日なんてものがあるのかどうかは定かではないが、どうやら何かあったらしい。
その事情はわからないが、出鼻をくじかれたサウロは軽く頭に手を当てて息を吐いた。
他の店で仕切り直す、というのもなんだかむなしく、早々に分かれたリーダーにはどうにか言い訳を作るとして、
今日はもう拠点へ戻ろうと踵を返す。
──ふとそこで、突然振り向いた為に後ろから歩いてきていあ人にぶつかってしまった。)
「っと、すみません」
(サウロも男だ、女性だったら意図せず突き飛ばしてしまいかねない。
手を伸ばして咄嗟に倒れないように支えようとした。)