2023/05/20 のログ
ご案内:「見慣れぬ部屋」にサウロさんが現れました。
サウロ > (────眩暈のような感覚から意識が浮上する。
 酷い二日酔いの翌朝の目覚めに似て、軽い頭痛と混濁した記憶で頭に手を抑えた。
 負傷しているわけではないが、着ているものはしんぷるなシャツとズボンだけ。
 見慣れない部屋のベッドの上で、窓はあるのかないのか、とにかく部屋の中は暗い。
 今が朝なのか昼なのか夜なのかもわからず、何故ここにいるのかも、記憶がない。)

「────、っ、う……」

(ずき、ずき、とする頭の痛みに両手で頭を抑えながら小さく呻き、蹲る。
 人の気配が近くにあるのか、ないのか、ここはどこなのか。
 兎にも角にも、この痛みが多少なり治まるまで、サウロは目を伏せた。
 その内、記憶もよみがえるはずだ、此処にいる理由も合わせて。)

サウロ > (部屋の扉が開く音と共に現れたのは──治癒師の仲間である男だった。
 『ようやく起きたか』と呆れた声で言われて、サウロは頭に手を添えながら小さく息を吐く。
 昨晩の記憶が戻ってきた。一番の酒豪である仲間のエルフに付き合って飲み屋を梯子、
 もとい連れ回されて、浴びる程飲まされて酔いつぶれたらしい。
 どこかの宿の部屋を借りたようで、男は分厚いカーテンを開けた。
 眩しい日差しがダイレクトに眼球にささって、サウロは低い声で唸った。)

「あ゛ぁぁぁ……~~~ッ!」

(『うるせえなあ』とあきれ果てた声で言われながらも、治癒術を掛けてもらうことになっただろう──。)

ご案内:「見慣れぬ部屋」からサウロさんが去りました。
ご案内:「冒険者ギルド」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都に幾つか存在する冒険者ギルドの支部の一つ。
とは言うものの、その実態は冒険者が客として集まる酒場兼宿屋であり、
申し訳ない程度に店内の掲示板に日銭を稼ぐための依頼文が貼られているに過ぎない。
それでも、1階の酒場では冒険者を始めとした荒くれ者や、彼らを相手に春を鬻ぐ娼婦、
その他にも飲食の為に訪れた一般客達にて相応の賑わいを見せていた。

その賑わいの中心、客達がそれぞれの卓にて同席の身内や仲間と思い思いの
時間や食事を愉しんでいる中で、独り、周囲の卓の客にちょっかいを掛ける中年男の影が一つ。
本来であれば、嫌われそうな行為であるが、誰も文句を言わず、また、店主も黙認する理由は至極単純で。

「いやぁ、運が良かった。ゴブリンの懐を漁ったら、まさかの宝石を見付けてよぉ。お陰で俺の懐が潤ったぜ。
 お、グラスが空じゃないか? マスター、俺の奢りで同じのもう一杯。ほら、乾~杯~♪」

等と、傍迷惑ながらも、明快にて、周囲の客達に見境なくも奢りを振る舞う故。
奢られた方は多少困惑するも、ただで酒が飲めるとあって強く文句を口にする事もできず、
店主も彼のお陰で儲かる上に支払い許容額も抑えている為に、この行為を見て見ぬ振りをする始末。

ご案内:「冒険者ギルド」からトーラスさんが去りました。