2023/05/04 のログ
ご案内:「中庭」にフィリさんが現れました。
■フィリ > 【お約束待ちです。】
ご案内:「中庭」に影時さんが現れました。
■フィリ > 「その辺りは。…知ってぃるか、知らなぃか、で。好き嫌ぃが分かれてしまう事も御座ぃますし…はぃ。食わず嫌ぃも有り得ます。
それ等をひっくるめて、そのよぅに考ぇてぃただけてぃると、ぃぃますのは――知られる、判断される側としては。大変嬉しくもぁる…のです。
はぃ。偉ぃぉ方――生徒から見た教師、とぃぅのは。間違ぃなく身近な――偉ぃ人、尊敬するべき人、で。然るべきですかと。
或ぃはそぅ…そのよぅに在って欲しぃと思ぅ人物、とも。言ぅのでしょぅか…勿論、笠木様は。多くの生徒に、敬われてぉぃでなのでは――と。思われ、ます。
――む、む。発酵させて、焼ぃて…それも。小麦の、典型的な食べ方かと。
麺麭、とぃぅのは。此方で言ぅとパンに近かったのではと――そぅぃった形で。饅頭とぃぅのも、ぁりましたでしょぅか。
ぇぇと…それが。笠木様のぉ国では、同じ文字でも読み方の違ぅ、菓子類を称する名詞に変化して…ぁぁ。
先程ぃただきました、牡丹餅――にも。繋がってきてぃる気が。ぃたします」
正直、狭量な者ともなれば。異なる、という第一印象のみで判断し。好き好んで理解しようとはしない…そんな場合も多々有るだろう。
特に政治だの宗教だの、国を跨いでの価値基準となると。人間達の多くが、枠に囚われがちとなる事を。少女ですら良く見知っている。
だから、洋の東西に囚われる事のない――勿論、人ならざるモノに対しても理解してくれる、或いはしようとしてくれる。彼のような為人は。
大いに尊敬すべき、尊重すべきだと思っていた。その点も含めて、彼の事を「偉い人」であると評するのだ。
…その上で。決して少女だけの贔屓目ではない筈である。
どうしても座学ばかりが多くなりがちな、お坊ちゃまお嬢様の集う学舎で。
確かな実践と豊富なフィールドワークという、実体験を伴った新鮮な経験を与えてくれる、彼のような教師の存在は。
恐らく――彼自身が思っているよりも。生徒達にとって、好印象で受け容れられている筈なのだから。
思い付いて。思い出して。お陰でまたぽんぽんと話題が跳んでいく。
頭の中、会話の中でだけなら。国と国との距離など、あっという間に行き来出来てしまうのだから。
饅頭と書いてマントウと読む、帝国辺りに於けるパンのような伝統食から。マンジュウと読む菓子への歴史に思いを馳せたりもしつつ…
きっと。少女の頭の中では。彼が長い年月を掛け旅してきた、その道程すらも。想像されているに違い無い。
勿論――あくまで想像であって。きっと、どれだけの妄想よりも奇なる現実が有ったのだろうけど。
「一年。短ぃよぅで、意外に長ぃ――でしょぅか。我々からしてしまぅと、多分、一年などぁっとぃぅ間でしょうから。
しかし人間――もとぃ、学生という立場にとっては。一年は、短くなぃ期間――なのかも、と。思われます。最低でも三年――で。卒業してしまぅの、ですし。
そぅ考ぇると、来年になっても卒業する事のなぃ、二年生以下の顧客…もとぃ、参加者が、必要となる訳で。
ますます限られてしまぅ……むむ、む。何とも悩ましく――こればかりは。ぉ母様達を頼る訳にも、まぃりません」
利用するべき物は利用しよう。取引や契約とはそういうものだ。
彼が世話と口にするそれも。母や商会からすれば、一方的な代物ではなく。彼の才や技術への投資であり雇用という事になる。
だから謙遜も遠慮も要らないのに、と。掌をぱたぱた、井戸端会議に花を咲かせる女性陣のように振ってみせつつ。
さて――さりとて我が商会とて、決して万能ではないのである。一種の閉鎖された小さな社会…学校の中。生徒達のコミュニティ、には。何処まで影響が及ぶやら。
だから流石に、興味を持ってくれそうな生徒にコナを掛けるなら。少女が自分でやらなくてはならないだろう。
――さぁこれは。人見知り極まる少女にとっては、なかなかの難問として立ちはだかりそうである。
「そもそも興味がなぃとは、言ぃませんので――フィールドワークとぃぅ物も。
まぁ、そのよぅに考ぇるに到りましたのは。本当に最近…それこそ、学校とぃぅ環境に、参加ぃたしまして。
私の生息域が大幅に拡大した為――ではぁるのです、が。
実際この…今の段階でも、はぃ。家と学校の間を行き来するだけでも…日々。新たな発見に満ち溢れてぃると。思われるの、です。
……っん、ん。……こほん…!んく――く、 ぷは。
はぃ、内容につきましては――状況に応じて、判断させてぃただくと、ぃたしまして――是非。そのよぅにぉ願ぃ出来ましたら――」
話題とぃぅか、妄想の飛躍を。どうにか押さえてベクトルを切り替えようとしているのだが。
彼の誘導が上手いというか、確信犯でからかわれているのではないか…というべきか。なかなか、頭の中から出て行かないそれを。
息を飲んでは吐き、目を白黒させ、その上で更に一杯分の茶を頂いて――漸く。落ち着かせる事が出来た。
少々唇を尖らせては、両の頬をはたはたと手扇で冷ましつつの、少女の半目。
それでも――きっちり何らかの「ごほうび」をいただける事については。飴の存在については。大いに合意。
こういう所でも…甘い物、大好きなのであった。
「ぇーと…此方の国では、多くの場合…ビート、とも言ぃますでしょぅか。其方が砂糖の原材料として、昔から存在ぃたしまして。
ゾス等に行きましたら、今でも栽培されてぉりますのでは――と、思われます、はぃ。
学生間での話題にしよぅと思ぃますと。値段は本当にネックなのです、はぃ……例ぇぉ嬢様方でも、学生でぁる以上。ある程度、親御様の取り決め…は、ぁる筈ですし。
手間賃に人件費は、はぃ、本当に。材料費と同じよぅに厄介な訳でして――今回、ですと。全て笠木様に掛かって来るのが、どぅにも…」
砂糖一つとっても、材料は複数存在する。シロップにしても、蜂蜜だったり楓蜜だったり、色々と有る訳だ。
茶葉やその加工についてという、一番の問題はともあれ。一緒に提供される菓子類についてなら。代替案は複数出す事が出来そうである。
…尤も。その為の商品開発に首を捻るのも。茶に合わせる味を選ぶという意味も含め、今のところ、彼便りになってしまいそうだ。
――正式に、今後商売を拡げる為の投資として、学内で活動に移す段取りが定まってきたら。
改めて彼には、お世話になりっぱなしです、と。…お礼の一席でも用意するべきなのかもしれない。
今度は彼から少女へではなく、逆に少女から彼へ。どんな物が良いのやらと、またその辺りは考える事にしつつ――さて。
今回の一席は。これにて、一区切りとなるのだろうか。拭われ、戻され、今後見慣れていく事となるかもしれない器に道具。
物の本に曰く、片付けの所作に到るまでが、流派によってもまちまち、おもてなしの一環であるらしいので。
齧歯類達の遊び相手として、指先を提供したりしつつも…まじまじ。見守るのであった。
■影時 > 「まずは知ってみて考える、だ。
前にも語ったろう? 知行合一やら云う奴だ。知ってその後の行いを為すにしても、知らなきゃ始まらン。
骨抜きにされるにしても、蛇蝎のように嫌うにしても、何にしてもな。
……――おいおい、褒め過ぎてもナニも出ねぇぞう?お嬢様よう。
厄介ごとが起こらんよう気を付けるも含め、いろいろ気を遣ってるつもりだが、生徒の評判まで聞き耳を立てるのもなぁ」
食わず嫌いも含め、先入観を得るのも考えものだ。
認識というのはそれこそまっさらな心で、邪心も何もなく、ありのままに受け止めたうえで吟味すべきである。
合戦含め、大きな戦に臨む時以外、特に他国に渡り、辿り着いてその事物に触れる時によく心がけている。
捉われ過ぎることの厄介さ、それらが生み出す醜さとは散々見届けたではないか。
行く先々に美しいものが常にあるとは限らないが、心の受け皿は広く、大きくあるほうが良い。
とはいえ、褒められる言葉にはどこか困ったような表情を見せ、鼻を掻く。
同僚、他の教員たちからの評価もそうだが、生徒からの評価、評判は聞き耳を敢えて立てないようにしてる。
良く思われる一方、その裏返しというのは地に落ちる影の如く、どうしても拭えない。断ち切れない。
関わりの関係上、どこそこの家と関係が深い等と囁かれた場合、否定の句を用意しがたい。
「そうそう、焼き方の違いなどはあれ、発酵させて膨らませてから――……という過程はやっぱり何処に似るもんだなァ。
饅頭も勿論覚えてるが、ありゃ焼くってよりは蒸すだったか。具もかなり違っていた筈だ」
酒があるところには、だいたい小麦や米、或いはそれらに代わる穀物の類がある。
それらの使い方、工夫のし方は、文化の流布、発展に従って似もするし、または同じような様式に整うらしい。
饅頭と書く調理物に詰め込む具、中身だって菓子向けの甘いものから、主食同然の肉や野菜を詰めたものだってあった。
余所者が長居できない場所もあれば、全部一通りを愉しめた、実感できたわけではない。
だが、近しいものを求めるなら、シェンヤンにまで赴く方が一番いいに違いない。そんな気がする。
「そうそう、長いとたかをくくっていたら、あっという間に過ぎちまう。それが一年って奴よ。
光陰矢の如し――ってな。成せるか為らずかは兎も角、まずは考えてみるといいさ。
恐らく無駄にはなるまいよ。次は、そうだな。俺も学院の調理場でも借りて、試しにやってみるか」
学院の教師、講師の一人にその手の店を営んでいるものが居ると聞いた覚えがあるが、扱いまでは調べが及んでいない。
今日手掛けた諸々をこの地で栽培、生産するというのは、個人レベルで行うはやはり敷居が高い。
軌道に乗るまでのロードマップも検討しつつ、並行してより安く、質の良い確保手段を考慮するのはもちろん重要。
そして何より、供給を求める需要をどのようにして開拓し、満たしてゆくか。それが一番大事だろう。
出店ではないが、草の根的にお試しの機会を用意するのは、講義の片手間にも出来るだろうが。
「生息域……――いやまァ、あえてそこは突っ込まんようにしとこう。
とはいえ、そうやって外に目を向け、意識できる機会が多いというは、喜ばしいコトだ。
幸いも辛さもどちらもあり得るのが世の中の昨今だが、篭ったばかりでいられなくなっちまうのもまた、世の定めだからなぁ。
ははは、何をどうするか、というのはその内にでも詰めるか」
こういう話題の立て方、からかい方は慣れたつもりだが、いつまでもそれが通じるとも知れぬのが、成長というものが。
その先にに寂しさを覚えるのか、変わらない事に安堵を覚えるかは、神ならぬ己にはまだ、分からない。
如何様にも成長し、心を大きく出来る機会があるのは、それだけで幸いと言えることを己は知る。
点てた茶はしっかりと攪拌し、ダマにならないように気を付けたつもりだ。一口して落ち着くにはきっと、程良い。
半目の眼差しを受け止め、肩を竦めながらも笑い、向け遣る眼差しはきっと優しく見えるだろう。
甘いものは己も嫌いではない。舌を愉しませるものも、そうでないものも同様に。
「なるほど。……どうやって、甘みを取り出す? 此れもキビの類と同じく、絞って汁を煮詰める類かね?
……あー。そりゃ厄介だ。子供同士は兎も角、親同士のあれこれが混じり出すのは面倒だな。
砂糖はまだいいが、やっぱり米なンだよなあ。串焼き団子あたりが遣り易いんだが。
例えば、そうだなあ。米以外の蕎麦の類でも、何かできやしねえか考えるかな」
サトウダイコンなるもの、ビートの類があると聞けば、どのような味わいになるのかどうかなど、少なからず興味がある。
単純に学識的にというよりは、ついつい味にうるさくなるお年頃的な興味である。
とはいえ、ここしばらくは抹茶の購入、確保のと同様に、米の類の確保にも悩まされそうだ。そんな気がする。
時間をかけ過ぎず、なおかつ、量を作り易いとなると、昔茶屋の類で食べたような団子類が真っ先に浮かぶ。
それをこの地で再現、または模倣できることから始まるコトになりそうだ。
そんな予感を覚えつつ茶器類を戻し、簡単に用意していた湯と水で清め、最初に用意した際の位置に戻す。
そのうえで重箱もいったんは蓋を閉じ、正座の姿勢でもう一度一礼する。
残った菓子類は屋敷に戻った際、今度は紅茶で味わってみても、きっと悪くはあるまい。
■フィリ > 「百聞は一見に如かず――とも、申しますし。そぅですね、はぃ、知ってからでなければ。判らなぃ事、多々なのです。
骨抜き――む…ぅ。笠木様が、そのよぅになる代物――とぃぅのは。なかなか想像がつきません、が。
…ん、ん?生徒としては当然レベルの、リスペクトだと思われるの…ですが。このくらぃ。
正直なぉ話、そぅやって。逐一生徒の動向や風聞を気に掛けて下さる、教師の方と言ぃますのも。
昨今は少なくなってきてぃると伺ぃますし――」
先入観…であれば良いのだが。社会問題として、修学機関の忙しさという奴は、随分と長い間囁かれ続けている。
多数の生徒を同時に見守り、その為の事前準備もアフターフォローも、実質ワンオペで回さなければいけなくなる…等して。
心身共に疲れ果て限界を迎えてしまう教師というのは。本当に多いらしい。
必然的に当人が倒れてしまうか。或いは逆に、仕事の方で手を抜くか…の、どちらかが起きてしまうのだ。
担任制ではなく移動教室制であり、その上で非常勤講師であるのなら、大分マシではあるのだろうが…それでも。
手を抜く事はせず、そうやって生徒間での情報収集にも余念が無い、というのが彼なのだろう。
別に教師と生徒だから、というだけで無条件に敬意を払っている訳ではないのである、と。其処は強調しておこう。
それこそ――彼に教えを請うて、知る事になったからこそ、なのである。
剰り聞きたく無い話題ではあるのかもしれないが。少なくとも、家だの商売だの抜きに、生徒達から見て、という印象だけで語るなら。
他の生徒達も大半は同じなのだと思いたい。
「素材が同じですし、人間の技術につきましても必然、近くなるのかもしれません…並行進化――とぃぅべきなのか。
後は、こぅ…そもそも。発酵に到る菌類も。往々にして世界中に、漂ってぃる訳ですし……はぃ。
シェンヤンの方では、おやつよりも、朝食などに多ぃそぅで……どちらかとぃぃますと。
にくまん?でしたでしょぅか?其方の方へと、変化してぃきます…のでしょぅか」
暑さ寒さや湿度等、色々な違いは有るのだろうが。それ等を克服した上で、良く似た食べ方を人類が思い付く辺り。
人類全体に渡る集合的無意識が存在するだの、共通する祖先からの記憶が何処かに受け継がれているだの…そんな。
眉唾物の考え方にも、一考の余地が有るのではないか。そう考えてしまいそうになる。
小麦がそうなら、米も同様なのだろうし…実際。酒だの何だの直接食べる以外でも、加工や製法が存在している気がする。
だから、同じ茶の葉についても。類似した製法から、一手間二手間の違いが出て来るだけで。緑茶や紅茶、様々に変化させる事が出来るのか。
勿論最良は彼の国について直接学ぶ事なのだが。前準備として帝国の料理云々を勉強しても良いのかもしれない。
…今なら幸い。この国においても、機会が多そうでもあるのだし。
「…考ぇてみますと。一年で、随分成長した私達姉妹も、ぉりますし。一生の内から見ると、極一部ではぁりますが…なかなかどぅして。
と、そぅ…そぅ、ですね。はぃ、それが良ぃと思われるの、です。
良く考ぇますと実習に便乗するにしろ、部活動として申請するにしろ、その前に――確認してみるべきでした。
学院の調理設備で、どれだけの事が出来ますのか、を」
おっと。言われてみれば、と気が付かされて手を打った。
例えば今日も――早朝赴いてきてくれた彼が、この屋敷の厨房を利用して、準備してくれた訳で。
同じ程の設備が整っている、とまでの過度な期待は抱かないが、ある程度しっかりした調理器具類は存在してくれていないと、何かと厳しい事になるだろう。
…最大限軌道に乗せる事が出来たなら、お座敷それ自体、準備して貰う事が出来るかもしれないが――流石に、それは。皮算用に過ぎるというものだ。
先ずは軌道に乗せるという、その第一段階が大変なのである。
購買は出来合いを受け取って売る場所だろうから、そうすると食堂か。調理実習室というのは有っただろうか。
借りたいのなら生徒としては、何処に申請すれば良いのか。教師の見守りは必須になるのかどうか。
――学校で一度やってみる、というだけでも。これだけ手続は煩雑である。実際商売にしようと思ったら…果たして。どれだけの苦労が待つのやら。
「――ぬぬ。ぁぁ見ぇまして、件の別荘も。先日笠木様につぃてきて頂ぃたのが、初めてでして。
一先ず――巣に籠もる幼年期は。脱せざるを得なくなりました、とぃぅ所でしょぅか。
…まぁ私としては。人としてより竜としても――出来るなら。巣を、大事にしたぃのですが。その為にも少しは頑張らなければぃけません。
――です。はぃ、そぅなの…です。ぉ願ぃいたします…?」
まぁ、当面は大いにからかわれ続ける事だろう。肉体と違って情緒の方は。恐らく急成長する物ではないのだから。
軽く唇を尖らせたり、頬を膨らませたり、と細々した仕草を見せつつも…一先ず。口約束に頷こう。
遠出するという行為それその物が、ご褒美として成立するかもしれないし…その上で、また別に何かが有るのかもしれない。
ドラゴンというのは、故事に曰く。塒に財宝を溜め込んで居座るものだ。
それが人間サイズになってしまうと、引き籠もり体質、と呼ばれてしまうのはどうしたものか。
ともあれ…少女にとって、財、とは。文献であり体験であり――知識である。その為ならばこうして、おっかなびっくり。世界へと出て来る事が出来たのだ。
ずっとずっと先。それこそ部活を開始して軌道に乗せるより、ずっと先では有りそうだが。
もしラファルと同じように、彼の冒険に同行出来るだけの実力を持てたなら――それは、きっと。少女に、貴重な知識を、宝を与えてくれる事となるだろう。
「そぅ――ですね。先ずは煮出す事で成分を抽出し…その液体を更に煮詰めて、結晶化させてぃく…でしょぅか。
なのでそのぉ考ぇで、正しぃと思われるのです、はぃ。
其処から乾燥の過程で、より手間の掛かる物が――グラニュー糖ですので。それでしたら、此方の国で御存知、かもしれません。
授業の孵りに、ぉやつ感覚で。もしくは午後のティータイムレベルで。…詰まる所、ぉ小遣ぃの範疇で、です。
…私の姉もしょっちゅう、学食のデザート、チェックしてぃるよぅですし――学生にとっては。懐具合との兼ね合いが、大切ですかと。
蕎麦団子…とぃぅのも、伺った事は御座ぃますが。やはり味は色々異なるのでしょぅか。流石に、経験が御座ぃませんで――」
改めて。安くて質も良い品物を提供しようという心意気には、店側の並々ならぬ苦心が求められるのだと。我が事として思い知る。
きっと。母含め商会の人々は、常々こうした苦労を重ねているのだろう。
茶、麦、米、と来て。更に蕎麦まで話題に挙がると。流石に少女の知識は追い付かなくなってくる。ぐるぐる巡る頭を軽く振り…其処で。
かたんと小さな音をさせ、重箱に蓋がされた様子。少し慌てて少女の方も座り直し、頭を下げて――
「――ぉ疲れ様、です。…こんなに長くぉ話するのも、ぁまりなぃ物で――大変。愉しませてぃただきました、笠木様」