2023/04/27 のログ
ご案内:「中庭」にフィリさんが現れました。
■フィリ > 【お約束待ちです。】
ご案内:「中庭」に影時さんが現れました。
■フィリ > 「――こぅ言ぅと、些か。その道の方々には失礼なの――ですが
私としては、はぃ、趣味と実益?、とぃぅのとはまた違ぅのですが、ぇぇと…絵画はどぅしても。絵画でぁる、のみですが。
器物はそれ以外にも…使ぃ道を。意味合ぃを、見出す事が出来そぅで。個人的に好ましく。
ぇー…――は、ぃ。大きな物、重ぃ物…つぃ。持ち上げる際にバランスを、忘れてしまぃがち――でして。
元々、薬膳…的な意味で。帝国の方から、そちらのぉ国に。伝わったのでした…でしょぅか?
後は葉だけでも、普通に。食する事も出来る――そぅ、ですし。
ぬ――ぅ。やはり其処は。難しぃのだと思われま……すか。それはまぁ、こぅ。竜は目立ち――ます、し。
魔術でどぅにか、は。未だ未だ目処が立つと思ぇません、し……悩ましぃの、です。
帝国の様式でも。育つとぃぇば、育ちそぅなのですが。それではやはり、帝国の味しか出なさそぅで」
芸術品である事、それ単体には。投資対象、売買対象としての目線が。つぃ、先に立ってしまう。
少女が手元に置いておきたい、そのように感じる物品が有るとすれば。
真っ先に魔法の品物が来るように…美しさだけではない、また別途の意味を持つ物となるのだろう。
ほぅ、と。悩ましげな溜息を零しつつ…細っちぃ指先で栗鼠を撫でつつも。同意する声は寧ろ、持ち上げてしまうのが厄介だ、と。
この少女が見た目に不釣り合いな、火事場の何とやらに振り回されているのは――そもそもの事なので。言うまでもないだろう。
さて。昨今のブームが有った為。質さえ問わないのなら、手に入るとは思うのだが。
そんな妥協案ではやはり納得がいかないのである。商人としても――甘い物好きとしても。
目立つ竜ではなく、密かに魔術で――は。距離の事も有り、まだまだ難しいだろう。魔術の師、竜胆が。常々研究を続けているのだが。
「――ぅぅ。動けなぃとぃぅのは、それだけで。は――ぃ、一種の拷問として。成立する…とぃぃますし…」
拷問とか言った。とはぃぇ実際歴史上…足を曲げ座り込んだ体勢の侭、動けないように固定され続ける事で。
筋肉や血流から苦痛を受ける事になる拷問は実在するのである。
其処に耐える事が出来る、かのお国の御仁達は、一体どれだけ凄いのだろうか…などと。
実際に邂逅した事の有る御仁が、目の前の彼一人しか居ない為に。何やら過大評価してしまうのだった。
熟々、出会えば出会う程。尊敬要素の増えていく。それが師匠の師匠――彼という人物であった。
人の身にして会話が成立しているのだと言わんばかりに、齧歯類達ときっちりコミュニケーション成立させているらしい事が。本日加わった尊敬ポイントの一つ。
もう一匹の方にも同じサイズの欠片を与え、喧嘩にならないようにしつつ…此方は。羊羹に舌鼓。
この味わいは既に確定された尊敬ポイントであり…勿論。彼の知識を忠実に、形にしてくれたのであろう家令さんは。言うまでもなく。
「ぬ――やはり。素材さぇ入手出来れば。それ以外の問題は、対処出来るのですね。
手に職を…つけて、ぃただける種の方々は、多ぃと思われますし。
肝心となる知識、レシピ――現状ですと、我々としては。笠木様に頼りっぱなしとなってしまぅのですが――」
思案めかせた表情が。途中、眉を寄せてますます、変な顔になった。
忍という特殊で特別な存在である彼が。お料理教室の先生にジョブチェンジして、料理人やら主婦やらの前に立つ姿を。思い浮かべてしまったのだった。
勿論その際のビジュアルは。可愛らしいエプロンないし、白無垢にも似た割烹着を装備、である。
…何となく。思い浮かべてしまったそれに口の端が緩みそうになり。つぃ、顔を逸らしてしまいつつ。
それでも。改めて立てられた一杯を口にする際には。持ち上げ方から回し方、きちんと彼に倣ってみせる、弟子らしい所作。
■影時 > 「絵を描かねェから解しないってよりは、あれか。
愛でられるかどうかの対象の違いでもあり、ただ置いている、飾ってるだけじゃぁつまらんと云うのもありそうだ。
……わざわざ担いでどーたらこーたらは、もうあの槌位に留めておくくらいでいいんじゃねえかなァ。
さて、 茶の歴史ってのはそう詳しくは無ェんだが、どうやら坊主が持ち込んだのが定説らしい。
茶の湯という形に成り、収まるまでは大体喫されている話があるのは、覚えてる限りだと……だいたい寺だな。
そうそう、悩むことだ。
俺が敢えて説くまでもねぇとは思うが、どうしたいという狙いが定まるなら、手管はどれだけ悩んでいい。考えても良い。
輸入するしかねェと割り切るも善し。頼める専門を組織するのも、また一つだ。
シェンヤンとやらの様式も、確か紅茶のように醸すなら、詰んで挽く等に適するように改良するのもアリだろうよ」
美術品を常に愛でておきたい――と云うのは己の暮らし、生活では難しいが、使う道具は可能な限り高品質でありたい。
質を拘れば拘る程、おのずと其処に美が生じるというのは、ある種道理か。
機能美然り。刀剣特有の美観然り。運命のように巡り合ったものが、特別であればより一層か。
細い指で撫でられる栗鼠が太いしっぽを立てて、気持ちよさげにふりふりする中、負けじとばかりにモモンガも動く。
たたた、と服をよじ登り、細指の主の肩の上にのしっと鎮座するように張り付いてゆく。
重量物を持ち上げられる能力があるのは知ってはいるが、そのデメリットとリスクも知る。
本ばかりは仕方がないにしても、普段からもある意味心がけるべきことかもしれない。そう示唆しつつ、思考を巡らす。
竜は竜でも、弟子の如く遠くまで飛べて、なおかつ隠密行動ができる個体は突然変異的に稀であろう。
商人らしい輸入経路の最適化を図るか。それとも投資家の如く、生産方法の確立を研究するか。
「……――それ位にはなっちまうと言えば、あー。なっちまうか。
とはいえ、正座なんぞしなくとも、例えば胡坐をかいてても、そのままの姿勢でいると痺れる。血の巡りが凝る。
その道理は拷問にもなるし、逆に健康増進の手段として捉えるものも居る。面白いもんだ」
慣れているから長時間の正座からの痺れの緩和、復帰の速さに繋がるとはいえ、問題を犯した生徒への罰にもできるのが正座である。
喧嘩っ早い生徒も、これをしていると音を上げる。辞書などの錘を膝上に載せないのは、情けでもある。
だが、なぜこうなるのか?というクエスチョンへの回答は、健康増進や回復の考え方にも転用できるのである。
飼っている齧歯類、毛玉たちは妙に頭が良い。其れもまた、コミュニケーションの容易さの一因か。
もう一匹も落雁の欠片を貰って、嬉しそうに頬袋に詰め込む仕草を見やりつつ、茶を一口。
「俺が覚えている、或いは書を読み通して思い出せる限りであれば、大体はな。
丸薬やら兵糧丸やら、どれもこれも自分で作ってンだぞ? 道具と材料が揃うなら、天候に左右されん限りはどうとでもなる。
ただ、向こうで流行り出したやら、余りに辺鄙過ぎて知りようもない奴はむつかしいなー……」
割烹着かたすき掛けして袖を括った着物か作務衣やらか。お料理教室でもやらかす時の衣装はきっと、その辺りだろう。
とはいえ、美食の観点ではなく、実用、自分が使うものは自分で作るDIY精神にも基づいた技能である。
忍者の秘伝、秘術的に他者に伝えきれない、注文しづらいという……もまた、大いにありうる。
何を思い出したか考えたか。顔を反らす姿に怪訝そうにしつつ、己に倣って茶碗を動かし、回す姿に頷き笑おう。
この所作は確か、茶器に絵柄がついてる場合が起源だそうだ、と言いたしつつ、落雁を己も齧る。
成る程、いい出来だ。花の形や星の形が、クッキーのそれめいているとはいえ、真に近づいているのは、きっと疑いない。
■フィリ > 「まぁ勿論、芸術的価値とぃぅのは。大切な物、なのですが。其処に付加を見出せるか否かは…人それぞれだと。思ぅのです、はぃ。
……むむ、ぅ。それにその。カンバスとぃぅのは大変に…細工物と同じく、触れ難ぃ物でもぁりまして…
――こほん。多くが、宗教の物事に付随して、やって来たとは。聞ぃた事がぁる…でしょぅか。
麺類等もそぅでした気が――その先で。独自に色々、手を加ぇられるのは。笠木様のぉ国らしさでは。なぃのかなと。
ぇぇと。…いや、まぁ勿論。私の一存で、新しく始められる――とぃぅ物では、御座ぃませんけれど。
もしぉ母様が、この先流行る!等と思って下さるのなら。……ワンチャン、とぃぅ代物なのかも、です…ね?
そぅなればもっと、方法を試す事は。出来るのではと思ぃますし。
ぉ金につぃても勿論なのですが――それ以上に。人の伝手が増やせるのではなぃかと、はぃ」
何処に美を見出すか。其処もまた、価値の見所と同じだろう。
他の誰某にとっては無価値だろうと、自分からすれば美しく映る――等という物は。幾らでも有る筈だ。
少女の場合は、機能美と美観とを天秤に掛けると。前者の美しさに重きを置く、それだけの事である。
…ぬぅ。呻く。多分、見るだけで満足せずに触れてしまうと。それで容易に壊してしまった…なんて事が、有ったのだろう。
実際にそれが絵画だったのか、また違う何かだったのかはともあれ。
言われるまでもなく苦心を重ねつつ…ゆっくりと少しずつではあるが。件の鎚についても、持ち歩く事が出来つつあるのではなかろうか。
まだまだ手脚の如くに扱うとまではいかないだろうが。少なくとも、無作為の破壊を撒き散らす事だけは避けるのが。当座の目的でもあるのだし。
実際――きちんと意識出来る対象。イメージと実物の質量や硬度が合致する存在については。
過去の破壊経験と異なり今ならば。柔らかく扱う事も出来ているのだろう――例えば正に、小動物達。
不意に肩へと駆け上がられて、びくりと反射的に身を揺らしたりもするのだが。あくまでもそれ止まりに出来ている。
…少女の方が、竜よりも人の血が濃い筈なのだが。寧ろそれ故に竜の力その物よりも。力を扱う為の力に欠けるというのは。厄介な話。
異母姉妹達にはそんな傾向もないので、あくまで偶然そういう風に生まれた――という事か。
考えてみると彼の弟子たるラファル等。それこそ突然変異的に竜として強力なのだが…あぁ見えてハーフなのである。
結局血の濃さで計れないのだから。後からどうにかしていくしかない訳だ。
――血の濃さと強弱とで言うと、実母のリスが一番…人間に近いというか、うっかりするとそれ以下のパワーしか持っていないのだが。
彼女には人の社会に於いての、腕力や暴力とは別ベクトルの力が有る訳で。少女も出来れば、其方の力に関しても。大いに学んでいきたい所である。
……例えば。彼女を通せば既存の輸入販路から、追加や延長も計れるかもしれない。
人ではなく物ならば、目立つ竜で運ぶ事についても、彼に迷惑は掛かりにくくなる筈だ。
また、武具等を取り扱う商会には、手先の器用なドワーフ等への伝手が幾つも有る。知識さえあれば職人になってくれる者は見つかるのではないか。
可能性を思い付けるなら、後はそれこそ――どれを選ぶのが、ローリスクでローコストに抑えられるか、である。商人として。
「はぃ。籠に入れたり、吊した…り……緊縛―― ぁ、ぇ、こほん。
基本、血管や神経に圧迫が掛かる――それ自体が。困った話ではぁるの…です。はぃ。
正直まぁ、そのはぃ――以前。物凄く、思ぃ知らされましたので――御存知の、通り」
生徒へのお仕置きから、正真正銘の拷問まで。動けないというだけでも実に幅が広いのだが。
…途中、ついつい良からぬ事を想像してしまい。ぐは、と言わんばかりに大きく噎せた。
もしこのタイミングで茶を口にしていたのなら、非常に勿体ない事となっていただろう。
穏やかに過ぎ行く春の陽気、のどかで優しい風景には不釣り合い極まる、趣味に走った空想を。両手を振り回すようにして、頭の上から追い払った。
ぶんぶかと急に大きくなった少女の動き。肩やら腕やらに載っていた栗鼠達を大いに慌てさせてしまうのだろうが…
それでも、二匹とも落ちない辺り。きっと本来の習性と――買い主からの薫陶によるものか。
ひょっとすれば彼等もまた。少女からすると、同じ師を仰ぐ先輩といえてしまうのだろうか。
「長い事離れてぉぃででは、それは致し方ぁりませんかと。…流行り廃りは時の物なので。
ぁー…ぅぅん。一度、拝見してみたぃ気もすると、申しますか――笠木様?
ぉ仕事の一環…学院で。披露して下る気は、御座ぃませんでしょぅか。…それこそ。講義の一環にもなると…ぃぃ、ますか」
ブームというのは本当に流動的で…それを上手い事、仕組む事の出来る人間は。商人からすると頭が下がる。
何だかモチモチしたアレだとか、クリーム山盛りのアレだとか、その他色々。この国でもあれやこれや、栄枯盛衰してきた物だ。
もしかすると彼の国でも今頃…古式ゆかしい伝統の食材が。驚きの進化を遂げたり、その進化が途中でキャンセルされたりしている…かもしれない。
さて。ふと思い付いて、振ってみるのは。保存食だの薬だのは、旅程や冒険に必須の品であり…だとすれば。
本来の、彼がこなしている学院における授業の中で。所謂調理実習として、披露してみても良いのではという事だ。
製法等を伝達し、他者に作らせる説明力についても、どれだけ彼が優れているのかは…今正に。羊羹で落雁で、思い知っている真っ最中。
門外不出の忍専用でない代物についてだけなら、是非とも、ご教授していただきたい物である。
…まぁそれが全てではなく。あわよくば其処を切っ掛けとして。
学院に通う貴族子弟子女のお歴々から、ブームを発生させる事は出来ないだろうかという…社会実験的な目論見も有るのだが。
■影時 > 「愛でる対象が世に流布したなら芸術とすンなら、その逆は……と、こりゃ言葉遊びか。
……あー。確かにそりゃそうだ。ここらだと、“ふれすこ”だったか? ンな名前の様式で描いた壁画か。
否、全般か。どれもこれも画面に実際に触れちゃァ拙いものばっかりだ。
もともとは無かったが、渡来して広まった――その起こりは大体そういう繋がりだな。
斟酌されつつ根付いていく過程の工夫と云う奴は、俺の故郷に限らず、大体何処でもあるようだぞ?
麵で思い出したが、今回の牡丹餅や落雁とかに使った米がそうだ。
他所の国だと、粉に挽いて麺を打つ食べ方もしていたなァ。粒が違う種らしいとはいえ、土地が変われば工夫もまた変わるようだ。
ははは、そりゃそうだが、思いあぐねるなら理論立ててて、“ぷれぜんてーしょん”してみンのも面白いだろう?
為政者然り、商人然り、勘案できる計画と案が出来るなら吟味して、いけると思えば花押を記すだろうさ。
そーゆーコトを成すのもまた、学びであり、きっと親も喜びそうな成長の一端になろうよ」
機能美と美観の天秤の支点にはきっと、容易く壊れないという点もありそうだ。
呻くさまに何かあったと問うのは容易であるが、無理くり聞かないでおくほうが、精神衛生的に良さそうだ。
ただでさえ、力加減に思い患うお年頃でもあるのだから。
その点、ただの少女が持つには余りに物騒かつ危険極まりない槌とは、良い教材になっているのかどうか。
寄ってくる毛玉たちとの触れ合いも、いい刺激になる――と思いたい。
もっとも、相手が竜の血を引くもの、そのものであっても、物怖じせずに張り合ってみせたのは、どちらも野性同士だからか。
さて、ともかく、だ。
金の力で解決できるのであれば、今のところそれが一番イージーである。
そのための経費を如何に切り詰め、同時に持続的に入手経路を構築し、最終的に安定させられるかどうか。
茶葉問屋とつながりが付けられるなら、国内の茶葉の生産者の有無を調べ、加工前の茶葉の状態を確認するのもまた手立て。
武による解決ではなく、銭闘とも言うべき商人らしいアプローチ、ものの考え方を勘案するに良い機会だろう。
男もそうだが、世の中の女の子は甘いものが好きなのだ。嫌いと宣う人間はそうそういまいと思う位に。
「――はっはっは、なンのことだか。
と、云うのは冗談として、また存分に試してみるかね? 崩した足なら、揉んでみると良い具合だろうよ」
あ、アレを思い出したか。
思いっきりむせて、大きな仕草をみせる毛玉たちが慌てて少女の服にしがみつき、事なきを得る様を見つつ、思い出す。。
弟子というよりは飼い主、親分子分の関係とも云う。
飼い主が寝ていたら、顔に貼りついてくることだってあるが、決しては遣ってはいけないことを教えれば、従ってくれるのは有り難い。
宿部屋に幾つか置いた、倒すと危ない薬瓶、試薬類に触れないのは、その賜物であり危険察知能力の高さか。
とは言え、こういうとまた、どんなオーバーアクションが出るか。
にぃ、と口の端をわざとらしく釣り上げつつ、いつぞやを思い出すような一端を口に出してみよう。
「だが、こっちとそう遠くはないかもしれねェか。
この国とは違い、向こうだと砂糖の類が貴重でな……。
って、……あー、そうきたか。茶釜とかはもともと持ち込みできる前提にしてたが、今回みてぇに手に入った時位か?」
流行り廃りは是非もない。とはいえ、他所の国の流行、風習に欠片でも触れることは、教育のいい機会でもある。
別に忍びの秘術を教えるわけではないのだ。
下ごしらえ含め、諸々出来る場所と時間に対して対価が出るなら、それを為すことに躊躇いはない。
あとは、そう。需要か。不定期開催の催しに乗る、興味を持つ生徒がどれだけ居るのだろうか。
羊羹を皿に取りつつ、思う。これも知らねば、どんな食べ物であるか分からない人間はこの国では多いだろう。
■フィリ > 【継続させていただきます。】
ご案内:「中庭」からフィリさんが去りました。
■影時 > 【次回継続にて。】
ご案内:「中庭」から影時さんが去りました。