2023/03/23 のログ
■ロン・ツァイホン > 顎をさすりつつも、そこに傷がついている様子がないのはさすがの肌というべきか。
蹴られたことに気にすることもなく、むしろどこか当然という態度ですらある。
まぁ、本人にその意思がなかったのは少々予想外のただの事故だったのなら余計に気に病む必要はないだろう。
そういうこともある、で済ませればいいのだ。それが眼福してもらった対応というもの。
「むんっ!」
最後に、降りてきた彼女に向けて両手を合わせて一礼する。
その例をする先は彼女―――の、胸部に向けてである。最早清々しい。
ドスケベ根性がここまで表に出ている人間もそうはいないだろう。
もっとも。ここから先は一切なにもしないのはまぁ線引きは出来ている方かもしれないが。
「残念。まー最初から無理だとは思ってたから構いませんが……。
ん?恋人さんがいるんですね。それがどうかしました?」
さらりと、恋人がいることに対してどうでもいいという風に話して。
要はこの雄。恋人がいるかどうかを全く問題視していないのだった。
恋人がいるならいるで別に構わない。それはそれとして自分のやりたいことをするだけなのだから。
「別に恋人がいてもいいと思いますよ?粉かけても無駄になるでもいいですし。
こうして話しかけたりすることが私としては楽しいですから!
ガンガン無視しても構いませんし、ワンチャンあるかも?と思いつつないでもいいんですよ!」
そう謎の力説をしながら、こぶしを握る。
ここで彼女が本気で聞いていても聞いていなくてもどうでもいいのだ。
―――まぁ、もしかしたらこの話も2度目か3度目の力説なのかもしれないが。
「えぇ、ヒトとは違うものも食べられますが、基本的にはそうですよ。
だってヒトの料理ってみんな味が濃くて美味しいんですよ。
私、ヒトの料理じゃないと味が薄いか大雑把か存在の味そのままが基本ですよ?
複雑な味が楽しめるのはヒトの料理の特権だと思いますねぇ」
■シンディ・オーネ > 「……。」
良い蹴りでした的なお辞儀だろうかと、一礼に怪訝そうな顔をしてしまうが、
それがバストに向けられたものだとしても、ヘンな事するなぁ…って程度で目くじらを立てたりはしない。
実害が無いのはよく分かる奇人という見方で、この… トカゲだか蛇だかの彼の種族は、割とこんな感じなのかなあとぼんやり思う。
「ヒトは特定の相手とつがいになって生涯添い遂げる。知ってるでしょう?
恋人っていうのはその候補なわけだから、好きな相手がいる人は別の異性との付き合い方に気を遣う。
一部例外はいるでしょうけど、独占欲が強くて焼きもち焼きなのかもしれない。
気をつけた方がいいですよ。」
どうせちょっとでも好みの牝と見ればこんな風なのだろうから、トラブルを招かないようにねと言ってみる。
アプローチするのは勝手、という部分は否定しないけれど、徒労率が高かろうと思うと、いいの?というか、暇なんだなあ…という。
「ヒトが自宅で作る食事はもう少し薄いかもしれない。美味しいから、外では濃くなるけど実はカラダに無理させるとか。
植物が身を守るために辛味を増したら、それを喜んで採りに来るおかしなところがあるイキモノなので、あまり当てにしない方が…
いえ、ではなくて、あなたは私が思うほど、ヒトと違っていないのかもしれませんね。
こういう話は不愉快ですか?」
まるっきりの異種族扱い。人種以上の差異を認めての言葉だけれど、もしかして不躾だろうかと。
シェンヤンを知らない自分はたまに外国人扱いを受けると逆に戸惑う事もあるので、どうかと言いながらカフェラテお待たせしました。
焼けたパンに炒ったナッツとハチミツだばぁ、シナモン振りまして、
話題的にちょっとハードル上がっちゃった気がするが、誰が作っても大差ないでしょうとハニートーストもどうぞ。
■ロン・ツァイホン > 「えぇ。でもつがいになったからって、その人だけとは限らないでしょう?
それは私たちのような種族だけではなく、ヒトだって同じではありませんか?
貴族や王族はたくさん子供を作るためにたくさん妻を娶ったり夫を迎え入れたり。
動物ならば群れの維持の為に……などなど。そういった事例は世の中あるものです。
確かに、他の人との付き合いに気を遣うのは当然でしょうし、独占欲もあります。
ですが大丈夫です!だって私、”こんな性格”ですから独占欲を抱く人なんていません!」
そういって、なんでか自信満々で言う事でもないことを親指を立てて言い切る。
まぁ、確かにここまで軽薄な雄をしっかりとした異性として見ることは難しいかもしれない。
そう言うモノ好きでもいない限りは、そうそうはこの雄に恋人やつがいが出来ることはないだろう。
本人も諦めきっているのが言葉の端々から感じられるほどだった。
まぁ……やはり、暇なんだろうなぁ……。
「確かに、店で出すものとそれ以外は薄さもあるかもしれませんね。
でも私にはそれでも十分美味しいですよ。調味料があるだけでダンチですからねっ!
ん-、確かに、舌という意味ではヒトとそう変わらないと思いますよ。
別に不愉快だなんて思ってませんし、気にしなくてもいいですよ。
それにこうしてちゃんと客として扱ってくれてるだけ全然嬉しいですよ。
世の中種族どころか肌の色が違うだけで入店お断りとかいうクソみたいな店もありますからね!」
そう言う事例を何度も受けてきたのだろう。若干苦労していることがわかるかもしれないが。
まぁ閑話休題。今は目前のハニートーストが大事だ。
「ではでは、いただきまーす!」
蛇のように頬が裂け、大口を開けてそのハニートーストを半分一気に頬張る。
口を閉じていても外側から牙が見えるこの種族の雄は、その口の中で感じるナッツの感触。
シナモンの風味。ハチミツの甘さになんとも幸せそうな表情を浮かべていた。
「ん~~!やっぱり朝に食べる高カロリーのデザートは最高ですね。
あなたは賄いでこういうの出されますか?それとももっと美味しそうなものが出そうですねぇ。
はー、それにしても。やっぱりマグメールの食事はどこもおいしくて最高ですわぁ」
まずはその一口を食べきってから、冷たいカフェラテで口の中を潤す。
苦味と甘みのダブルパンチは非常に朝の脳に効くものであり。
ある意味これはクスリなのではないかと思わんばかりだ。
■シンディ・オーネ > 「…ん? んー… ん?
いえ… いえいえ、倫理的にはその人だけよ。
そうでない場合もあるけどそれは不道徳とされていて…
血統のためにどうしてもという事情がある場合は別にして、原則、その人だけです。」
間違っているぞ、とキリッと言ってみるけれど、後ろめたいところはあって少しそわそわしてしまう。
「違う、あなたが唾をつけた相手が何かの間違いでなびいたりしたら、破局の原因になり得るし相手のつがいに敵視されるから。」
あなたに対する独占欲ではなくてと首を振り、ふと、まじまじ相手を眺めてしまう。
大きな口を開けてトースト齧る、人語を軽い調子で話す竜の顔。
「…では不躾ついでに、あなたはそういう種族で、その、
鱗に牙の顔した同胞があると、やはりそちらの方がなんと言うか落ち着きませんか?」
ヒトにも動物と交わりたいといった性癖を持つ人はあるようだけど、この男の感性はその手合いなのではあるまいかとか。
あるいは呪いで竜の顔にされたりみたいな事があるのかもしれなくて、そもそもそこからの話になってしまうが。
「…肌の色が違うと、食べ物の嗜好とか感じ方、店での振る舞いの違いがつきものだから、警戒する気持ちは分かります。
この国は大らかなんじゃないかと思うけど、戦争していて、シェンヤン人に見える人が嫌だと言うのを、酷いとは言えない。
――あなたの場合はもっと溝が深くなりそうですが、とりあえずその服装は主義ですか?」
彼の苦労についてはその何分の一も分かりはしないのだろうけど。
敵国人に見える、という点では多少の仲間意識と言うか親近感はあり。
竜の顔、の前には些細な事かもしれないが、選んで着ているその服装も事態をややこしくしてやしないかと神官服を。
カウンター業務で、何か片付けとか仕込みなどでフラフラしながらだ。
「それはどちらかと言うとおやつでしょう。
余りそうな食材で何か作ってくれたりしますが、
だいたい日替わりスープやシチューで上手い事回るので、ほとんどそれを頂いているかな。
毎日別の味ですが看板メニューなので、今度はよかったら。」
試してみてと、竜の口に流れて行くカフェラテをつい見てしまいながら。
■ロン・ツァイホン > 【後日継続】
ご案内:「輝く白狼亭」からシンディ・オーネさんが去りました。
ご案内:「輝く白狼亭」からロン・ツァイホンさんが去りました。
ご案内:「輝く白狼亭」にロン・ツァイホンさんが現れました。
■ロン・ツァイホン > 【継続待機中】
ご案内:「輝く白狼亭」にシンディ・オーネさんが現れました。
■ロン・ツァイホン > 「倫理的な話をされたら私から反論なんか出来やしませんよ。
道徳なんて私からしたら今更なモノですもん。もちろんある程度は遵守しますがね?
それに恋人がたくさんいることが倫理的によくなくても当人らが良ければいいじゃないですか。
ほら、本人たちが納得してるなら……ってことで、ね?」
揉み手をしながらそう言いくるめようとするが。
まぁ、聞かないんだろうなぁ、と内心でごちて。
「あー。そん時は私がそのつがいより上だって明確に示せばいいですよ。
あるいは示談でなんとか。そもそも靡いてしまう程度の雄だったってことで一つ。
……まぁ、これは逆に言うと私にも当てはまる時があるんですが」
ザクッ、とした感触と柔らかい生地の感触の両方を味わいつつ。
「あー、そういうのは確かに皆さん気にされること多いですよねぇ。
でも、ヒトからしたらその辺がおかしいのかもしれませんね」
どうしてそうなってしまったか。あるいはそうなっているのか。
これは種族全体の話か、あるいは自分個人の話なのか。
人間が動物に欲情するのはまぁ、一般的に見て異常性癖に入る。
であれば、自分もまたそれに当てはまるのかもしれない……。ということであれば……。
「同胞だと逆に”見つからない”んですよ。私と同じ種族はそうそういるもんじゃないです。
たまに見かけますが、そう言う関係にお互い至るのはなかなかないんですよねぇ。
落ち着くかどうかで言えば、もう慣れちゃったから同じようなモンですよ」
そう片づけて。
「この服装は主義もそうですが、自分の事を表すのにちょうどいいので。
自分を偽るようなマネはそうそうしたくないんですよ、必要ならある程度はしますがね。
これでも神に仕える身……まぁ布教とかは一切してませんが……そういうわけなので」
軽薄な笑みを浮かべつつ、しかし語る言葉の裏には確かな苦労が見え隠れするだろうか。
フラフラする彼女を後目に、そう語りながら。
「あ、じゃあ今から日替わりスープだけお願いできませんか?
意外と朝に呑むスープってすごくおいしく感じるんですよ。多分わかるとは思いますがこの気持ち。
……まぁ先におやつから食べちゃったのは失敗だったかもしれませんが!」
■シンディ・オーネ > 「うん、まあ、承知なら、もうどうとも言う事は無いが私は巻き込むな。」
ヒトの中にだってこの程度の感覚的なはぐれ者はごまんと居るのだろうけど、
こういうところで「これだから異種族は」って言われたりするんだろうと肩を竦めて、
そっちはそうでも私には当てはまらないと、キッパリと。
口調が落ち着かないようだけど、従業員の部分と完全にプライベートな言葉が入り乱れているようだ。
「――いや、ヒトはどちらかと言うと器用じゃない?
動物はまかり間違っても異種族に欲情なんてしなさそうだけど、ヒトにはその余地があるっていう意味ではまだ。
あなたの見た目は… ぶっちゃけてしまえば少し怖いですが、醜悪とは思わないし、
カッコイイと見てそういうのが好きなヒトも居るでしょう。」
婚姻となると障害になりそうだけど、少なくとも遊び相手は得られるのではないかと思う。
失敗続きというわけではないから、私に対してもこのような振る舞いをするのだろうし。
同胞が見つからないと聞けば、慣れたものかもしれないけれど心細くないだろうかと、表情の読み難い顔をうかがって。
「…ああ、本当に神官だったのか。それは…」
失礼しましたと目礼し、興味はあれど興味本位な自覚もあって、どんな宗教とかは置いておく。
これまた承知なら良いのだと。 けれど急に黙るのもアレなので。
「――私はシェンヤンの事を全く知りません。だから逆にそれを期待されると気まずい事がある。」
異邦人の見た目で暮らすヒトのあるある。
冒険者界隈ではそこまで問題視される事もなく、ロンへの親近感はあるけれど、
それは自分はまだマシ的な嫌な感覚じゃあるまいかとふと考えた。
「ハイ、良いチョイスだと思います。
デザートは後の方がしっくりくるけど、実のところ甘いものの後にこそしょっぱい物欲しくなりませんか。」
失敗でもあるまいと、肉の脂がよく溶けた野菜ごろごろのスープを椀によそって、
仕上げの香辛料を浅くふり、香草とスプーンを添えてハイどうぞ。
■ロン・ツァイホン > 「巻き込むなんてとんでもない!そんなつもりはありませんよ!」
まぁ今更そんなことを言われても信じられないだろうが。それはそれとしてやはりこれからもこの活動を止めるつもりはないのだろう。
現に今だって隙あらばまた彼女を口説こうとするのだから。
とはいえ、きっぱりと言われた以上は今は引き下がることにしよう。
「確かに。ヒトは器用な方かもしれませんね……。
あ、そういうふうに思ってくれます?嬉しいですね、よかったら一緒にお茶でもどうですか?」
そう懲りずにまた声をかける辺り、なんとも性根が変わらないというべきか。
まぁ、ここまでくると断られる前提で話しているときも多いのだろうと。
遊び慣れているというのもあるかもしれないが……。
あるいは、同族の異性をあまり見ないがゆえに、その心の隙間を埋めようとしているのやもしれない。
「普段から神官は名乗ってませんからね。別にいいですよ」
そうなんとにも気にしていないと苦笑しながら。
若干表情は分かりづらいが、笑みぐらいはすぐに感じ取れるだろう。声で。
「別にそういうのは気にしてませんって!私がこうしてあなたと会いたいのは単純に眼福なのと口説きたいからだけですから!
そんな私のこと重く考えないで!?もっと軽く扱っていいですからね!」
なんでこんなに焦ってるのかわからないが、なんだか必死になってしまう。
額に巻いている赤いバンダナを外して、運ばれてきたスープに目をやりながら。
器用にスプーンを手に取り、その香りを感じて。
「なるほど、甘い後の方がこういう塩っ気の強い物の方が体は欲しくなる、と。
ではでは、こちらのスープを頂くとしましょうか。んく……」
香草がスープの熱によって舞い上がり、その鼻腔をくすぐる。
若干感じるスパイスや香辛料のにおいが食欲をそそり、スプーンで掬う。
それを軽く息を吹きかけて冷まして、口にすれば。
広がる、野菜の味と肉の旨味が詰まった温かく塩の強い味。
まさに、朝を彩るのにふさわしい一口である。
「―――うん。やはり、朝の汁物は安心感を覚えますね。
これがないと始まらないというかなんというか。ルーチンみたいな感じがします」
■シンディ・オーネ > 「私はそういう風に声をかけられるのを巻き込まれてると感じてる。」
もーちょっと脈の在りそうな相手に時間を使った方が良くないかと半眼で。
別にここまで露骨にされなければ興味深い相手ではあるのだし、
それこそ種族差あり過ぎるというのもあって男性と意識する事もあまり無く、お茶やら昼食くらい大丈夫なのだが。
…してみると、露骨で助かるのねと思えて、好きにすれば良いけど無駄だからねと頷いた。
「聖職者となるといくらか信頼感が上がりそうな気もするけど、誰も知らないような宗教ではね。
冒険者としても、そういう事は売りにしていませんか?
技能をかじったり加護を受けた冒険者はありますけど、現役神官が冒険者を兼業のケースはあまり多くないような。
引き合いがあるかもしれませんよ?」
うっかりすれば異端の何のとかえって嫌われるかもしれない。
しかし冒険者界隈では、能力によっては重宝されないかと思うけど、そんなの不敬だろうか。
「…検討の余地も無いのに、よく知りもしない相手から誘われるというのは負担なものなの。私にとっては。
――ああでも、ええ、慣れて来たような気がしなくもない。」
冗談めかした軽い誘い文句、仰る通りでもっともっと軽く考えておこうと、思わず苦笑い。
「日によって味が違うから、それが気に入ってまた飲みたいとなってもちょっとずつ変わってしまうと思うけど。
お気に召したなら良かった、ロベリアさん… 店主も喜ぶでしょう。」
リップサービスの過ぎる男と思えば、そこそこでも結構褒めてくれそうだが。
液体を口に運ぶ様はどうしてもチラチラ見てしまいながら、異種族に通じるって料理する人には嬉しいんじゃなかろうかと。