2023/03/20 のログ
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」にキョウカさんが現れました。
■竜胆 > 酒場の部分では、様々な冒険者が居る。
戦士に魔法使い、盗賊に調教師、見たことないのでわからない者も含めて様々いる。
知り合いがいればいいのだけども、と思いつつ、酒場を進んで歩いてみるも、そんな人物は居なさそうだ。
さてそれならばどうしたものだろうか、と腕を組んで、口元に扇子を開いて暫し黙考する。
依頼と言うわけでは無いし、自分が何処かに行くから付いて行ってもらうというというわけでもない。
目的としては、知り合いの冒険者を探していただけなのだ。
いない者はそれはそれで仕方がない。
用事が終わった。
其れなら帰ろうか、そう思った瞬間なのだけども。
竜胆の感覚に引っかかる何か。
強い存在感、それが急に現れたのを感じる。
何者だろうか、と、好奇心が沸いたので、視線を向けてみた。
其処に居る物は、誰なのだろうか、と。
■キョウカ > ――いやぁ、参った参った。ヒトデナシにはロクでもない仕事が舞い込むらしい。
それは余人が嫌がるような仕事であり、相対するのも躊躇うような魔物の討伐であったりとと様々だ。
だが、それらは益がないとは到底言い切れない。
魔物討伐の類であれば、特にそれは顕著となる。
近寄るにリスクが高いが、解体することで得られる臓物、骨格等の素材が有用という例が多い。
毒性の吐息を垂れ流し、粘液を纏った皮膚には毒性を持つけれども、錬金術的に有用な大蛙の類は、意外と稼ぎ処である。
「……っ、あー。いやぁ、稼げるときに稼げるのは重畳でござるなあ。
この先暖かくなっていくに連れて増えるなら、拙者の懐具合も存外良くなってくると思うと、いやいやいや」
くだを巻くではないが、酒場のカウンター席の片隅ながら、あれやこれやと一品料理と酒瓶を頼んでもぐもぐと頬張る姿がある。
黒一色とは言え、この辺りには珍しいであろう装いを纏った長身の女である。
片手で特大サイズの木製のジョッキを一息で呷り、おかわりをカウンターの向こうの店員に頼みつつ、次の料理を頼む。
呑みっぷりも食いっぷりも大変よろしいが、遠巻きにされうる要因はいくつもある。
背丈も身体のサイズもそうだが、額の辺りに生えた角の存在が良くも悪くも目を引く。
魔物の仲間、あるいは魔族の走狗であろうと囁く声もあれば、血に酔うような戦いぶりが、という声もある。
だが、何にしても食うに困るのは困る。だから、敵は選ばない。相手も選ばない。ただ討つべきを討つのみというのは、楽でよい。
「ンー? ……と、そこの、御方。誰かお探しで御座るか?」
ばりばりと骨付き肉を骨こそかみ砕く勢いで咀嚼して飲み干し、次の料理を品書きから物色する中でふと、気づくものがある。
何かの気配。それこそ角を震わすような有象無象と違うモノの存在感。
手を止め、肩越しに髪を揺らしつつ見やれば、何やら遣ってくる姿を認める。翼も尾もある存在とは、己と同等かそれ以上に目を引きかねない。
故に気になったのか。料理を置きつつ、ジョッキを片手に立って、探し人をするような素振りの姿に歩みつつ、声を投げてみようか。
■竜胆 > 確か―――鬼と言ったか。
巨人のような大きな体、その額から延びる二本の角。
この辺りでは、見たことが殆ど無い種族故に、興味の視線が向かう。
それは、周囲の冒険者から容赦なく浴びせられたそれと同じだ、気にして居る訳では無い。
さらに言えば、自分がすることに関しても、気にすることも、無い。
不躾に視線をぶつけていたのだけども、当然と言ったところで、彼女が此方に気が付いた。
女性だ、と判ったのは何となく、と言うわけでもなく、女性的な肉体だったからだ。
筋肉に包まれていても、隠しきれない女性的な雰囲気があったから、と。
「ええ。ちょっと冒険者をしている知り合いを。
ここには居ないみたい。」
聞かれて、答える義理などは無いのだけども、空振りをしてそのまま帰ると言うのも面白くはない。
それならば、代替行為として、その不思議な鬼と会話して見せるのも、経験となるだろう。
そう判断した少女は、そのように返答をしたのちに、踏み込む。
彼女が異種族だと言う事は、重々承知、気にしないのは、竜胆自身の性質。
「確か、東方の言葉では、こう言うのも縁と言うのでしょう?
なら、話に付き合いなさいな。」
声を掛けてきたのはそちらでしょう?
にぃ、と口角釣り上げた笑みをして見せる竜胆、西洋竜ではあるが、ちゃんと東洋の事は学んで居る。
返事は聞かない。
竜によくある傲慢さで、竜胆は鬼の娘の隣に腰を下ろして。
金貨を幾つか取り出して。
「焼酒を。
付け合わせに、幾つか、見繕ってくださいな。」
ブランデーと、摘まみをマスターに適当に注文し。
近くに座れば、矢張りとても大きな女性を見上げる。
■キョウカ > 鬼、と括って一応は差し支えない。血筋上の片親であろうもの、その縁者はもっと大きかったようだが。
血統上の縁者などの痕跡を辿り、ルーツを確かめる旅の中でそれを知る。確かめた。
学はあまりないと自認しているけれども、そうであると考えれば、辻褄が合う合わない位の識別は付けられる。
さて、成程。竜の人と俗称されるような異類があるのは伝え聞いていたが、こういうものであったか。
酒杯を片手に、ついついしげしげと目を遣ってしまう。
上背と頭に生えたもので何かと視線を集めるモノに対して、向こうは翼と尾で左右と後方で注意を惹きやすいのか。
「然様で御座ったか。拙者の知った者でも……なさそうでござるな、恐らく」
仕事上とはいえ冒険者ギルドの受付と話すことは多くとも、知己の類は少ない。
この地に来て然程長くないということもあれば、特異性故に同ランクの者たちから倦厭されがちなのは悩ましい。
能力を証明し、位階をあげればまた違うのか否か。
故に、特徴などを聞いたところで、向こうの助けになるかどうかは――怪しい。
ジョッキを持ったまま、胸の前で腕組みをすれば、それだけで在り過ぎる胸の肉がはみ出るように胸の袷で揺れる。
「よく知っておられるな。異存はないで御座るとも」
さて、勿論と頷けば己が座っていた場所の方に案内しよう。自分が占領したカウンター席の横はちょうどよく空いている。
其処に案内し、座りなおせば向こうが取り出したものに、ぉぉ、とついつい声をあげる。
金貨がどれほどの価値を持つかどうか、というのは、ここ最近の暮らしのお陰で嫌でも分かる。
「主どの、拙者ももう一杯! あと、串焼肉を――んー、十本ほど!」
負けじ、というほどではないが、ビールのおかわりと肉の追加を頼む。
卓上にはサラダや温野菜の類もあるけれども、まだまだ食い足りない。向こうが趣味が合うなら、シェアするのも良いだろう。
■竜胆 > 鬼と言う物を始めてみたという物珍しさもあり、まじまじと見ると彼女もまた、自分と同じように此方の事を見ているのだ。
一応、彼女と別の種だが、角がある。米神から後頭部の方に伸びる竜の角。
そう言う意味で言えば、同じく角を持つ種族、と言って良いだろう。
ただ、上背と、純粋な筋力で言えば、向こうの方が分があるのだろう。
竜胆自体は、別に体格で戦う様な存在では無いし、メインは魔法だ、なのでその辺りはハンデとか、差、とか認識は無かった。
「ええ、マグメールの、此方の人物だから。
貴女のような東方の方とは縁が薄い……と思うわ。」
一瞬止まったのは、冒険者はあちらこちらに行くから、だから知らないうちに在っている可能性があると思ったから。
ただ、其の様子はなさそうだ、と何となく思ったので、最期まで。
腕を組んで胸を強調する形になる、鬼と言っても、胸筋ではなく柔らかなおっぱいなのね、と変な感想を一つ。
そんな、姿に、男共はおおお、と視線を集めて居たりする様だ。
異種族でも、豊満な胸に視線が向くらしい、男は悲しい生き物だ。
「では。」
しれっと、腰を下ろして、カウンター席に座る。
ちょこんとした腰を下ろして、尻尾はストールから落ちでブランとするが、地面を叩けるぐらいにはあった。
一応、竜胆自身はお金持ちに部類される存在だから。
焼酒なんてお洒落な物を注文しても問題ない位のお小遣いは持っている。
「―――まだ食べるのね。」
彼女の目の前に大量の肉や野菜があったのだけども。
さらに追加注文をしている様子、その体格に見合った分を食べるのねと観察。
ふと、視線をキョウカの顔の方に向けて。
「まだ、そんなに遅い時間ではないと思うのだけど。
こんな所で、くだを巻いていていいの?」
彼女は冒険者のはずだ。
未だ、時間帯的には遅いとは言えない時間だから、冒険者は冒険していていい時間では無いのか、と。
今は、すこし、鬼に対する興味を消化していこう。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」にキョウカさんが現れました。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」にキョウカさんが現れました。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」にキョウカさんが現れました。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」にキョウカさんが現れました。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」にキョウカさんが現れました。
■キョウカ > この国の哲学者などが語る言葉によれば、水面を覗けばその中に見返す者あり、といったような句であったか。
見るものがあれば、見返す者も当然ながらあるものである。
向こうも角があっても形状、形質等はやはり違うのだ。
フィジカル的な面であれば――どうなのだろう。肉体の単純な体積、目方だけで言えば、考えるまでもなく自分の方が上だろう。
だが、自分にはないことが、向こうにはできる。そんな確信がある。
「――必ずしも縁がない、とは言い難そうでござるなあ。
何かと知っておられそうな気がしたのは、拙者の気のせいでござるかな?」
その見立てが当たるかどうかは定かではないが、通程度には諳んじている、馴染みがありそうな見立てはできた。
黒い着物の下の柔肉は一応晒で押さえつけているが、全部が全部筋肉ではない。
強靭過ぎる筋骨の上に脂肪やら何やらが乗って、皮膚が覆っている。そうでなければ此処まで大きく膨らみはしないのだろう。
何やら歓声めいた声やら、妙な視線やらを感じるが、ある種慣れたものであるか。
「食いだめ、という奴でござる。此処しばらくは粗食であった故、食える時に食っておくのでござるよ。
一仕事終えた後の次の仕事の前の中休み、と言えばよろしいのかな。……あとは水浴びして寝るだけの」
向こうが座れば、成程。尻尾はあのようになるのか。ついつい上背を生かしてのぞき込むように後ろを見やり、ははぁ、と目を見開く。
喰える時は詰め込むように食わないと、何かと持たないことを身をもって思い知る日常である。
食べ終えて定宿に戻れば、身体を清めて寝るだけ。そのための準備であるとばかりに、持ってこられる酒を受け取り、肉と野菜を摘まんで。
■竜胆 > 竜としての肉体だからこそ、彼女と違い、小さな体ではあるが、其れなり以上の筋力などを持っている。
と言って、ガチで殴り合えないと言えないわけでは無いのだけど、さて、さて。
それをする程愚かでは無いし、自分には彼女にはない能力がある、翼、尻尾、それだけでも、十分に。
お互いの戦闘能力を確認し、推測するのは、力ある存在の習性なのだろうか。
野蛮と思いつつも、そう言う認識を確認する、竜胆。
「縁が何処で結ばれるかは、誰にもわからないけれど、ね。
そうね、義理の姉のゼナ、姪のクロナ……知ってるかしら?
何か―――とは?知って居る事は知ってるけれど、知らないことは、知らないわ。」
一応、縁に関しては。
こう、当たれば儲けもの、と言うレベルで考えて問いかけてみた。
後の質問に関しては。気の所為かどうか、其れに関しては、質問とぶつけてもらうしかない。
知らないことは知らない、言われなければ、判らないものだ、と。
柔らかな肢体に欲望を向けている雄共。
そして、慣れた様子で見せている彼女、その感覚は判らなくもないが―――。
ぱぁん、と音が響く。地面をぶっ叩く。
本来であれば、地面をぶっ叩いてめり込ませるが、此処は冒険者ギルドの床。
序に自分に向けられたものでは無いから、音を出すだけにとどめる。
人間の大きさでも、尻尾で殴られたら、筋肉の塊だ、其れなり以上の力がある。
肉の丸太で、ぶっ叩かれるようなものだ、男たちの視線が此方に集まり。
それをにらみつけて散らす。
うざいな、と言うだけで。
「熊……かしら?そんなことが、出来るのね。
仕事終わって帰ってきた所。成程。
それなら、私はそろそろ戻った方が良さそうね。」
出てきた焼酒をくい、と呷る。
焼ける感触が心地よい、仄かな風味、香りがとても心地よい。
彼女が戻って寝るというのであれば、立ち上がり、良し、と頷く。
「冒険者の道具、トゥルネソル商会を頼りなさいな。
私、竜胆の名前をだせば、店長のリスは、便宜を図ってくれるわ。
東方の知識もあるから、ね。」
東方の客もいるから、と。
手を付けてない摘みは、どうぞ食べてくださいな、と。
笑いながら、店を出て、去って行くのだった―――。
■キョウカ > ただのヒトも人それぞれではあるが、常人にはない器官、部位を持つものは往々にして特異となりうる。
自分の場合であれば、頑健すぎる肉体と幾らかの異能といったところであろうか。
まじないの類は使えないし、この国でよく聞く魔術やら魔法はさっぱりである。その有用性だけを経験して知るのみ。
さながら、立ち会って間合いを図る戦士、闘士よろしく向こうの雰囲気、感覚を探るのである。
「寡聞ながら存じ上げぬ。……其方の縁者でござるかな?そうとなると、やはり初対面でござるな。
拙者の故郷、風習やら文化やら、といった類のことで御座るよ。
この国の貴族、好事家の方々は異国趣味などと銘打って、その手の事物に金を使うとも聞いたことが在り申すが」
残念ながら――と。首を横に振るに至るまでの時間は、そう長くなかった。
知りえないものは是非もない。だが、幾らか名の知れている御仁なのかもしれない、と。そう思う。
そして、こちらもそう思うのは、自分の装いや得物に対し、奇異とするような態度、風情が見えなかったと思うが故に。
金策のために方々を駆け巡っていれば、好事家に縁のある商人が腰に差した刀に目を付けてきた。
その理由、事情を聴きだせば、成程、と所以の一端を知りうるものである。
そして、不意に音がする。
背中の辺りから鞭めいた響きがすれば、それはなぜかと思うのは想像無用位に明白である。
あの立派なと言えそうな長さの尻尾が床を叩けば、そう。今のように音を立てることであろう。
ついでに鬼気めいた者でも己が醸し出せば、修羅場めいたものまで創成できうるかもしれない。
やった日には出禁が確定するのは目に見えているが。胸元に食べこぼしが落ちそうになれば、慌てて掴み取り、口に運ぶ。
手にまつわりついた脂を何処かに擦り付けるのではなく、卓上に置かれた布巾で拭って。
「糧にはなる、といった具合で御座るな。
頬張るなら柔らかい肉の方が……おおっと、こちらこそ引き留めてしまったようなものというのに。誠に申し訳ない」
喰える、消化はできるけれども――という、どこか切実な感慨を以て嘯けば、続く声に眉を動かす。
こちらはまだ注文した品の類がたっぷり残っている。平らげなければ帰れない。捨てるには押し過ぎる。
立ち上がる姿にスツールを回し、長身を折るようにして頭を下げて見せよう。
「トゥルネソル商会の竜胆殿で御座るな。拙者はキョウカと申す者。いずれ世話になるとき在らば、宜しく頼むでござる!」
顔と名前を聞けば覚えるのは難しいことではない。
先に去り行く姿に名乗り返し、見送り終えれば、残るものに向き直る。
残されたものをそのままにしておけないのは、種族故か貧乏性か。
傍目からしても驚くような勢いでぺろりと平らげ、飲み干せば、満足気な顔をして、自分が呑みくいし終えた分も含め勘定を済ませよう。
店の天井から落ちる照明の陰に手を突っ込み、取り出す編み笠を被れば、今の定宿に向かうか――。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」からキョウカさんが去りました。
ご案内:「平民地区 冒険者ギルド」から竜胆さんが去りました。