2023/01/07 のログ
ご案内:「王都貧民地区/魔具店『シャイターン』」にアシュベールさんが現れました。
■アシュベール > お正月というある意味で書き入れ時が終わり、訪れたのは普段通りの平穏。
年末年始、さて!どうやってこのアイテムを捌くか……!と悩んでいたものを、高性能故にお高い剣と一緒に売り切り、懐事情は一ヶ月ぐらいなら何もせずに過ごしていられる程稼いだ店主は―――。
『CLOSED』⇒『OPEN』
―――結局、店を開いていた。
「よーし……年始セール。ポーションセット、安売り中っとー……。
まー、こういう時期って正月に散財した結果、金稼ぎに行った冒険者が怪我するっていうの、よく聞くからね~……。」
肉体の治癒を行う回復ポーション。魔力の回復を行うマジックポーション。スタミナ(体力)を増強するスタミナポーションの王道1本ずつと、解毒効果を持つポーション2本のまとめ買い5本セット。
それを革製のポーションパックに詰めた状態で販売中。原価―――?そんな野暮なことは聞かないお約束。
こういうのは、案外売れる。
カウンターにチラシと共にスタンバイしながら、今日も商い中。
ご案内:「王都貧民地区/魔具店『シャイターン』」にパットさんが現れました。
■パット > 年末年始という時間。
何も予定が無ければせっかくなのでとギルドに恩を売るつもりでできそうな依頼を受け続け、
その結果、それなりに用意をしていた消耗品は使い切り、代わりに報酬や依頼先で見つめた物をため込んでしまう。
これをどうするかと考え、折角なので最近行きつけの店て補充のついでに売ってしまおうと考えて。
「よかった、開いてるよ。
ベル君、買い物に来たよ。」
店に着けば開いているのを確認して扉を開けて声をかけ。
肩にかけていた大き目の袋は扉の傍に置いて店主である少年に手を振って。
それから先ずはとポーションの補充と置かれていた棚に向かい。
そこでセットで売られているのに気が付き、これにしようと一つを手にして少年の元に持っていく。
■アシュベール > からんからん。と、取り付けたベルの音がすれば、其処から入ってきたのはお店のバイト兼お客様の少女。
姿を視界に収めれば、ゆるりと口元を緩め――。
「やーやー、パットさん。あけましておめでとー。
今年もありがとねー。」
買い物に来てくれた。それはありがたい。冒険者として一定量のポーションや装備を買ってくれる相手故に。
手に取られたポーションが転がらないよう、籠を用意して、コチラに持ってきた彼女に差し出しつつ―――ふと。
「そういやー……アレは?
サンタクロースのマネごとでもー?」
視線は後方。扉に立て掛けられた袋に注がれる。
普段、身軽なイメージがあるからこそ、普段と違うものは気になるというお話。
■パット > 「今年もお世話になるよ。
ここで色々と揃えると他で買えなくなっちゃうんだよ」
ポーションを運んでいき、籠を差し出されると受け取りそこにポーションを入れ。
後は何を揃えておこうかなと考えたのだが。
「あれ?あ、そうだったよ。
ベル君、ここって買取もやってる?
依頼の報酬や依頼先で見つけたのを持ってきたんだよ」
そうだったと籠を置いて扉に立掛けた袋を持ってき。
中から薬草や短剣、よくわからない魔道具などを取り出して見せて。
「安くても良いから買い取ってくれると助かるんだけどね」
どうかな?と笑顔をと共に問いかけて。
■アシュベール > 「そう言ってもらえるのは有り難いねー。うへへ。
……んー。なら、テスターのバイト代は現物支給も織り交ぜても良さそうかなー……。」
其処まで自分のアイテムを評価してもらえれば、悪い気はしない。
彼女には防具や魔法系のアイテムのテスターのバイトをしてもらっているし――独り言をぽつりと零しつつ。
ふと、提案をされた。買い取り……。
「んー……普段はしてないね~。何せ、ほら。
ある程度決まった材料でアイテムクリエイトをしてるから、普段と違う素材だと、すぐに店に並べる事はないんだよねー。
――まー、それでも。物によるかなー。」
基本的に魔物起因の素材で生み出すことで、高品質を保っているこの魔具店。
なので、買い取りが出来るかどうかは、言葉の通り"モノ次第"。彼女の取り出された謎の魔道具を見つつ――。
ひらり。と白いシーツを机に敷き、此処に置くように指示。それと、ポケットから片眼鏡を取り出し、鑑定スキルを使えるようにして。
「バイトさんのお願いとなっちゃー、しょうがない。ってことで……此処に広げてみてー。鑑定してみるから。」
■パット > 「いざって時にはやっぱり安心できる品じゃないとね。
そうそう、この前の護符もいい感じだったよ」
そうそう危険な事はしないがそれでも危険なときはある。
そんな時には信頼できる品質のポーションは必須、少年のポーション電安堵か助けられているのでなおさらそう思い。
そして効果を確かめた護符もよかったと笑顔で報告し、聞こえた言葉にそれでも良いかもと考えて。
「やってないんだ。残念。
ベル君の売ってるのって素材が集めるのが大変なのが多いよね。
物次第でもいいよ」
それなら薬草や見つけた短剣は他が良いかなと袋に戻し。
少年に買い取ってもらえそうなのは、浮かぶのはいくつかある魔道具かなと。
そして指示通りに敷かれたシーツの上に最初に取り出した棒状の魔動機を置き。
「そう言ってくれるベル君が好きだよ。それの後は…これとこれかな」
しょうがないという少年に嬉しそうにして他の魔道具、小さな丸い物や刃のない剣みたいな物と持ってきたものを置いていく。
■アシュベール > 「おー、良かった良かった。
――いい感じだった。っていうなら、売出しもいいかもしれないねー。」
彼女に差し出した護符に関しては、魔力を使って加護を与えるタイプのもの。
魔法使いのいざという時の技として使えるものだが、彼女は自分の予想通り、其れを活用してくれたらしい。
それなら、魔力じゃなく気力だったり。仙力というような東由来のものを利用したものも――と、考えるが。
「やー、そうでもないんだよねー。ぼくの職業って魔物使いだからー。
使役してる魔物に手伝ってもらったり、分けてもらったりするんだよねー。」
魔族という事は人間には基本的に隠しており、その代わりに魔物使い。という職業でギルド登録をしている存在。
集めるのが大変な素材を、どうやって一人で集めているか。その事を伝えたならば――。改めて、其処に並べられるアイテムに視線を送る。
謎の棒状の魔導機。更に小さな丸いもの。刃の無い剣。
古いものなので、自分がそれがどういうものかは分からないが――。
「お得意様にはお優しく。愛される店主でいたいってねー。うへへ。……んじゃ、鑑定。」
左目を覆うように付けた片眼鏡に魔力を通し、並べられたものに視線を送る。
それがどういった用途で使われていたのか。何か特殊なスキルなのがついているのか。其れを確かめるために。
■パット > 「そうだね、買う人も多いと思うよ」
魔力があれば効果がある護符はいざという時には本当に助かり。
魔法が得意ならば本当に役に立ち、戦士職でも一定の効果はありそうだと思っていて。
「手伝って貰うはともかく、分けてもらうは普通の魔物使いだと無理じゃない?
ベル君しかできない気がするよ?」
魔物使いの知り合いは居なくはないが少年ほどのことが出来る訳ではなく。
簡単な採取程度で分けてもらうなどは無理と言っていたのを思い出し。
店主よりもそっちの方が向いてるのではと見てしまって。
「ベル君は店主としても人柄でも愛されそうだよ。
どんなのか楽しみ」
自分には鑑定の技術はないので少年が鑑定を始めれば楽し気に眺め。
棒状のものは一定量の液体を貯蔵できるもの、丸いものは魔力を籠めれば短時間光るもの、刃のない剣はどこかで使う鍵のようなもの判る筈。
そんな魔道具の関係結果を覗き込むようにして待って。
■アシュベール > 「まー、護符だから……所謂消耗品っていうのもあるけどねー……。と、そうだそうだ。
……ってことでー。良い意見をありがとねー。良かったらもう1セット、いる?」
此処で思い出したのは、あくまでも護符であり、壊れるまで使えるものではなく、時間制限があるということ。
言っている側から、思い返したように視線をカウンターの下に向け、近くにある宝箱の中から―――以前、渡したものと同じものを数枚。カウンターに出し、彼女が断らないのならポーションなどと一緒に籠に入れようとしており。
「やー、どーだろ。あんまり見かけないからねー……魔物使い。
と言っても、マンドラゴラの足の部分の根っことか、スライムの分裂した核のひとつとかー。そういうものだよー。
本当にヤバいモンスターの素材はぼくも工夫しないとどうしようもないからね~。」
例えば、自分が着ているものだって、所謂脱皮などの手伝い等をした結果、手に入れたもの。
自分にしかできない。ということには首を横に振り―――。
「さー、どうだろうねぇー……。愛されるかは人それぞれ、魔物それぞれってことでー。
んー、っと……なるほど。なるほどー……?」
其処に浮かび上がるアイテムの効果。棒状のものは恐らく水筒代わりか。丸いものは所謂ライト。剣は刃などはなく、鍵。
少し考える。これはどれぐらいで受け取って良いものか。
「この棒は液体の貯蔵が出来る。水槽代わりでもいいし、なんならちょっとした毒水とかの運搬にも使えそうだねー。
丸いのは魔力を通すと発光する。所謂灯り。剣みたいなのは、鍵みたいだーね。もしかしたら、見つけた場所の近くに扉があるのかも。
―――でー。結果としては、この棒はちゃんと買ってもいいかな~ってとこかなー。
丸いものはシンプルだけど、パットさんならわかるかもだけど、魔法使いって自分で光源用意出来る人、多いからね~。あんまり需要はなさげー。鍵は扉がどこにあるか分かれば、かな~。」
一応、此処は魔具店なので。評価に関しても割としっかりと。
■パット > 「消耗品でもあるないでだいぶ違うんだよね。
いいの?だったら欲しいよ」
時間制限があっても助かるのは違いなく。
もう1セットと言われると素直に欲しいと告げて、籠に入れて貰えばありがとうとお礼を告げて。
「私が知ってる人で狼ぐらいだしね、本当に見ないよ。
マンドラゴラって抜くときに悲鳴あげない?スライムの核なんて貰えるもの…?
ベル君で工夫が必要なら私だと食べられてそう…」
ここで買った外套以外は珍しいものではあるは店で普通に買えるもの。
危険なモンスターの素材と聞くだけで、少年でも大変と聞けば笑う事も出来ずに。
首を横に振る少年にそんな事はないと思うと素直に告げて。
「それはそうなんだけど…私はベル君、好きだけどね。あ、スライムも可愛いって思うよ。
どう?珍しい感じ?」
依頼先で見つめた魔道具、どれほどの価値があるか、効果はどうだろうと楽しそうに待ち。
「水とかを運ぶのに便利な感じなんだね。
それは灯りなんだ……残念。鍵?あの辺に扉なんてあったかな…。
うん、それでもいいよ。
魔法が使えればその丸いのはいらないし、鍵はそこでしか使えないもんね」
どれを買い取ってくれるか、くれないかの評価を聞けば納得出来る事。
効果が判っただけでもありがたく、そのうえで1個買い取ってもらえるなら十分すぎる。
それでいいと頷いて見せて。
■アシュベール > 「どーぞどーぞ。なんだかんだ冬の間も色々と使ってくれてたみたいだからねー。
また無くなったら、言ってくれればー。同じものを量産しておくからねー。」
感謝の言葉には軽く頷いて見せた。
自分のアイテムを気に入ってくれているのなら、その人に使ってもらってこそベストだから。
「あー……狼はねぇ。確かに脚にもなるし、攻撃能力も高いしねー。納得納得。
やー、あれは抜いた時の反射的なものだから、使役している場合は無害だよ~。ま、他の冒険者がいるところで呼び出すと、貴重な素材だ!って殺される事があるから、迂闊な場所では呼び出せないしー。
……スライムは分裂するんだよね~。で、分裂した側のコアを材料として貰うんだよね。
まー……日焼けを終えたヘカトンケイルの脱皮のお手伝いは、普通の女の子には無理かな~……。」
唐突に意味不明な単語が飛び交った。自分のローブの中のインナーの材料確保のための行為を思い浮かべつつ――。
その名前は複数の腕を持つ怪力自慢の上位モンスターである。
「あははー。わかってるよー。パットさんはいろんなものを可愛いと思って、好きだって思ってる。優しい人だってね~。
で。
多分、灯りに関しては、発見された場所の他にも複数個あるタイプのものだったんじゃーないかな。鍵は、んー。どこで見つけたか!ってわかれば調査できるかもだけどー……あんまり現実的じゃあないね~……。
ってことでー。ポーション単品と、セットと。バイトさん割引込の護符。此処に買い取りとして謎の水吸収の魔具としてー……。」
算盤を取り出し、ぱちぱちと計算。―――注目の結果は。
「うん、このアイテムたちと、金貨1枚と銀貨をこれだけでー。」
彼女の今日の購入物+そこそこなお値段で売却できることを告げる。カウンターの戸棚を開け、じゃらり。とお釣り用の金貨や銀貨を取り出し、トレーに載せつつの。
■パット > 「年末年始は稼ぎ時だからね。ちょっと頑張ったんだよね。
凄く助かるよ、次に来た時も出来ればほしいな」
護符を持っていれば森林地帯でもより深い場所に行けるので重宝し。
次の時も欲しいと先に告げて、実際に護符のお陰で普段は採取できない薬草も確保できたのだから。
「私も狼は連れたいって思った事もあるけど、魔物使いの才能はなかったんだ。
あれって反射なの?呼び出して危険がないと狩られるよね。
分裂した側の……って、スライムって意思疎通できるの、あれ?
……ベル君、流石に私が死んじゃうよ」
ヘカトンケイルに遭遇自体が死亡フラグなので絶対に無理と首を振り。
マンドラゴラの生態やスライムの意思疎通が出来そうという事には驚きなどいろいろとあり。
「それならよかったよ。本当に可愛いのは正義なんだよね。
あ、もしかしたらあったかも。拾えない場所で諦めたんだよ、おんなじの。
鍵は遺跡の中としか?」
丸いのを見つけた部屋と鍵を見つけたのは同じ遺跡、ただ半ば倒壊していたのでどうだった勘と思い返すようにして。
そして代金を計算し始めたのを楽しみに待って。
「うん、それでいいよ……て、売値の方が大きんだ」
てっきり支払うと思っていたのでトレーに金貨や銀貨が置かれると目を丸くし。
高く買い取ってくれてありがとうと少年の頭を撫でていく。
■アシュベール > 「実際、逆に年末年始。休みたい人もいるだろうし、そういうタイミングで稼げる人は流石だとぼくは思うなぁ。――うへへ、どーぞどーぞ、ごひーきに。」
森林地帯では耐寒効果を持つ上着に関しても意味はなさない。
結果、護符の守りが彼女の助けになった――というのなら、悪い気はしない。
「あー……そーねー。魔物使いに関してはもう、完全に才能案件。動物に愛される能力があるかどうか、だからねぇ~。
お前に捕まえられるか!って本能とか反射的にキャー。って。……そーそー。だから、薬草採取を任せてる時、ぼろぼろになって戻ってくることもあるんだよね~。
……まー。意思疎通は魔物使いの特権ってことで~。……や。流石にパットさんにアレはやらせないよ~。」
自分の能力を使い、無害だってことを説明した上でお手伝いしますよ。と魔族の自分が言ったからこそ達成できたミッション。
流石に。と首を横に振り――。
「此処はそういう子、男女問わず多いからね~。
人間、魔族、ミレー。他の国の獣人さん。パットさんの目は肥えてそうだなぁ。なんてねー。
あ、やっぱり?――そだねー。多分、遺跡の中。案外宝物庫とかに繋がってるかもだし、見つけたら頑張るんだよ~?
――んー。実際、水分を貯水出来るって良いものだからねぇ。少し改良して使ってみるよ~。
うへへ。こっちこそどーもどーも。」
フード越しの頭を撫でられれば、それ越しでも柔らかな感触と、少しだけ硬いアクセサリのような感触を伝えるだろうか。
■パット > やることがないので依頼にいそしんでいたとも言えずにそこは笑うだけ。
少年の店で買ったものは本当に役に立っているので稼げたことも大きく貢献もしたく。
「愛されることと才能なんだ。結構難しいよね。
それであの声なんだ。歩いてるマンドラゴラは採取をする方からするとカモだしね。
魔物使いって思ってる以上に大変なんだね。アレ……?」
どれだけ才能があればそうなれるかなど判らずに先は遠いと。
そしてアレの内容は気になるが聞かない事にして。
「私は可愛い子には目が無いからね。でもかっこいい人も好きなんだよ?
可愛い前には種族なんて関係ないって思うし。
そうなるとあの遺跡かな……探してみるね。
使い道があるならよかった」
やっぱりここに持ち込んでよかったと笑い。
優しく撫でれば柔らかな感触の中に少し硬い感触があり、アクセサリーかなと深くは考えず。
「それじゃ欲しいのも買えたし私は行くね。また来るね」
そうして満足できるまで撫でれば少年にそう告げ。
買った物と持ってきた鞄を別にもって、またねと店を後にする。
ご案内:「王都貧民地区/魔具店『シャイターン』」からパットさんが去りました。
■アシュベール > 「はーい。また、ごひーきにねー。」
会話を終え、渡した貨幣をしまい終えた彼女を見送り、軽く手を揺らし――。
再び訪れるのは、静寂。
「……んー。ポーションセット、当然のように買ってくれたなぁ。うへへ、ありがたい、ありがたい。
……この調子でも少しポーションが売れたら良いけど、さーて……。
と――。」
此処で気付いた。開店はお昼の時間だったが、既に冬の夕方。僅かな薄暗さが出てきてしまっている。
慌てた様子で立ち上がれば、薬品棚に透明のカーテンのようなものを掛け、同時に部屋にある魔石を燃料としたヒーターに点火。
薬品が揮発とかをしないようにしつつ、お店の暖房をON――。これで、肌寒さを感じたお客にも、あったかい空間を提供できるって寸法です。
そのまま、改めてカウンターに戻り、ついでに近くにあったポーションセットにも同じような透明なカーテンを掛け……。
「さてさて、商い継続。――誰か来てくれるか、な~。」
■アシュベール > ―――そのまま、あったかい店の中でゆるりと商売は続く。
この後、誰かが来てくれたか。結局誰も来なかったかは、また別の話、ということで。
ご案内:「王都貧民地区/魔具店『シャイターン』」からアシュベールさんが去りました。